
読売が社説で慎太郎に引導を渡している。
石原・東京都知事は「進むも地獄、引くも地獄」と語っている。「もう店じまいすべきだ」は読売の弁。
都が1000億円を出資して設立した新銀行東京が経営難に陥り、都は、400億円を追加出資する議案を都議会に提出した。
読売は計画段階から、「様々な疑問」があるとして強く批判してきた。懸念した通りの展開となってしまったそうである。
まあ、読売ならずとも懸念はしていた。というより「疑念を感じていた」というべきか。
新銀行東京は、石原知事が2期目の公約の目玉として推進した。開業から間もなく3年になる。長引くデフレ不況の下で、金融機関の「貸し渋り」や「貸しはがし」に苦しんでいる中小零細企業を救うために、というのが表向きの言い訳だった。
しかしというか当然というか、当初から赤字が膨らみ、昨年9月の中間決算では累積赤字が936億円に達した。銀行側は「債務不履行が想定以上に発生し、不良債権の処理費用が膨らんだ」と言い逃れている。
十分な審査能力やリスク管理の仕組みがなく、「無担保・第三者保証不要」という事業モデルが傷を広げたというよりは背信行為を疑わざるを得ない。
「破綻リスクの高い企業の駆け込み寺になった」という指摘もある。最初から返済の意思がない、詐欺まがいの借り手も多かったのは調べればすぐにわかることであろう。
石原知事は「リスク認識の甘い旧経営陣の事業運営」が原因と例によって責任転嫁した。
銀行側は、400億円の追加出資を受けるにあたり、2008年度から4年間の再建計画を発表した。人員を450人から120人に、店舗は6店から1店に減らすなど、事業の大幅縮小による延命策だ。退職金をもらってトンズラする天下りも多いことだろう。逆に慎太郎に騙されて入行した若手は人生を棒に振ったわけだ。
他行との連携も視野に入れる。11年度の単年度黒字を目指すというが、そんなおめでたい「他行」が存在するだろうか?
ハゲタカファンドにタダ同然でたたき売って、土地と箱ものを持って行かれるのがオチだろう。
「昨年来、金融機関に出資要請や売却を打診したが、すべて断られた。連携先が見つかるとは思えない」という読売の意見には同感である。
石原知事は、債務超過で破綻したら多額の資金が必要になると言う。だが、根拠となるデータを示していない。示せるわけもない。根拠を示したら背信行為で逮捕されるだろう。
体調を崩したことにしてトンズラした銀行出身の2代目の代表執行役の後任に、都の局長を押しつけた。民間はカネも人も出さず、支えているのは都税だけという状況だ。
慎太郎は責任を取って都知事を即辞職するべきである。貯め込んだ私財も吐き出して少しでも赤字補填してもらいたい。
(記事)
新銀行東京 もはや「撤退」するしかない
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080225-OYT1T00797.htm
世相両断