今回紹介するのは
Doolittle(Pixies,1989)
試聴
客観的…A
主観的…A
必聴…"Hey"カッコイイ、切ない、美しい。文句なしです。
ピクシーズは1987年にアメリカで結成された
4人組のロックバンドです。
1988年に1stアルバム「Surfer Rosa」を発表し、
本国アメリカよりもイギリスでの人気が先行します。
そして翌年に今回紹介する2ndアルバム「Doolittle」をリリース、
イギリスのインディーズチャートでは1位を獲得し、
更には1989年度のNME誌(イギリス最大規模のロック誌)の
リーダーズポール(読者投票)にて2位に輝きました。
その後もピクシーズは意欲的な活動を展開しますが
1992年に惜しまれながら解散を迎えました。
活動期間は短く、また商業的な大成功とも無縁でしたが
後のロックシーンに与えた影響は絶大で
NirvanaやRadiohead、Strokesといった
1990年代以降にロックシーンに革進を起したロックバンドは
必ずといっていいほど彼らに敬意をはらっています。
特にNirvanaのフロントマンであるカート・コバーンは
「自分達のやっていることはピクシーズのパクり」という
発言まで残しているほどです。
魔法がかかっているとしか言いようがないアルバムが
世間には存在します。
すなわち、理屈によって論理的にその作品の魅力を語るよりも
「良い」という一言だけで批評をまとめたほうが
よっぽど魅力が伝わりやすいアルバムというのがあります。
どこが良いから良いとかじゃなくて、
良いものは良いんだから仕方がないというやつです。
この「Doolittle」はまさにそんなアルバムです。
シンプルの極みといえるアレンジに
メロディーを無視したシャウトと
旋律的なボーカルの絶妙なバランスや
意味不明だけど妙に感銘を受けてしまう歌詞、
15曲という普通ならリスナーを
飽きさせてしまうようなボリュームにも関わらず
首尾一貫で興奮させてくれる巧みな構成、
2〜3分の軽快な曲が中心であるにも関わらず
すさまじいまでの重たさを持った仕上がり―。
そんなふうに絶賛してみるよりも、
本当に単純に「良い」という一言でまとめたほうが
批評している自分自身もしっくりきます。
そしてもう一言だけ加えるのであれば
「聴け」という言葉を僕は選びます。
一応、自己満足のために全曲紹介にうつります。
1.Debaser
おそらくアルバム中で最も人気が高い1曲。
オープニングのベースフレーズで心を鷲掴みにされますが、
その後も怒涛の展開を繰り広げます。
「僕は下劣な奴になりたい」
ロックの代名詞とでもういべき名曲です。
2.Tame
サビが強烈ですね。
ライナーノーツを引用すると
「静と動を激しく振幅する極限のダイナミズムを体現する」
とかいう説明がなされていましたが、
まぁそんな感じです(手抜きですいません)。
3.Wave Of Mutilation
日本のNumber Girlsがカバーしてたそうです。
オープニング2曲に比べると
かなりソフトロックよりな印象を受けますが、
とはいっても決して違和感が生じていないところは
さすがという感じです。
何気にこのアルバムの中で5本の指に入るほど
オススメできる曲です。
4.I Bleed
なかなか歌詞が気持ち悪い。
やはりPixiesへのリスペクトを公言している
weezerの「Undone-The Sweater Song」に似ているような、
別に特筆して書くべきほどでもないような。
5.Here Comes Your Man
アルバム中で最もポップな1曲。
1960年代風の耳なじみの良いメロディーは絶品です。
3分半近くと(このアルバムにしては)長めの仕上がりですが、
その長さに相応しいナンバーだと思います。
6.Dead
前曲とは打って変わってヘヴィーな感触。
幕間という表現の似合いますね。
歌詞はひたすら意味不明です。
7.Monkey Gone To Heaven
彼らにとって最大のヒットを記録したらしいシングル曲。
歌詞は環境破壊に関して…なのかなぁ?
