「(A)[明日(S)サラ・ブライト(M)マンと(R)レンコン刈りに行きます」
特に浅くて狭いレビュー
特別企画
第二回ASMR企画
せ
説明しよう!!
今、ツンドラ地帯を中心に熱狂的なブームを巻き起こしているという噂でツンドラ地方在住のラーメンファンから注目を集めているASMRとは
「あ(A)んまり聴きこんでないから
し(S)っかりとレビューできないので
ま(M)とめて短いレビューを
羅(R)列してやる」の略なのである。
去年の3月に兄が大学に進学したのを機に
部屋のCDごと引っ越してしまったので、
それからというもの自分で買ったCDしか聴けなくなり、
お金がもったいないから
「あんまり聴きこんでないアルバム」っていうのが
溜まらない状態になっていたのですが、
4,5か月くらい前から
家で聴くアルバムと
外でデジタルオプレイヤーで聴くアルバムを
別々にするという
スーパーヒトシクン並に画期的な手段を取り入れた結果、
自然と後者のアルバムが
「聴きこめない」状態になったわけです。
(電車の中でもボリューム4で聴いてます)
そんなアルバムたちは
もちろんレビューし損ねているので
ここでまとめてレビューしようという趣です。
基本、聴き込めてないアルバムは
ベストアルバムであったり
昔、兄が持っていて少しは聴いてことがあった
アルバムです。
冗長な枕になりましたが、レビューに移ります。
・Stadium Arcadium(Red Hot Chili Peppers、2006)
試聴
世界的に最も人気な現役のロックバンドと言っても過言ではないレッチリの今のところ最新作。発売と同時に兄が購入したのですが、その頃、このアルバムのDisc1を1度だけ聴き通した僕は、駄作としか思えませんでした。デスノートの主題歌にもなった「Dani California」「Snow」の2曲と「Stadium Arcadium」くらいしか良い曲ないじゃん、っていう印象でした。で、それから2年ほどが経ってから改めて聴き直してみたわけですが、本当に申し訳ございませんでした。さすがレッチリというか、売れるべくして売れてることを痛感させられました。2枚組全28曲の中、1曲として捨て曲がない…とはさすがに言えないかもしれないけど、驚くほどの名曲揃い。リアルタイムでしっかりと聞いておくべきだったなぁ…。
前2作は白々しいくらいシングル向けな楽曲に溢れていたのに比べると今作は明らかに地味なのですが、もちろん「地味=退屈」なんて公式は成り立たず、小粒ながらも素敵な楽曲に埋め尽くされています。欲を言えば、メロディアスな曲ばかりで、もっとラップ要素の強いパンキッシュな曲も収録して欲しかった気もするけど。
Disc1のオススメ曲は、もちろんシングルのM-1〜5もですが、ベタベタにメロウなM-9,11やマーズヴォルタの人が参加してるM-10も名曲。
Disc2のオススメ曲は、何と言ってもM-2。これぞレッチリな1曲。M-9〜11の流れも最高。
・Present from you(Bump of Chicken,2008)
試聴(youtubeの違法っぽい「真っ赤な空を見ただろうか」)
バンプのカップリング曲をリリース順に網羅したベストアルバム。僕自身がリアルタイムで聴いていた収録曲は、「スノースマイル」のカップリングであった「ホリデイ」までの頭4曲で、まぁその4曲が僕の中ではものすごく強い。思い入れがあるから、って言ってしまえばそれもそうなんだけど、捉え方を変えれば、やっぱりバンプは初期のほうが面白かったのかなぁと、そういう気にさせられます。もちろんその後の収録曲も名曲揃いで、むしろ完成度の話をすれば、頭4曲は劣っているくらいかもしれない。でもでも、頭4曲が僕の中では「強い」し、多くのファンもそう思っているのではないでしょうか?(違うか)
と、さんざん最初の4曲を褒めておきながら、個人的なベストトラックは「涙のふるさと」のカップリング「真っ赤な空を見ただろうか」です。「アルエ」「グロリアスレボリューション」などインディーズ時代の青臭い疾走感と、最近の彼らの流れ(といってもこの曲のリリースはすでに2年前ですけど)が絶妙にかみ合っていて、シングルのタイトルナンバーとして発表されていれば、間違いなく彼らの代表曲になっていたと思う。他のオススメ曲は、頭4曲の中でも最も人気が高いであろう「ラフメイカー」や、いかにも藤原さんらしい歌詞の「夢の飼い主」、ユグドラシルからオービタルピリオドを繋ぐような「銀河鉄道」とか。「Everlasting Lie」のアコギ版もいいですが、断然オリジナルのほうが素敵。
・未だ見ぬ明日(Asian Kung-Fu Generation,2008)
試聴
