2017/7/16  12:13

投資家の目線629(労組・連合に関する考察)  政治
 労組・連合(日本労働組合総連合会)は1989年に反共色が強く民社党支持の同盟と、社会党支持の総評などが一緒になって作った労働組合のナショナルセンターである。

 厚生労働省の資料、「平成28年労働組合基礎調査の概況」にある組合員数1万人以上の組合を、Wikipedia等の資料から同盟系と総評系に分類すると下の一覧のようになる。また連合の発足に伴い、同盟系と総評系が統合して一つになった組合や、連合発足後に結成されたなど、どちら系かわからない組合もある。

 この分類で、同資料にある平成28年の労働組合員数を集計すると、同盟系約270万人、総評系142万人、同盟+総評系76万人、その他183万人であった。同盟系では安倍政権の「高度プロフェッショナル制度」を容認したUAゼンセンが約161万人と最も多く、自動車総連の約77万人が続く。一方、総評系は自治労の約80万人、続いて日教組の約24万人で、民間労組でのトップは情報労連の約21万人に過ぎない。

 「民主社会主義者」のバーニー・サンダース氏が民主党の米国大統領予備選で健闘する中、今時反共もないと思うが、反共色の強い同盟系の労働組合は共産党を含めた野党共闘を受け入れられないのかもしれない。そして自民党に比べて地方組織の弱い民進党は、労働組合が選挙運動を手伝ってくれなくなるのは困るという弱点を抱えているため、同盟系労組の影響力が強いのかもしれない。投票数では無党派層が圧倒的といっても、彼らが選挙運動を手伝ってくれるわけではない。また、輸出産業の労働組合にとって安倍政権のFTA推進は、輸出促進に繋がり利益になる可能性がある。彼らはグローバリストと親和的なのだろう。


同盟系
UAゼンセン、自動車総連、電力総連、交通労連、航空連合、(政党色は薄い)海員

総評系
情報労連、私鉄総連、全自交労連、全国農団労、自治労、日教組、全水道

同盟+総評系
基幹労連、JP労組、JR連合、JR総連、紙パ連合、国公連合

その他(どちらでもない、または不明)
電機連合、JAM、生保労連、運輸労連、JEC連合、フード連合、損保労連、サービス連合、ゴム連合、全国ガス、全電線、印刷労連、セラミックス連合、全銀連合、ヘルスケア労協

厚生労働省 平成28年労働組合基礎調査の概況
附表2 主要団体別労働組合員数の状況(2−1)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/roushi/kiso/16/dl/gaikyou.pdf
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タグ: 連合 同盟 民進党

2017/7/9  5:48

投資家の目線628(安倍政権、都議選、モリカケ、日本経済)  政治
 先週日曜日の都議選では、自民党が大幅に議席を減らした。もともとあった自民党都議らの議会でのセクハラやじ、都議あがりの大西英男衆議院議員の言動に加え、選挙直前に出てきた豊田議員や稲田防衛大臣の行為、発言に対する批判も多いようだが、自民党都連幹部の下村博文氏、萩生田光一氏も関与した加計学園、また大阪を舞台とする森友学園など安倍首相周辺の学校法人に対する「優遇」問題も大きかった。秋葉原の安倍首相の応援演説の会場には森友学園の籠池氏らも登場した。

 特区などの規制緩和で出てきた、公有財産の売却にまつわる政治と官民癒着は、ロシア独立初期に経済学者のガイダール主導で行われた経済改革における「オルガリヒ」の問題に似ている。全国的には無名の加計学園は日本における「オルガリヒ」といったところか。ソ連崩壊時の状況は岩上安身著「あらかじめ裏切られた革命」(1996年 講談社)に描かれており、公有財産の売却は公共財産管理局の問題として扱われている。また、ロシアでは経済へのマフィアの関与が見られたが、カジノ解禁でマフィア(暴力団)の経済関与も活発になるのではないだろうか。


 さらに秋葉原の演説で、安倍首相は民主党政権時代よりも経済が回復していると主張していた。しかし、先月下旬にはエアバッグのタカタが製造業として戦後最大規模で倒産したばかりだ。さらに今年度になってスリーエフが180人、ダイドーリミテッドが30人の希望退職者を募集し、ティアックは50人の募集に対して46人が希望退職に応じている。安倍首相が言うほど経済が回復しているか疑問である。
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2017/7/2  9:28