「人間が5なら悪魔は6で神は7だ」
わかるようなわからんような、
でも名言であることは確かです。
冒頭の「必聴」にはこの曲を選出していませんでしたが、
気分によってはこの曲が
ベストトラックだと感じることもありますし、
ようするに、この曲も本当に素晴らしいです。
8.Mr. Grieves
地味なのかもしれませんが個人的には大好きな1曲。
拍子が変わる瞬間がたまりません。
カッコイイ。
2分強という短さにも関わらずドラマチック、
異常ですよ。
9.Crackity Jones
今現在のロックンロールリヴァイバルに属されるバンドの曲と
なんら変わりがないというより
むしろこっちの方がよっぽど新鮮に聞こえるような
そんな1曲です(っていうか、このアルバム自体が
そういう作品なのかもしれませんが…)。
10.La La Love You
なかなか恥ずかしいタイトル通り
曲自体もなかなか恥ずかしいです(ダサいわけではない)。
アコースティックギターの涼しいサウンドが非常に効果的。
11.No.13 Baybe
アルバム中では最長の3分40秒くらいのナンバー。
今作が決して軽快なだけの作品となっていないのは
ずばりこの曲のおかげなのではないでしょうか?
曲としてはいわいるストレートなロックナンバーですが、
後奏のリフレインが重たい雰囲気を作り出しています。
Aメロからサビまでの展開が巧みです。
12.There Goes My Gun
「Dead」同様、幕間のような1曲。
間奏のベースなんかが特にカッコイイ。
どうでもいいけど、これをカラオケで唄ったら
そうとう顰蹙(ひんしゅく)を喰らうでしょうね。
13.Hey
感動的なミドルチューン。
勢いで飛ばすような曲が中心であるからでこそ
この曲が余計に感動的に聴こえます。
歌詞も(おそらく)ラブソングで、良いです。
無駄がないかつシンプルで、
本当に素晴らしいです。
14.Silver
何気に人気が高いらしいブルージーな1曲。
個人的には「hey」ですこぶる感動を味わうので
そのまま「Silver」なしに「Gouge Away」で
幕を閉じて欲しい気もしないではないです。
まぁでも、この曲ももちろんオススメです。
15.Gouge Away
この名盤の最後を飾るのは
ひたすらカッコイイ縦ノリなロックチューン。
何の変哲もないのにこんなにカッコイイ。
やはり名盤としか言いようがないです。
僕の感覚でいけば
「Nevermind」を聴く前にこれを聴けと言いたくなる、
そんな1枚です。
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1つの記事に一つのアルバムを紹介しているだけでは物足りない、
数少ない読者の中でも
そう思っている人はたくさんいると思う(何の話やねん)。
真面目な話、更新速度が低下せざるをえないので、
その分1つ1つの記事を濃密にしていこうかなぁと
そう思ったわけでして。
というわけで、
これからは通常のアルバム紹介に加えて
もう1つアルバムの短いレビューをしていきたいと思います。
ただ、やみくもに紹介するアルバムを選出するのは
好ましくない気がいたしますので、
個人的に大好きなアルバム10枚を
それぞれ1枚ずつ紹介していきたいと思います。
まぁだから10回分の更新が終了すれば
結局はまたいつも通りの記事に戻ってしまうわけです。
とりあえず、
紹介していくアルバムのタイトルだけ
一覧しておきます。
別に断る意味もないけど、順不同です。
・The Bends(Radiohead,1995)
・Something to write home about(The Get Up Kids,1999)
・Six(Mansun,1998)
・Flame Vein(Bump of Chicken,1999)
・Free All Angels(Ash,2001)
・The rise and fall of Ziggy stardust and the Spiders from Mards(David Bowie,1972))
・The Power Source(Judy and Mary,1997)
・weezer(weezer,1994)
・American Idiot(Green Day)
・ハチミツ(スピッツ)
乞うご期待しないで下さい。