裁判官の独立について一言

画期的違憲判決を書いた青山邦夫名古屋高等裁判所裁判長が3月31日付けで「依願」退官していることは軽視してはいけないと思う。
確か、住基ネット違憲判決については、まもなく、裁判長が自殺したはずだ。それだけの重みがある判決であり、他方で、それだけのプレッシャーが本来独立して判断すべき裁判官にかけられているわけだ。
また、このニュースについて重みをもって伝えられなかったメディアがあったことも忘れてはならない。青山裁判長の勇気に敬意を表するとともに、この点をメモしておきたい。
【追記】
読売新聞の一面解説記事で、「憲法判断回避の原則」などと戯言を書いているのを目にした。
もちろん、本来、違憲というのであれば、傍論ではなく、一円でも損害賠償を認めるべきだった、そうしなかったから読売新聞のような批判を受けることになった、という意見もあろう。
しかし、この判決からは、依願退官をしてこの判決を書いた裁判長のぎりぎりの判断を伺うことができる。裁判長としては、自分のことだけを考えればすむわけではないのだ。
重大な決意に基づく判決であり、結果として違憲判断は傍論となってはいるが、それがこの判決の重要性をいささかも損ねるものではないことを追記したい。
読売新聞のような批判をする人に対しては、あなたは職を捨ててまで、将来の安定(公証人など)を捨ててまで信念に従うことができるか、と問いたい。
byヤメ蚊