さて、先週このコラムでその後のライブドアについて、「仮に買収先がしっかりとしていれば、またまたストーリーは変わってくることになるであろう。こういう時こそ、大量株保有報告書などをチェックして、大量に持ち株などを処分して、資金調達をしているような関連業種の企業などがあれば注意深く見守る必要があるような気がする。私がチェックしただけでも、コンテンツ産業ではその可能性を感じさせる銘柄は見受けられる。」という事を書かせていただいたが、予告通りにUSENがその姿を見せてきた。同社は3月1日付の大量株保有報告書でエイベックスの株の処分で資金調達をしていたので、目をつけ ていたのだ。ただ、このことがライブドアについての投資要因になるかというとそうは思わない。企業投資という観点からものを言えば、いかなる理由があろうとも退場していく企業の株を買うには時間的にも株価的にもリスクが高すぎるからだ。
いずれにしても、今週はライブドアが起訴され、東証が即座に同社の上場廃止を決めた事で、相場の頭を抑えていた当面の悪材料に進展が見られた事を好感されるのは言うまでもなく、東京市場は少し早めの「彼岸底」を打ったと言ってよいであろう。
今、私が関心を持っているのは国際的に注目されているNY原油先物相場で、先週は米週間原油在庫の大幅増加が報じられた事で、引き続き売り材料視され、1バレル=60ドル台を割り込んで取引を終了した事だ。株式市場は、この好材料がストレートに好感されて堅調な推移をしているが、原油価格の動向で株式市場が大きな影響を受ける以上、この動きは常に注視し、半年〜1年先くらいのストーリーは想定しておく必要があると思うのだ。
そもそも我々は株式投資という猫の目のように激しく変化していく代物を相手にしている以上、いつまでも好材料に胡座をかいていると、あっという間に形勢逆転となってしまうのである。
原油の問題にせよ、突き詰めていけば、1バレル=60ドル割れは絶対に買いなのである。大胆な予想をさせていただけるのならば、1年以内に原油価格は1バレル=100ドルを超えると確信している。
株式にせよ、為替にせよ、商品先物にせよ、ある程度の流通量が確保されているものは、経済動向や需給などで価格変動するが、原油だけは毎日毎日、世界中で大量消費されてしまっているので、確実に、そして物凄いスピードで減少の一途をたどっているのである。 そもそも原油は40年で枯渇すると言われている。そこへきて中国を始めとする発展途上国の原油消費量は鰻登りの状態となっていて、明らかに消費量が産油量を大幅に上回った状態にあるのは間違いないであろう。一部では世界中の主な油田では既に20年ほど前にピークを過ぎていて、今や圧力を加えたり、様々な工夫をしながらようやく採油しているという指摘すらある。だいたい、世界一の産油量を誇るOPECが、産油量を非公開にしたのは、1981年後半以降原油の生産過剰が急速に表面化し,原油のスポット価格が下がり続け、OPEC諸国が減産を強いられてからであるが、今では公表できるような状況でないという噂も囁かれている。
株式投資をしていると、原油高騰が囁かれれば、材料として「代替エネルギー」がテーマとして買われるが、それは時期尚早と言わざるを得ない。これだけ原油依存度の高い社会が、方向転換するのは容易なことではないし、代替エネルギーのインフラを整備するにせよ、そこには、やはり大量の原油が必要となってくるのは言うまでもない。となれば、単純に原油の利権を握っている銘柄を狙うべきだと思う。たとえば、世界中で油田や天然ガス田の熾烈な利権争奪戦を繰り広げている三井物産や三菱商事、伊藤忠、丸紅などの商社株だったり、AOCホールディングスなどもこれからじっくり下値を仕込んでいけば、思わぬクリスマスプレゼントとなると言えるであろう。株式投資は発想をいかに展開させ、正確にストーリーを組み立てることができるのかどうかということで雌雄を決する。さて今週は会社四季報が発売となったが、先取り銘柄として丸紅(8002)をお伝えしておきたい。新会社四季報では来期の数字が、売り上げ9兆1000億円、営業利益1700億円、経常利益1500億円、純利益1000億円、1株利益66.60円と予想されている模様だという。プラントなどの躍進で最高益更新・連続増配の可能性が大。資源関連を強化することでより一層の収益拡大を狙える銘柄だ。買いメド+520円で目標は750円としておこう。
http://web.chokugen.jp/kido/2006/03/post_6b2d.html