2007/4/1

風のささやきを聴け  ネイティブアメリカン

風のささやきを聴け Catch the whisper of wind 
チーワ・ジェイムズ=編  ハーディング・祥子 訳
 
 じっくり一年かけて読み進めてきた、今を生きるインディアンたちのスピリットという副題のついた書物。めるくまーるから2000年の9月に出版されています。わずか300ページたらずですから、一年かかるような文字数ではありません。56名のネイティブの方たちの体験などを取材したものがまとめられています。

 これをほんとにゆたっりした気分の時にいただくお茶のように読み進めてきました。何時の頃からか多読乱読スタイルから、のんびり熟読に変化した読書スタイル。凝縮された個々の人生の貴重な体験を自分なりに咀嚼しながら読み進めてきました。

 そこに記されている言葉は、古くて、小さくて、暗い小屋に差し込んだ柔らかな光のようでした。それがどこからやってきた光なのかは分からないけれど、確かに狭くて暗い空間に届いたような気がしました。それは、悲しく暗く悲惨な歩みを強いられたネイティブ・アメリカンたちが無残なまま葬り去られてはいなかったことを静かに伝えているように感じました。

 私が初めて出会ったネイティブアメリカンの人は、演奏家のカルロス・ナカイでした。それ以外は間接的なお話を伺ったり、書物や写真での接点しかありませんから、ほとんどがイメージの中でつながっています。そのイメージを現実とつなげてくれた書物。そんな気がします。

 登場人物一人一人が持っている豊かさと尊さを感じたことで、身近な方々との出会いにも新鮮で大切なものが詰まっていることを再確認しています。

 この4月からは別の書物を読み始めました。これもまたじっくりゆっくりの旅になりそうです。
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