(ジャカルタの天気 くもり 夕方一時雨)
知り合いでジャワ伝統芸能誌の記者をやっているイブ・クスから、今夜タマン・イスマイル・ムルズキ(TIM)でジョグジャ・スタイルのワヤンがあるよと教えてもらった。
折しも今日は夕方、用事でメンテンに行っていたので、TIMはもうすぐそこ。用事を済ませて軽く夕食を取って、私はTIMに直行した。
ジョグジャ・スタイルのワヤンをジャカルタでやるとなると、伴奏で出てくるメンバーの顔はなんとなく想像がつく。何故なら、ジャワガムラン界ではスラカルタ・スタイルのグループや奏者が圧倒的に多く、ジョグジャ・スタイルの演奏が出来る人は限られているからだ。
私の嫌な?予感(笑)は見事に的中し、開演直前に控え室から出てきたガムラン隊の中に、私が数日前に噛み付いたばかりのスギ様のお姿があった(笑)。まあ別に言いたいことを言っただけで険悪になったわけでもないので、普通に挨拶をした。その他に、この人は絶対来るだろうと思ったガティマン先生、約束しなくてもアチャラでしょっちゅう会えるムルヨノ先生の姿が見えた。最後に、意表をついてアグス先生が登場した。考えてみればこの人もジョグジャの人なので、いてもおかしくはないのだが、ワヤン伴奏をしている所を見たことがなかったので、ちょっとびっくりだった。
↓ワヤン開始前の伴奏の様子。真ん中あたりで左を向いているのがスギ様。曲は「ガンサラン」+「ロニン・タワン」をスレンドロとペロッグのメドレーで演奏していた。
↓左手前がアグス先生。威勢のいい教え方をする先生で、練習中は男性メンバーをよく大声で注意している。私に対しては一応気を使ってくれているので、大声で注意をされたことはない。右のメガネをかけた人がムルヨノ先生。めっちゃかっこいいボナンにしびれる。口数は少ないが、彼の言葉はいつも重みがある。私がとても尊敬している先生。
↓ワヤン伴奏中はいつ見ても寝てるようにしか見えないガティマン先生(笑)。演奏している時になんであんなに体が動くのかなあといつも不思議になる。感情移入か?(笑)
演奏前に少し話したら、衣装の色がマニス過ぎる(かわいらし過ぎる)と照れ笑い。そして、バイクで会場に向かう途中で雨になってしまい、風邪をひいたとボヤいていた。
↓ダランのキ・スダルト。客席から見ているとわからなかったが、近くまで行ったらすごく楽しげに上演していた。人形捌きはたいしたことはなかったが、チャンプル・サリを使わず、伝統的なスタイルのワヤンだったので、好印象。
私はムルヨノ先生のボナンの近くで最後までワヤンを見ていた。ジョグジャとスラカルタではワヤンの上演スタイルが違うのだが、私にはそのあたりはよくわからない。が、ガムラン演奏スタイルの違いははっきりとわかった。
そして、ジョグジャの音に包まれながら、「なんで日本人の私がここにいるのかな」とぼんやりと考えた。答えはいつもと同じ、「「好きだから」でいいんじゃないの?」だった。まあ、それでいいのかな...。