投資家の目線627(台湾と大洗の被ばく事故)  旅行
 台湾のLCCタイガーエア台湾が7月から予定していた茨城空港−台北間のチャーター便の本数を減便することを、茨城県が発表した。「当初は7月2日から10月25日まで34往復を予定していたが、当面は7月30日までの計9往復となる」(「茨城―台湾便、当面9往復に、被曝事故受け減便。」2017/6/29 日本経済新聞 地方経済面 北関東)という。同記事によれば、原因は大洗にある日本原子力研究開発機構の作業員被曝事故を受けて、台湾の旅行会社が計画を見直したためという。

 今年5月3日には、台北市議会が福島県など5県で生産・製造された食品の、市内での販売を禁止する条例改正案の可決を、中央社のフォーカス台湾が伝えている(「福島など5県産食品の販売を禁止 台北市議会、条例改正案可決/台湾」2017/5/4)。

 観光といい食品輸出といい、ずさんな原子力関連施設の管理の代償は高くつく。
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2017/6/25  8:44

投資家の目線626(クライスラーの日本撤退)  自動車
 欧米自動車メーカー「クライスラー」のブランドが18年にも日本市場から撤退するようだ。日本での販売は「ジープ」ブランドに集中するという(『「クライスラー」日本販売撤退、来年にも。』2017/6/19 日本経済新聞 朝刊)。フォードに続いて米国大手自動車メーカーの日本市場撤退である。テスラが名古屋等に販売店を展開し始めているが、同社は販売台数が少ない。

 一方、6月20日の日本経済新聞朝刊で「日本車、米でシェア4割、今年度販売、最高の680万台、輸出増、SUVがけん引。」と報じられた。米国メーカーが日本市場を撤退する中、よそ者の日本メーカーが目立ちすぎれば日米自動車摩擦は深刻なものになるだろう。輸出の自主規制か、米国内での生産、部品調達比率の引き上げが求められ、日本の雇用にはマイナス要因になると思う。

 
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2017/6/18  12:26

投資家の目線625(米国の入国制限)  政治
 サンフランシスコ連邦高裁が、ハワイ州の連邦地裁のイスラム圏6か国からの入国を制限する大統領令の一時差し止め処分を支持した。5月末にはリッチモンド連邦高裁も同様の判断をしている(「6カ国入国制限、差し止めを支持、サンフランシスコ高裁。」2017/6/13 日本経済新聞 夕刊)。

 6月12日配信分の「ゆきんこ・りえしょんのいちごまみれだよー」で声優五十嵐裕美さんが米国での一日だけの仕事のビザ申請で、ものすごい数の質問に答えなければならないと言っていた。中学、高校、大学等の学歴、入学卒業の時期とその所在地、過去5年間で行った国、米国への渡航経験とその時期、親の生年月日、パスポート以外の写真も新たに撮影しなければならないし、面接もあるという。

 報道から受ける印象と異なり、実際には米国への入国審査は厳しくなっているようだ。
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2017/6/11  9:19

投資家の目線624(「そらゆめ」の破産)  ファンド
 クラウドファンディングで、アニメ、ゲーム系のグッズを完全受注生産で販売していた「そらゆめ」が破産手続きを開始した。すでに原材料を購入していたり、製造途中の仕掛品状態になっていたりなどのケースも考えられるので、出資した資金はどれほど回収できるのかわからない。クラウドファンディングで経営がうまくいかないとどういう問題がでるのかというサンプルとして注目される。
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2017/6/4  17:25

投資家の目線623(ソフマップの店舗再編)  趣味
 ソフマップが5月末で秋葉原本店を閉店し、親会社のビックカメラに転換する。キャラクターグッズなどを扱うアキバ☆ソフマップ2号店は本日6月4日で閉店し、同1号店に統合、秋葉原地区は5店舗に再編される。3月には今年1月に全面改装したばかりのLAOXの秋葉原アソビットシティが閉店している。秋葉原のキャラクター、ホビーなどのようなサブカルビジネスも曲がり角に立っているように見える。

 ただし、サブカル全体が凋落傾向かはわからない。西武鉄道子会社の伊豆箱根鉄道グループの、静岡県沼津市を舞台とする「ラブライブ!サンシャイン!」のキャラクターのラッピングタクシーの利用件数が2時間貸し切りで税込み1万1,920円にもかかわらず、4か月足らずで約200件に達したという(「アニメ、地元の起爆剤に――パンやタクシーとコラボ(サーチライト)」2016/11/7 日経産業新聞)。昨年10月11日時点では3か月での利用件数が148件で今年3月までに合計220件の利用が目標だったので(「ラブライブタクシー快走、2時間1万円超でも3カ月で148件、伊豆箱根鉄道系、ファンら聖地巡礼に利用。」2016/10/17 日経MJ)、予想をはるかに超える利用件数だ(他にもラッピング電車やラッピングバスがある)。