今年3月にリリースされた4thアルバム「ワールドワールドワールド」と同時にレコーディングされた未発表曲を集めたミニアルバム。「ムスタング」「未だ見ぬ明日」の2曲は「ワールド〜」からのどのシングル曲よりも売れそうな匂いがする曲で、こういう形で聴けて嬉しい反面、アジカンというアーティスト自体を愛する1人としては彼らが自ら更なるブレイクのチャンスを逃しているようで残念。っていうか、僕自身は「ワールド〜」からは何のコンセプトも感じなかったので、この2曲を本編(「ワールド〜」)に収録させたところで何の支障もなかったと思うのですが…。
僕としては「ファンクラブ」での彼らの方向性が好きだったので、「ワールド〜」でのシンプルなポップロックへの回帰は第一印象では少なからず抵抗がありましたが(今は普通に好きなんですけどね)、「ムスタング」「未だ見ぬ明日」は「ファンクラブ」と「ワールド〜」の中間をいく、すなわち「或る街の群青」みたいに仕上がっていて個人的にはツボど真ん中でした。で、他の曲はこの2曲のためのお膳立て…というと失礼だけど、まぁミニアルバム収録に相応しい程度。でも勢いのある頭2曲は「ワールド〜」の頭2曲の数十倍好きです。「アフターダーク」らへんから彼らのことを見放してしまった人もいるかもしれませんが、そういう方は是非ともこのミニアルバムを聴いてみてください。期待通りのアジカンがここには詰まっている…はず。
・Joshua Tree(U2,1987)
試聴
U2の最大のヒット作となった名盤。当初は通常のレビューをするつもりでこのアルバムを聴き始めました。のっけ3曲は名曲です。サビだけを過剰に盛り上げる安っぽいポップソング(僕はそれが大好きだけど)とは明らかに異質である種の高尚さすら感じさせながら、しかしまがいもなくポップソングでもある、そんな名曲。ただ、その3曲以外は凡庸で、「名盤」という先入観との相乗効果で退屈な印象すら受けます。というわけで、こういう形でのレビューしかできないくらいしか聴けていません。
じゃぁこのアルバムは売れるべくして売れた商品だとは思わないのかと問われると、全くそういうわけではございません。リアルタイムで味わってないから何ともいえないけど、でも、U2っていうアーティストの力で売れたアルバムなんだと思う。キンキキッズがシングルを常にオリコン1位に持ってくるのと同じ感じ。そうじゃなきゃ、さすがに3曲しか良い曲のない(それは言い過ぎだけど)アルバムが2000万枚近くも売れたりしないでしょ。で、それは批判すべきことではなくて、むしろ、それこそポップミュージックの醍醐味。作品単体だけを評価基準にするのは音楽誌に任せておけばいいのです。僕らにポップミュージックを楽しませてくれるのでは曲ではなくてアーティストそのものなのだと、そう認識させてくれる1枚なんでしょう。
絶賛したけど、通常通りの評価を行うと、躊躇なく「C」にします。「The Bends」のころのレディへや、TravisとかColdplayが好きな人には少しオススメ。
・感受性応答セヨ(eastern youth,2001)
試聴(「踵鳴る」のPV)
ある曲を聴くと聴いている間はある記憶が強迫観念の如く押し寄せてくることがある。このアルバムの収録曲「夜明けの歌」「アバヨ、風の残像」「スローモーション」「黒い太陽」「踵鳴る」「ズッコケ問答」を聴くと僕の頭の中は今年の夏の部活の合宿に飛んでいく。これから始まる5日間への懸念でいっぱいだったバスの中、どうしようもなく陰鬱な自分の眼に映ったあまりに美しい朝の風景、夜の自由時間のアホらしい会話とアホらしい買い物、帰りのバスの開放感とちょっとした寂しさ―。僕はあと半年ほどで部活を辞め、あと1年半もすれば高校も卒業している。そして僕は、何度も何度も、前述した曲を聴いて空しさに浸るんだと思う。もしも僕にとっての「高校以降」が真っ暗であればあるほど、僕はあの曲たちに依存するんだと思う。
僕にとって、前述した6曲は好きという範囲を超越した、もしくは別次元の場所に位置するものになっている。それはもうまぎれもなく思い出の力であって、その証拠に、合宿中に聴いていなかった楽曲を聴いたところで「あぁ良いなぁ」くらいしか感じない。しかし、他にも合宿中に頭の中で流れていた曲はたくさんあったのに、あの曲たちだけが僕にとってかけがえのないものになっているのも事実。おそらく、彼らの鳴らす音には、どうしようもない空しさと焦燥感と絶望みたいなもの、つまり僕らの世代の多くの人が常に抱えているもの、が凝縮されているんだと思う。
今は夏の合宿のハイライトみたいになっているけど、近い将来、これは僕の高校時代のハイライトになっているのかもしれない。
…わけわからん文章になってごめんなさい。