●「パレスチナ・ニュースソース」のブログが出来ました  イスラエルとパレスチナ、中東

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パレスチナ、レバノン関連ニュースを集めていますので、よろしくです。

パレスチナ・ニュースソース
http://star.ap.teacup.com/palestinia/
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2020/3/15

●カネミ油症ドキュメンタリー『食卓の肖像』上映会 開催を考えている方へ  映画

もし、拙作『食卓の肖像』のDVDを借りて、上映会を行ないたいという方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください。
もちろん、まず見ないことには判断がつかないかと思いますので、必要なら、サンプルのDVDをお送りし、見て頂き、上映会を行なうか、否かを検討して頂くことも可能です。
とにかく、関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。

金子サトシ
携帯 090ー1793ー6627
メール n3946062@yacht.ocn.ne.jp

『食卓の肖像』(DV作品、103分)
取材・構成:金子サトシ
撮影:内野敏郎 金子サトシ 福本淳
スーパーバイザー:土屋豊 OurPlanet-TV

1968年に発覚した戦後最大の食品公害、カネミ油症。40年以上たった現在もその影響下に生きる被害者の人たちを見つめたドキュメンタリー。結婚、出産など、それぞれの人生から今も続く被害の実態が浮かび上がってくる。

*『食卓の肖像』は2011年度キネマ旬報文化映画ベストテンで第10位に選出されました。

(以下、補足)
カネミ油症事件とは
概要  
1968年に、福岡、長崎、広島、山口、佐賀など西日本一帯で発覚した戦後最大の食品公害事件。福岡県北九州市にあるカネミ倉庫株式会社が販売していた食用油、カネミライスオイルを食した人々が健康被害を訴え、翌年までに約1万4千人が保健所などに届け出た。
顔面などへの色素沈着や塩素挫瘡(クロルアクネ)など肌の異常、頭痛、肝機能障害などを引き起こした。また、被害者の母親から皮膚に色素が沈着した状態の赤ちゃんが産まれ、「黒い赤ちゃん」としてニュースで騒がれた。

●映画に寄せられた感想、批評より

「この作品には、女の人って強いんだなあという改めての感動があった。
女の人は周囲のことを丹念に毎日仕切りながら、被害者で身体に障害があっても、私などより本当に生きようという気持ちで生きている。その姿が明るく見える。その明るさは、日常から逃げずに日々を生きていることからくるのだろう。こういう人たちがいて助けあって行く姿、その自然なありようが、私に訴えて来た。

テーマとしては深刻だが、登場する人たちのユーモアを感じる。生活の様子やしゃべっている言葉にユーモアがある。そういうことは重大なことだと思う。

私自身が励まされる楽しさのようなものを感じた。
良い映画だった。」
小野耕世さん(映画批評家)

「「体にいい」もの、「健康に良い」ことが大好きな私たち。
だからこそ、知っておかなくてはならない人々のこと。
今を生きるために、こういう事実は広めないと。」
襟川クロさん(映画パーソナリティー)

「事件は風化する。でも傷は残る。人は苦しみ続ける。ところが需要に応えることが最優先とされるマスメディアは風化に抗わない。ある意味で仕方がない。だからこそドキュメンタリーの意味がある。とても静かな映画だ。耳を澄ませてほしい。声を聴いてほしい。そこにはマスメディアが伝えられない大切なことが息づいている。」
森達也さん(作家・映画監督)

「今も続く戦後最大の食品公害「カネミ油症事件」の実態、命を脅かされた被害者達の食への拘りや生き様にスポットを当てる、渾身の記録映画。被害認定、賠償、差別、偏見、分断…。現況に通じる、近代日本の宿痾を見るようだ。力強く生きる被害者達の希望に満ち溢れた笑顔が印象的。これを書いている今も、福島の小児甲状腺がんのニュースが入る…。今こそ多くの人々に観られるべき映画!」
中川敬さん(ミュージシャン/ソウル・フラワー・ユニオン)

「『食卓の肖像』には、『沈黙の春』のようにデータの提示はない。それにもかかわらずこの映画が確かな説得力を持つのは、被害に遇いつつも必死に現在を生きる人たちの心中の声から真実性が伝わってくるからである。そして生命を脅かすほどの危険な要素が実は食用油という市民生活のかなり身近なところに潜んでいる。その日常生活の危険性を当事者たちの証言から明らかにしたことがこの映画の価値であると思う。」
渡部実さん(映画評論家)