 また、ラジオ大阪配信の「さくら兵団Vステ駐屯地」主催のポーランド軍事技術博物館などを訪問するツアーを開催している。サブカルファンのお金の使い方が変わってきているのかもしれない。
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2017/5/28  9:56

投資家の目線622(ドラッグストアの新規開店)  ショッピング
 最近、最寄り駅の近くにドラッグストアが新規開店した。数年前にも、駅前にドラッグストアが進出している。中国語をよく聞くことがある地域なので、もちろん両店ともTax Freeである。中国人観光客による家電等の「爆買い」が減り、購入対象が化粧品のような日用品に移行しているのに沿った流れだ。ただし、企業間で限られたパイの食い合いになるかもしれない。
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2017/5/21  8:09

投資家の目線621(GMのインド撤退)  自動車
 GMがインドでの自動車販売から撤退する。同じ18日、同社の南アフリカでの合弁会社の株式を、合弁相手のいすゞが取得することも発表されている。欧州子会社「オペル」の売却も発表されており、「収益性を重視し米国と中国に経営資源を集中させる」(「GM、インド撤退、収益性重視、米中に集中、輸出向け一部生産継続。」2017/5/19 日本経済新聞 朝刊)ようだ。

 フォードが撤退した日本市場でGMはどう行動するのだろう?街中を見てもGMの車を見かけることはほとんどないし、キャデラックも使用された宮型霊柩車も使用が制限され、出動が減少中だ。次の記事のように日系メーカーが米国市場で幅を利かす中、GMの動きは日米間の貿易交渉に大きな影響を与えるだろうと思う。


アメ車が日本で売れないワケ ビデオニュース・ドットコム 2017年2月25日
http://blogos.com/article/211751/
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2017/5/14  8:48

投資家の目線620(原発ホワイトアウト・東京ブラックアウト)  
 「原発ホワイトアウト」、「東京ブラックアウト」(講談社)はともに現役キャリア官僚若杉冽氏の著作である。

 「原発ホワイトアウト」(2013年9月出版)では、新崎県で最大発行部数を誇る「日本海新報」が伊豆田知事のスキャンダルを書きたて、社説で「知事は説明責任を果たせ」と取り上げられた。以下の新潟日報の社説を見ると、昨年の新潟県知事選で新潟日報の中古フェリー購入契約をめぐる反泉田キャンペーンが能のない三文芝居に過ぎなかったことが分る。

【新潟日報 社説】 泉田氏出馬断念 説明責任を果たすべきだ 2016/8/31
http://www.47news.jp/smp/47topics/e/280557.php


 原発事故当時は、日本のマスコミ報道より米軍関係者向けの放送局AFNをよくチェックしていた。「ミサイル」発射実験の時もそうだが、AFNを聴けば該当案件について米軍のリスクの評価の程度が分るだろう。

 また、「東京ブラックアウト」は井上智徳の「COPPELION」の世界を思い出す小説だ。

WEBヤンマガ 「COPPELION」
http://yanmaga.jp/contents/coppelion/


 なお、福島原発事故の発がんリスク評価でチェルノブイリ原発事故の影響を検証していたアフラックは、2018年中に全体の保険料収入に占める比率が約7割の日本事業を現地法人化するという(「アフラック、日本事業を18年中に現地法人化」2016/12/3 日本経済新聞web版)。万が一がんの発症が増加して日本事業が悪化しても、米国事業にそのリスクが及ばない体制になるだと思う。

米アフラック:福島原発事故の発がんリスク評価でチェルノブイリ検証 2012年2月17日 ブルームバーグ
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2012-02-17/LZIE460YHQ0X01
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2017/5/7  11:03

投資家の目線619(セブンイレブンの経営者募集)  ショッピング
 セブンイレブンの経営者募集の看板を見た。バイパスのジャンクションのそばの交差点に面しているところで、既に什器は設置されているようだが経営者がいない事態だ。そこはセブンイレブンが数年前から出店を始めた地域で、既に出店している他のチェーンより知名度が劣るのかもしれない。それ以外の場所でもコンビニエンスストアの経営者を募集している看板を見た。コンビニエンスストア業界の飽和が推測される一件だった。
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2017/4/29  10:46

投資家の目線618(続・下流老人)  
 「続・下流老人」(藤田孝典著 朝日新聞出版)を読んだ。貯金がある人でも病気や親の介護で簡単に下流に陥ることがわかる。結構な月収があっても子や孫の学費や生活費を負担すると豊かな生活とはいえなくなる。後継者のいない高齢農家も「家庭菜園」で何とか食べていけるものの生活は厳しい。

