自宅の庭に咲き誇る満開の白梅に見惚れて、デジカメに収めました。この写真を添えて、在京の友人らへの春の便りと致しましょう。ご近所の界隈、紅梅、椿と咲き乱れて、いよいよ春遠からん風情に、やはり何がしか勘考が湧きますね。眼前に見渡す連山に、群れるパラグライダーの優雅な情景を望む日も、もう間も無く。我が古里は、いまかいまかと春焦がれる今日、この時です。
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雨の雫がぽたんと落ちる。この時期の雨宿り。空を見上げれば泣いているのに、心地良いのはどう、したわけだろう。暖かい微風が連山からそよぐ。春はもう、そこまで。僕のこころも揺れている。
春は土と草とに新しい汗をかゝせる。
その汗を乾かさうと、雲雀は空に隲る。
瓦屋根今朝不平がない、
長い校舎から合唱は空にあがる。
あゝ、しづかだしづかだ。
めぐり来た、これが今年の私の春だ。
むかし私の胸摶つた希望は今日を、
厳めしい紺青となつて
空から私に降りかゝる。
そして私は呆気てしまふ、
バカになつてしまふ
――薮かげの、小川か銀か小波か?
薮かげの小川か銀か小波か?
大きい猫が頸ふりむけてぶきつちよに
一つの鈴をころばしてゐる、
一つの鈴を、ころばして見てゐる。
中原中也『春』