「1事件の「被害者」という以上に「その後の人生を生きる人間」としての側面に興味をもっておられるのだなあ、と独自の視点に感心しました。「告発モノ」でない、静かな映画ですね。」
藤岡朝子さん(山形国際ドキュメンタリー映画祭)

「夫の矢野忠義さんが亡き妻について次のように語るのである。カネミ油症問題の奥の深さに誰よりも先に気づいたのは妻だった。矢野トヨコは私の先輩であり、先生であった、と。ここまで見て私たちは気づくことになる。カネミ油症被害者の人生とは、何ものにも惑わされることなく、物事をまっすぐに見つめることを求める人生であったのだ。」
井川耕一郎さん(シナリオライター)

「奇形児や、正視できないほどの重症患者、発狂した患者などを写したりすれば、事件の非道さを、よりドラスティックに伝達できたかもしれない。
だが私は、金子が希望をカメラにおさめる、希望と言っては甘すぎるだろうが、少なくとも諦念と怒りをノドの奥に呑み込みながら、たとえ強がりだけでも希望を口にしてみせる被害者や、新たな生き方を実践している被害者の動きの近くでこそカメラが回されるという選択に、あえて拍手を送ろう。」
荻野洋一さん(映像演出)

「たいへんすばらしい作品でした。矢野トヨコさんはじめ市民科学者の姿をとらえていると思いました。これからの市民科学者の本流は当事者性が鍵になってくることを示唆しています。医学は医学者のものではなく患者中心になっていくでしょう。患者のからだは患者自身が一番よく知っているからです。患者の声を聞かない学者も官僚も政治家もいずれ立ち枯れていくでしょう。」
瀬川嘉之さん(高木学校)

映画『食卓の肖像』ホームページ
http://www.shokutaku-movie.net/
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2018/5/19

●カネミ油症50年 『食卓の肖像』上映のお知らせ  映画

(2018年6月17日の集会「カネミ油症とPCB処理問題を考える」は終了しました。
次回は、10月10日の「カネミ油症50年 上映会」になります。
よろしくお願いします。)

金子サトシです。

今年は1968年にカネミ油症が発覚してからちょうど50年めになります。
そこで、私がつくったカネミ油症のドキュメンタリー映画『食卓の肖像』の上映もあります!

東京都内では以下の2つが予定されています。

・6月17日(日)13時〜16時「カネミ油症とPCB処理問題を考える」(終了しました。)
(会場)IKE・Biz としま産業プラザ 6階 第3会議室(池袋駅西口)
プログラム
1カネミ油症事件とは何
2被害者の声
3私はなんの病気(紙芝居)
4PCB処理問題
5映画『食卓の肖像』(103分)

IKE・Biz としま産業プラザのアクセス
http://www.toshima-plaza.jp/access/




・10月10日(水)18時〜22時「カネミ油症50年 上映会」
「生木が立ち枯れていくごたる」(88分、岡田道仁監督、1976年)、「食卓の肖像」(103分、金子サトシ監督、2010年)の2本をDVD上映。
カネミ油症は1968年10月10日に朝日新聞報道で発覚しました。それからちょうど50年の日にカネミ油症の映画2本の上映会を開催します。
(会場)シネマハウス大塚(大塚駅北口)

シネマハウス大塚
http://cinemahouseotsuka.com/

なお、この「カネミ油症50年 上映会」は私(金子サトシ)自身が主催するものですので、問い合わせは私までお願いします。

金子サトシ
携帯電話090−1793−6627
メール n3946062@yacht.ocn.ne.jp


また、東京以外では北九州で10月に『食卓の肖像』上映会が予定されています。
詳細が決まりましたらまたお知らせします。
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2018/5/19

●吉永小百合さんも来場!「被爆者の声をうけつぐ映画祭2018」のお知らせ  映画

金子サトシです。
私が実行委員をしている「被爆者の声をうけつぐ映画祭」、今年も開催します。
7月14日(土)、15日(日)の2日間にわたり、武蔵大学江古田キャンパスにて開催いたします。
この映画祭は2007年より毎年、開催していて、今年で12回目。今年はプログラム4(7月14日午後6時の回)で、『愛と死の記録』上映前に主演の吉永小百合さんが来場し、トークがあります。
そのほか、全体のプログラムは以下の通りです。
ぜひ皆様、ご参加ください。

