「再度、国旗掲揚時の起立強制は違憲の判決について」
時事問題
国旗掲揚時の起立強制は違憲とする東京地裁の判決は、都の暴走に歯止めをかけるものであり、右派から見ても有益な判決なのではないかと僕は思うのですが、なぜか、右派でそうした意見をあまり見ないようです。どうもそうした点で右派の人達と意見がすれ違っているようなので、ちょっと自分の考えを整理してみます。
問題は、東京都が勝手に「10・23通達」を出してしまったことだと思います。この通達には法的な根拠はありません。国旗国歌法にはこのような通達のようなことをすることまでは書かれていないからです。法的な根拠に基づかないで東京都だけが独自の判断でこのような通達を出したことがおかしいのではないかと思います。実際、東京都以外ではそのような通達はしていませんし、法的な根拠に基づかない通達が違憲であると判断されたのは妥当な判決だと僕は思います。
ただし、今回の判決はあくまで東京都の通達が行き過ぎていて違憲だという話であり、国で決めた国旗国歌法が違憲だとされたわけではありません。その点は拡大解釈はしないほうがいいと思います。
だから、今回の判決が教育基本法改正の歯止めになるとは言えません。むしろ、このような判決が出ないために教育基本法を改正するべきだという議論になっていく可能性があります。その点は今回の判決で左派はあまり浮かれない方がいいのではないかと思います。
たとえば、昔、自衛隊に違憲判決を出した裁判官がいました。この判決は随分、叩かれましたが、何年かして退職後、なぜ自分が違憲判決を出したのかを語りました。それは、実はこの裁判官は改憲して自衛隊を軍隊として持つべきだと考えていると。しかし、憲法9条があるのに自衛隊を持つことは違憲だと考え、そうした判決を出すことで、憲法を変えなければいけないということを示したかったと。それが自分が出した判決の真意だったと語りました。
今度の裁判官だって、もしかしたら、そうした考えかもしれないわけです。 今度の裁判官が左派寄りの思想の持ち主かどうかは分かりません。
現在、東京都が行っていることは国の方針ではありません。都は国旗国歌法と文部科学省の学習指導要領に基づき通達を出したと言っていますが、国旗国歌法にも学習指導要領にも都が通達に出したような内容までは明記されていませんので、国の方針から逸脱して都が暴走してしまっているという印象を持ちざるを得ません。
もしかしたら、将来的には教育基本法を改正して、都がやっているような国旗国歌への徹底を公務員に求めることを国は行いたいと考えているかもしれませんが、それはあくまで教育基本法を変えてからの話であり、まだ教育基本法を変えていないのに他の県はそうしたことをしていないのに都だけが行っている点に問題があると思います。
このような石原氏の『東京から国を変える』というやり方が問題だと思うのは、石原氏が国にさきがけていろいろな政策を掲げそれが話題になると他の県にまで広がっていくというようなことになってしまうと、石原氏は都知事でしかないのに、国政の国会を通さないで国政に影響を持つようになってしまうという危険性があると思うからです。こうした暴走を許すことは、小泉政権、安倍新政権にとっても危険だと思います。(安倍氏がやろうとしていることをさきがけて石原都知事にどんどんやられてしまっては困るでしょう。)だから今回の判決でそうした都の暴走に歯止めをかけることは右派にとっても有益なことではないかと僕は思うのですが。(と左派の僕は思うんだけど、右派であまりこういう主張を見ないのですが。。)
*関連する前記事
国旗掲揚時の起立強制は違憲の判決
http://blue.ap.teacup.com/documentary/879.html

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