米国は金利を引き下げ、さらに通貨供給量を増加させている。そのためドルの暴落が止まらない。
経済危機には金利を下げ、資金を借り事業を行いやすくし、資金を大量に市場に提供し資金需要を強引に作り出す。豪華料理のバイキングのように、食べ物が大量に並んでいると人間は、いつもよりたくさん食事を摂ってしまう。
通貨も異常なまでに大量供給すれば、皆が金を使いたくなって景気が良くなる。典型的なマネタリズム経済学だが、信憑性には疑問もある。
一方で米国中央銀行FRBの議長であったアラン・グリーンスパン
が、アラブ諸国に向かって原油決済をドル以外で行っても良いと宣言している。
71年のドル・ショック以降、ドルと金塊の交換制度が崩壊してから、ドルは紙くずになってきた。唯一、ドルで原油を買えることがドルの崩壊を阻止してきた。
原油決済をドルで行わなくて良いという宣言は、ドル崩壊へのゴーサインである。長年、米国の中央銀行を経営し、世界経済を主導して来た人物の宣言である。
同時に、グリーンスパンの宣言に合わせ、イスラエルがガザに軍事侵攻を開始した。アラブ諸国は黙ってはいるが、ガザのアラブ人を殺害し続けるイスラエルとその支援者である米国への反感は強化され、アラブの神経は逆撫でされる。
軍事力では米国に勝てないアラブ諸国の唯一の手段は、米国ドルを嫌悪し、原油決済にドル使用を止めるドル離れによって米国=イスラエルに対しNOと言う事である。
ドル下落=米国の借金・貿易赤字の縮小政策は、米国・グリーンスパンの「祖国」イスラエルとの連携で着実に進行しつつある。
そこへ中国が保有資産のドルを売り、ユーロ購入を強化し、貿易の決済にユーロを使い始める。
中国の闇経済を支配し、その経済実権を握るイスラエルとの連携行動である。
ドルは暴落しなければならない。世界を、南北米大陸、ヨーロッパ、アジアに「分割統治」するには米国の1国支配は「終わらせなくてはならない」ためだ。そして米国ドル崩壊の引き金を引く中国が、分割統治後のアジアの覇者となる。先代のボスを殺した者が次世代のボスとなる。それが世界帝国マフィアの「掟」である。
米国の覇権終了の予兆と同時に、チベットで動乱が起こっている。
動乱を背後からコントロールしているのはイスラエルと英国の諜報組織MI6である。アジアの覇者となるべき中国は、その覇権地域内部に様々な民族・文化・宗教・国家を独立国家として並存させながら、ゆるやかにネットワークを形成するEU型の政治経済共同体に「変型」しなければ、アジアの覇者の地位をロックフェラーは「与えてはくれない」。それが覇者になる「条件」である。チベット動乱は、その予兆である。「中国を複数の小国に空中分解させ、その連合体に移行させる」という警告である(注1)。 そのようなEU型ネットワークではなく、独裁国家を中国が継続する限り、チベットもウイグルも、もちろん日本もロシアも、中国によるアジアの覇権を「受け入れない」。「分割統治、分割された各地域の独自文化・宗教・伝統は認める」これが古代ローマ以来の支配者の帝王学である。
米国によるイラク支配のように、軍事力による支配は、歴史上、最も長続きしない徒労に終わる愚者の支配方法である。小学校の教室を思い出してみよう。体格が良く、腕力が強く、何でも腕力に物を言わせて強引に行う乱暴者が、クラス委員の選挙投票で勝利を治めることは、まず有り得ない。世界を支配する世界帝国を建設し、それを永続させたいと考えるロックフェラー、ロスチャイルドのような「頭の賢い」者達が、この愚者の統治方法を選択するはずがない。
つまり、「米国は終わり」と言う事である。
それでは新時代の帝王学は、どのようなものか?
サラリーマンは住宅ローンを3000万円借り、住宅を買う。人生全体で銀行に支払う利息と元本は合計で6000万円近くになる。約2倍である。朝5時に起床し、夜12時に帰宅する、文字通り奴隷のように働くサラリーマンは、そのようにして奴隷労働を行いながら、自分の人生の半分近くの賃金=労働時間を、銀行への支払いのために「奉仕し、捧げる」。そのように働かなくては、住宅を銀行に差し押さえられ奪われ、路上生活者となるという心理的脅迫を常に受けている。サラリーマンは、こうして半ば脅迫を受けた銀行の奴隷であるが、サラリーマンは決して自分を奴隷とは思っていない。「自立し、立派に会社勤めをし、独立・自尊で人生を堅実に生きている」と思い込んでいる。しかし6000万円という数字は、半ば奴隷である事実を冷酷に明示している。
本当は、銀行という金融組織に支配され奴隷化されているが、本人は自分は自由人であり「独立し、立派に会社勤めをし、自立・自尊で人生を堅実に生きている」と思い込み、その「空想世界」の中で生きている。この「思い込み」が、将来の世界帝国に支配された「統治下の国々」では、「分割統治され、分割された各地域の独自文化.宗教.伝統は認められ自由である」という、古代ローマ以来の帝国支配の力学になる。こうしなければ帝国は維持できない。
政治・軍事による支配から金融による支配への移行とは、こう言う事である。
この分割統治プランに従って、今後アラブ諸国は原油決済に徐々にユーロ使用を拡大させて行く。ヨーロッパ、その対岸のマグレブ=北アフリカ諸国、そして中近東の産油国がユーロ通貨圏を形成し、地中海=アラビア通貨圏・経済圏を形成する。それは50年後には、アフリカ全体に及び、地中海=アフリカ通貨圏・経済圏となる。アラブの原油、アフリカの豊かな鉱物資源。ユーロは資源通貨になる。このヨーロッパには、もちろんユーロで原油決済を行うロシアも加わる。この地域ではEUがボスとなる。米国はドル暴落で力を弱め、「鎖国的に閉じこもる」形で、南北米大陸支配を担当する。
世界帝国の碁盤の目に、着実に黒い碁石は布石を打ちつつある。
*注1・・・・メンツを何より重要視する
中国に共産党独裁を「当面維持させる裏取引」は、ロックフェラー側も承認済みである。富と政治権力を極く一部、数%の富裕層が握りながら、形式上は民主主義国家の建前と「メンツ」を維持している米国と同様、メンツと実体権力の所在は全く別物である。
by Sirius