映画祭プログラムの詳細、日時、料金などは下記のブログもご参照ください。
http://hikakueiga.exblog.jp/

(以下、コピペ、自由です。)
「被爆者の声を受けつぐ映画祭2018」のお知らせ

日時:7月14日(土) 15日(日) 会場:武蔵大学江古田キャンパス

主催:被爆者の声をうけつぐ映画祭実行委員会/武蔵大学社会学部メディア社会学科永田浩三ゼミ
後援:日本原水爆被害者団体協議会/ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会/ 練馬・文化の会    

問い合せ先:被爆者の声をうけつぐ映画祭実行委員会
 TEL:03-5466-2311 FAX:03-5466-2312〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-5-12-505 共同映画株式会社内 

プログラム (ご入場は、各回20分前からを予定しております。)

7月14日(土)武蔵大学江古田キャンパス 大講堂にて
オープニング 10:00〜 あいさつ:映画祭実行委員会代表

プログラム@ 10:15〜11:45  作品紹介:有原 誠治(映画監督)
       「広島長崎における原子爆弾の影響 広島編」ドキュメンタリー/モノクロ 1946年/82分
       監修:G H Q 製作:米国戦略爆撃調査団 (実製作は日本映画社)
 被爆直後に日本映画社が企画し、文部省学術 調査団長 仁科芳雄博士の指導の下に、広島は 1945年9月24日より撮影を開始。11月に GHQより撮影中止命令が出て、フィルムは米 軍に没収される。しかし、日映スタッフは日本 で編集してまとめることを米国戦略爆撃調査団 に提案。それが受け入れられて、被爆直後の惨 状を科学的視点で捉え伝える本作品となった。 米軍監視下での編集であったが、その内容や表 現に米軍の干渉があったとの記録はない。昨年 は「長崎編」だったが、今回は「広島編」を上映する。


プログラムA 12:45〜14:45 「チャルカ 〜未来を紡ぐ糸車〜」 ドキュメンタリー/カラー 2016年/90分
              監督・撮影:島田 恵 製作:六ケ所みらい映画プロジェクト
             
 10万年は危険とされる原発から排出される核 のゴミ。その捨て場は何処にー。高レベル放射 性廃棄物の地層処分研究施設のある北海道幌延 町の隣町で暮らす酪農家一家の生き方を軸に、 世界初の地下処分施設(オンカロ)が建設中の フィンランド、原子力大国フランスの処分計画 地などの現状と、各地で環境にやさしい暮らし を営む人たちを描く。チャルカとはインドの糸 車のこと。自国で作られた綿花を自分たちで紡 ぐことにより、英国支配から独立することを目 指したガンジーが提唱したシンボルである。
             
             トーク: 島田 恵(監督)

プログラムB 15:45〜17:00 ( プログラムBは無料でご入場できます。)
            「灯篭流し Paper Lanterns」 ドキュメンタリー/カラー 2016年/60分
            監督:バリー・フレシェット(米国)
 広島の爆心地から400メートルの所に憲兵隊 司令部があり、そこに拘留されていた米兵捕虜 12名が原子爆弾の犠牲となった。被爆者でも ある歴史家・森重昭氏は、被爆米兵の遺族を探 して、広島で犠牲となった事実を伝え歩く活動 を40年以上も続けてきた。アメリカ人のバリー・ フレシェット監督は、広島を訪ねた米兵遺族と 森氏の心温まる交流を丁寧に取材し、敵味方を 問わず、すべての生を奪い尽くしてしまう原爆 の非情さと平和への祈りを伝えている。

            トーク: 伊吹 由歌子(日本語サイト「捕虜 日米の対話」東京代表)
      
