ブログという言葉がどこか一人歩きしているような気もするが、新聞などの解説を見ると「簡易日記サイト」みたいな言い方が多いようだ。もちろん、簡潔に紹介する言葉としては間違いではない。技術的な違いはともかく、実に簡単に(必ずしも日記であるとは限らないが、日記のような気分で)サイトを更新できるというのがユーザーにとって見れば確かにブログという存在の一番の印象であろう。
「簡単に」ということがもたらした、情報量の過剰な増殖、つまり単純なサイト数の増加や更新数の増加、さらにはそのようなことによる口コミなどの広がり、それがまずブログがビジネス的に注目されている第一点である。だが、この「簡単に」ということが、言葉というか内容の質にも変化を与えている点にも注目したい。要は、簡単にアップでき、さらには簡単に修正できるということがもたらす「リラックス」した気分、そのことがブログの内容や文章の質にも反映され、結果としてそこには何かこれまでのホームページとは少し違ったリラックスしたコミュニケーションが構築されているようにも思えるのだ。
そのようなオフィシャルとパーソナルの間、みたいな情報空間がブログによって急速に広まっている。それは、BBSみたいに顔の見えないものが多い、いわばやや日陰的存在でもなく、顔がはっきり見える日向的な空間でもある。もちろん、ビジネス的に見れば、そのようなブログ空間の特質は企業のトップであるとか、何かの開発者・制作者など、これまでオフィシャルな存在であったものをより身近な地平に下ろせる、という効果はある。だが、果たしてそれだけなのか。そこには確かにこれまでにはなかった質の情報空間が広がりつつあるのを見てとることができる。
RSSへの連携といった技術的な問題は置いておくとしても、ブログはもちろん「簡易日記サイト」ではあるが、であるがゆえにそれだけには留まらない見えないインパクトをこれから少しずつ社会に対して発揮しだすような気もするのだ。

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