この市況に対して、頑なにゲーム開発のみを志すことは困難となった。
まず第一に、受けてみたいと考えた会社に対して、人間性をアピールしきれない実力不足を痛感した。
ハローワークに行ってくる、という俗語があるのだが、実際に数度通い、こう感じた。
今は会社が欲しい人材を格安賃金で雇える時代だと。
今まで生きてきた経験が時給800円に満たないだと……? 月給16万円だと……?
せめて22万円なければ、住民税なども払えない。夫婦共働き、そういう雰囲気や、定年組対象かとも思えた。
人は苦労した分だけ成長するが、就活に無駄なほどコストを払っていられない。人事課を志向しているわけでも、就職コンサルタントをしたい訳でもない。苦労の方向性が違いすぎる。
今もまだ、形の残らない制作物に興味がある。だが、盗むべきスキルを持たない地雷会社に入ったらおしまいだ。
WEBから切り込みを開始したい。ユーザーインターフェースを習得する。
次はJAVA。オブジェクトなどの考え方、ネットワーク上での動作・考え方を習得する。
そこからSE的な動きを観測し、プロジェクト単位の考え方を習得していくことを考えた。
これを果たして何年掛けていけば満了出来るだろう?
A型並みの仕事姿勢を貫きつつ、O型並みの柔軟性を持てば、10年くらいで人並みになるのか?
継続は力なり、それは身をもって体感している。仕事を行いながら、生活サイクルを元に戻す。
この経済状況、人材派遣に登録も仕方なしとした。
カメラ販売していた時の経済水準に戻すこと、これは最低条件。
今は亡きグッドウィルのおかげで、人材派遣が身売り以外の何物でも無いとは知っている。だが、生きていく上で業務内容を重視するに当たって、未経験のIT転職リスクより、未経験だが基礎スキルは習得済みという物差しを選択した。
半月前に、何も無いタイミングで動揺をしたことがあり、また今は祖母の状態が気になる。
生活費は既に背水の陣となっている。
やるべきことは、こだわりを封印しつつ、生きていくことの模索。
登録した。
どのような仕事を紹介され、どのような案件に戦いを挑むことになるだろうか。
地味なスキルはいくらもあり、無くても仕事は出来る。今、これらのスキルは表面上求められていない。
気楽であると同時に、活かすタイミングを日々損なっていると感じる。
底辺にあると良い、選択科目ばかり習得し、就業に欲しい必修科目が足りない感じ。
不安は多々あるが、今までだって当たって砕けるくらいの生き方だったし、何だかんだとどうにかしてきた。
1労働者として、新しい4月をスタートし直す。
そう、決めた。
そして、そのように行動した。
結果は、たぶん10年くらい先になればわかる。
10年前、高校コンピュータ部でオタクになりながら、なんと考えていた? ゲームを作ってみたいと念じたはずだ。一瞬でも、開発に関わり、我が身とアイデアを吸い込んだタイトルがリリースされたであろう。
長くもあり、短くもある10年。柿よりも実を付けるまで時間が掛かるのはもう慣れた。
余生に至るとき、最後に取ってある夢を実現すれば良い。
それまでは、どの会社でも先任下士官のような立場で、中庸でやっていくことになるだろう。
恐らく、父は長い時間を掛けて、高いスキルを体得し、後進に教育しただろう。たぶん、人に何かを教えることが、嫌いではない血筋なのだ。
それをやっと納得した。
だから先任下士官の立ち位置になりやすい。強い上昇思考もないし、今は他人を惹き付ける固有スキルも初期化した。
がむしゃらに生きる、そうするしかない。
今からさらに10年、関連の薄い複数のスキルを組み合わせる能力を損なわずに戦っていく。
今は亡き先生から、人生は日々勉強である、と聞いていた。逆境であるほど、この言葉が思い出される。まずは3年、そしてさらに3年4年とスキルをを足していく。
ちと強いストレスで全身にアレルギーが復活したが、もうしばらく見守っていただきたい。

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