 プログラムC 18:00〜20:20 「愛と死の記録」 劇映画/モノクロ 1966年/93分
             監督:蔵原 惟繕 主演:吉永 小百合 渡 哲也 製作:日活株式会社   
昭和40年。広島のレコード店に勤める松井和江 はある朝、店の前でバイクに轢かれそうになる が、そのバイクに乗っていた印刷工の三原幸雄 と恋に落ちる。しかし幸雄は被爆者であり、原 爆症で入院してしまう。和江は幸雄を励まし、 回復を祈って懸命に看病するが、その願いも虚 しく・・。和江と幸雄の愛と死が見る者の心をゆさぶる。 日活の名匠、蔵原惟繕監督が渾身の情熱を込めて描く吉永小百合、渡哲也初共演の青春映画の傑作。

        トーク: 吉永小百合(女優)・宮崎 信恵(映画監督)



7月15日(日)武蔵大学江古田キャンパス8号館8階 武蔵大学50周年記念ホールにて

プログラムD 10:00〜12:15 「白い町ヒロシマ」 劇映画/カラー 1985年/103分
             監督:山田 典吾 脚本:新藤 兼人 製作:現代ぷろだくしょん
 昭和20年、学童疎開中に広島の原爆で母と姉、弟を失った体験を綴った木村靖子の同名小説を 「原爆の子」の新藤兼人が脚色。平和を破壊する 戦争と原爆への怒りを、子どもたちの深い悲しみと、それを乗り越えて生きる力を持たせよう と苦悩する教師の姿を通して描く。「復讐してやる」という子どもの声に、「平和を考える教育 をしなくてはまた同じことが」と危惧する教師。 題名の「白い町」とは、家族が来た時に広島には雪が降って白く輝いていたが、夏には黒く焼けてしまったことに由来する。 出演は山口崇、菊崎志保、乙羽信子、橋本功など。

            トーク: 児玉 三智子(被爆者)

プログラムE 13:00〜14:30 「SOSこちら地球」 人形アニメーション/カラー 1987年/62分
              監督:河野 秋和 脚本:加藤 盟
製作:共同映画全国系列会議 製作協力:ビデオ東京プロダクション
 199X年のある日、北極付近の海上で核ミサイ ルが大爆発を起こした。世界は非常事態となり、 パリでは急遽世界首脳会議が開かれた。しかし 大国の首脳たちは身勝手で対立は深まるばか り。これを知った動物たちは「核戦争が始まっ たら地球はおしまい。子どもたちを救えるのは 俺たちだけだ!」「パリに行って動物会議をや ろう!」。世界の動物たちの代表によって、核戦争の根絶を人間に訴えることになった。 エーリッヒ・ケストナー原作の「動物会議」をベースにして作られた、ユーモアあふれる人形アニメーション。

            トーク: 石川 ゆたか(図書館九条の会)

プログラムF 15:30〜19:30(シンポジウムとエンディングに参加できます。) 
        「いのちの岐路に立つ 核を抱きしめたニッポン国」 ドキュメンタリー/カラー
2017年/110分 監督:原村 政樹 プロデューサー:矢間 秀次郎
語り:中村 敦夫 企画・製作: 映画「いのちの岐路に立つ」製作委員会
戦争による唯一の被爆国の日本がなぜ今も核 を受け入れているのか?福島原発事故後も原 発再稼動にこだわる日本の隠された真実を描 く。占領下の日本、米国の報道規制により原 爆の人体被害や後遺症が全く国民に知らされ ない中、絵画により悲惨さを伝えた「原爆の図」 の公開。1954年に起きたビキニ核実験による 漁船被ばくと、それを打ち消すように広島や 全国で開催された「原子力平和利用博覧会」。 今も続く原発労働者の被ばく問題、そして原 発立地を拒否した町など。被ばく者・体験者 の渾身の証言で迫る。

             シンポジウム:被爆者の声をうけつぐために
                 司会:永田 浩三(武蔵大学社会学部教授)
            シンポジスト:矢間秀次郎(プロデューサー)
                     栗原 淑江(ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会事務局)
                     吉村 知華(昭和女子大学 歴史文化学科3年生)

エンディング  19:30〜20:00  歌唱:中島 清香(声楽家)ピアノ:里見 佳恵

                      閉会の挨拶:実行委員会代表
                        ※20時に終了予定です


鑑賞券(鑑賞券は、各プログラムごとに必要となります。)
学生・こども  《前売り》 500円 《 当日》 800円
大 人  《前売り》 1,000円 《 当日》 1,300円
2日間フリーパス券 4,000円