 著者の藤田氏は条件付き増税賛成派のようだ。検察・警察の裏金問題もうやむやになり、政権に近い学園に驚くほどの低価格で国有地を売却したり、改修で済ますはずだった国立競技場を建て直したりと、カネの無駄遣い状態のままの政府に税金を支払っても、穴の開いたバケツに水を汲むような無駄な行為だと思う。社会保障のための増税の前に、最低でも藤田氏の出した条件の通り税金の使途の透明化・適正化は必要だ。
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2017/4/23  20:49

投資家の目線617(パン屋の閉店)  ビジネス
 5月で創業から30年を超える駅前のパン屋が閉店する。店主の高齢化も閉店の一因だろう。先日、近くの個人経営の蕎麦屋も閉店した。

 トランプ米大統領は政策にスモールビジネス振興を掲げていた。日本で産業振興といえば大企業中心で、トランプ氏の掲げるようなスモールビジネスの振興はあまり聞かない。地域の雇用を支えるスモールビジネス(中小企業)の振興は地方創生につながると思う。酒類の安売り規制が町の酒屋減少の歯止めになればいいのだが…。
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2017/4/16  13:14

投資家の目線616(日本の裏金 検察・警察編)  
 古川利明著「日本の裏金 下 検察・警察編」(第三書館)を読んだ。『五十嵐横浜地検検事正は「年に70回ゴルフコース」と豪語』、「カラオケ狂いの検事総長・北島敬介」、「銀座の高級クラブで頻繁に出入りしていた法務省事務次官・原田明夫」(先日亡くなられた原田明夫氏は北島敬介氏の後任の検事総長で、週刊朝日に検察の不正経理を語った検察首脳も原田氏だという)という検察幹部の実名が並ぶ。検察の裏金の原資は「調査活動費」で、これがトップの「ポケットマネー」になるという。それで足りなければ、カラ出張も原資となる。以前、「検察の裏金告発」の三井環元大阪高検公安部長の講演会で、調査活動費は減っているが法務省予算は削減されておらず、まだ裏ガネ問題は残っているのではないかと聞いた。裏ガネはもちろん不正支出で、行政の腐敗、我々の払った税金の無駄遣いだ。

 関西検察については、土肥孝治元検事総長とともに豪遊ぶりが指摘されていた逢坂貞夫氏は、大阪高検検事長時代有馬温泉に入り浸り、お昼前に出勤していたという三井環氏の証言が載せられている。加納駿亮元福岡高検検事長は、大阪地検検事正時代に「調査活動費」を受け取った直後に芦屋で自宅マンションを購入したと書かれている。三井環氏の裏金告発事件には加納氏が高松高検検事長昇任阻止の側面があった。しかし、この人事について関西検察の抵抗がものすごく、結局、加納氏は福岡高検検事長におさまることになったようだ。

 また、法務省には「アジア刑政財団」という検察幹部OBが理事を務める財団があり、“国策捜査”と言われるものでは、この財団から告発資料が持ち込まれるという。

 警察については、元警察庁長官漆間巌氏が愛知県警本部長時代に、漆間氏本人に捜査費(国費)が支出されたことや、古くは1982年の大阪府警の賭博ゲーム汚職が摘発されたとき、杉原正警察大学校長(首つりにより自殺)が大阪府警本部長から転勤する際に逮捕されたゲーム店経営者から選別を受け取ったことが書かれている。

 この裏金問題で関西にかかわる事件が多かったが、元検事で「闇社会の守護神」こと田中森一著「反転」(幻冬舎)でも、拓銀をつぶした男、五えんやの中岡信栄と親しい政治家として安倍晋太郎、竹下登、生長の家の玉置和郎、村上正邦(日本会議)、公明党矢野絢也(八尾市出身)などが挙げられている。接待対象としては近畿財務局長、大阪府、府警、国税局で、中央官界では中島義雄元主計局次長や田谷広明元東京税関長と交友関係があり、顧問弁護士は田村彌太郎元仙台高検検事長と書かれている。裏金問題とあわせて、「関西の暗部」というものが感じられる。
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2017/4/9  19:44

投資家の目線615(セブンイレブンに関する日経MJの記事)  ショッピング
 日経MJのセブン&アイ・ホールディングの記事に、「入り口近くの雑誌コーナーは縮小。」(「セブン&アイ、コンビニ、一本足へ、加盟店支援、経営指導料を減額、店舗レイアウト刷新、中食販売に注力、他。」2017/4/9 日経MJ)という記述があった。コンビニエンスストアの雑誌コーナーが縮小したからといって、書店に雑誌を買いに行くようになるとは思えない。部数の安定しているマニア向けはともかく、そうではない大衆誌の販売量は落ちていくのではないだろうか?大衆誌は電子媒体に移行するしかないのかもしれない。
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