ご予約・お申し込み・お問い合せ
電話 03-5466-2311[ 共同映画] 090-1793-6627[金子サトシ]
FAX 03-5466-2312[ 共同映画]
Email:eigasai@gmail.com  

被爆者の声をうけつぐ映画祭実行委員会 
FB: https://www.facebook.com/hibakueiga
ブログ:http://hikakueiga.exblog.jp/
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2018/4/13

『発酵する民』  映画

3.11後に作られた「鎌倉イマジン盆踊り部」を記録した平野隆章監督のドキュメンタリー映像『発酵する民』は、3.11はなんだったのかを別の角度から照らし出している。結局、原発反対デモはどこに行ってしまったのか?という疑問は残しつつ、しかし、3.11はいまだに決着などついていないし、すべては進行中、発酵中なのだろう。この映画はある意味で未解決、未完成の作品だけど、だからこそ、3.11の後の、いまに至るまでの人々の「気持ち」をたしかにとらえだしているとも言える。
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2018/4/9

『あなたの旅立ち、綴ります』  映画

面白かった。シャーリー・マクレーン主演で、作りて(監督と脚本家)はかなりの映画的センスがあるのでやはりシネフィルなのだろうけど、かといって過去の映画の引用や参照っぽいところはほとんど感じられず(ひとつだけ、アマンダ・セイフライドが男に会いにいくところが、あ、『アパートの鍵貸します』への目くばせかなと思ったけれど)、実際の人生の葛藤に即してドラマが作られているという感じで、それでいながらしゃれた映画に仕上がっているところがいい。
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2018/3/13

『シェイプ・オブ・ウォーター』  映画

『パンズ・ラビリンス』について以前に書いた文章をこの機会にリンク。しかし、読み返すと、僕は理屈っぽいよなあ…とあきれるが。

http://blue.ap.teacup.com/documentary/1264.html

それで、『シェイプ・オブ・ウォーター』なのだが、いい人達(無垢な人達)と悪い人達という、勧善懲悪の図式に結局、収まってしまっているのではないかという点は『パンズ・ラビリンス』と変わっていないと思うのだが、ただ、ひとりひとりの人物造型、特に悪人のキャラクターの描き方が屈折した描き方をしていて、この点は深化(進化)しているように思った。
それでもいい人達の側があまりに無垢な人達という描き方だというのか、特に、半漁人の人(?)を無垢な存在と描くばかりで、これではどんな姿をしていたとしても全然、恐くないし、恐くないのではホラー映画としては成立していないように思う。もっともデル・トロ監督はそもそもホラーをやりたいのか?ということはあるけど。結局、デル・トロ監督がやりたいことはホラーではなくラブファンタジーなのだということなのかもしれない。
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2018/2/9

柳澤寿男監督  映画

柳澤寿男監督の『そっちやない、こっちや』を見て、圧倒される。昔、柳澤監督の映画について「あの人の映画は障害者を食いものにしている」と言われていた方がいて、なんてひどいことを言うんだ!と憤ったことがあったけど、考えてみれば、柳澤監督自身が、そのように、内省的に、自分は障害者を食いものにして金儲けをしているのではないか、障害者の映画を撮るとはどういうことなのかと悩みながら作っていたから(ナレーションの端々からそうしたことが受け取れる)、そういう映画を見たからそれに触発されてそういう感想が出てきたものなのかもしれない。
最近、いわゆる「障害者の感動ポルノ」に対する批判、つまり障害者はかわいそうということを売りにした作品(そういうのを「障害者の感動ポルノ」という言い方をしているようだ)はどうなのかという批判がされることがあるけれども、柳澤監督は、はるか昔から「障害者の感動ポルノ」などということとはまったく違う次元で障害者の映画を撮り続けていたのだ。
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2018/1/28

オノ・ナツメ  マンガ

オノ・ナツメのマンガ『Have a Great Sunday』第1巻を読んだ。日常ほのぼの系で、オノ・ナツメにしては力が抜けすぎ!?と思いつつ、やっぱりオノ・ナツメでなければ味わえない独特のワールドを醸し出している。もしかしたら、力、抜けすぎではなく、絶品の域に達しているのかも?
絶品の域というのは、ごくごく日常的な、ほとんどどうでもいいようなことばかりを並べているのに、独特のワールドを達成してしまうというような…。
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2017/12/8

訃報 丸浜江里子さん  原爆・原発問題

杉並区の原水禁運動の研究者で、市民運動をされていた丸浜江里子さんが7日に亡くなられました。66歳。
「被爆者の声をうけつぐ映画祭」でも、毎年、チラシ配布にご協力いただき、物品販売にも何度か、いらしていました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
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2017/10/27

『抗い 記録作家 林えいだい』  映画

『抗い 記録作家 林えいだい』
林えいだいと言えば、僕にとってはカネミ油症を取材した『嗚咽する海 PCB人体実験』を書いた方なわけだが、この林えいだい氏の足跡を記録したドキュメンタリーではカネミ油症のことには一切、触れていない。しかし、これは仕方がないだろう。林えいだい氏が生涯をかけて追跡したのはやはり朝鮮人炭鉱夫をはじめ朝鮮人たちの足跡だったのだろうし、最後まで取材していたのは朝鮮人特攻隊員が銃殺された事件の真相解明だったのだから。この終盤の、朝鮮人特攻隊員の事件の真相を追い当時の関係者たちをたずねるパートが美しい。それは、当時の関係者たちが誰もが鮮明に、そして悔恨の思いを持ちながら若き日のことを語る姿に触れられるからだ。そして、カネミ油症については結局、この映画では触れられなかったけれども、カネミ油症の被害にもたしかに通じているものがこの映画にはあるのだと思う。
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2017/7/21

『世界は今日から君のもの』  映画

面白かった。ちょっと『アメリ』の日本版のような感じの映画なのだけど、『アメリ』ほど極端な世界を構築しているわけではなく、日常的なリアリティの中で作品を成立させている。こうした不思議な女の子の不思議な話を、極端にしてしまわないで、日常的な等身大の感覚でリアリティを持たせて成立させているのはかなり独特の達成をしている作品だと思う。市民講座の話とか、スケッチブックが無くなった出来事のオチも意外性があり、面白かったです。
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2017/7/18

林えいだい  映画

「被爆者の声をうけつぐ映画祭2017」のプログラム7で、グループ現代の方が『抗い 記録作家 林えいだい』のチラシを配りにいらしていたので、つい話し込んでしまう。林えいだいは、カネミ油症を取材した『嗚咽する海 PCB人体実験』(亜紀書房、1974年1月30日第1版第1刷発行)を書いたライターで、私はこの本を絶版だったので図書館で借りてきて、当時の状況を知る参考にさせて頂いた。たとえば「海を渡らせる圧力」の章では、女島灯台とメシマコブの話も書かれていて、このメシマコブの話は私の映画『食卓の肖像』でも出てくるので、参考にさせて頂いている。また、「原爆と油症の二重苦」の章では、原爆の被爆者で、かつ、カネミ油症の被害者でもある鳥巣さん一家や中本の話が書かれている。1945年の被爆者で、かつ1968年のカネミ油症被害者という方は長崎や広島に他にも何人もいる。長崎や広島はカネミ油症被害が大きかったのだから当然ではあるが。
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2017/7/18

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』  映画

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』というアニメ作品をようやく見たのだけど、この作品世界にはさすがに気恥ずかしさを感じるが、幽霊がまったく幽霊的ではなく、ごく普通の人間と同じように描かれ、存在しているというところがミソなのかな。ホラー映画が本気で好きな人とかはこの映画、逆に怒るだろうけど、つまり、幽霊を怖いものとか、特殊なものとして描くのはある意味で差別であるわけで、幽霊も普通なんだと描いたところが若い人たちの心の琴線に響いたのかなあ…なんて、考えてみました。
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2017/7/18

入江喜和『たそがれたかこ』  マンガ

入江喜和のマンガ『たそがれたかこ』。これまでマンガで描かれることがなかった主人公がそこにいた。

羽海野チカ『ハチミツとクローバー』は、成熟しなかった物語を完成形の物語として成立させることでこれまで描かれることがなかった「等身大」の作品世界を達成していたが、入江喜和の『たそがれたかこ』は45歳バツイチ女性を主人公にすることで究極の「等身大」の作品世界を成立させている。
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