2018/6/17  10:04

投資家の目線676(香港の輸入規制緩和と新潟県知事の政策)  政治
 香港政府が議会に、福島の原発事故で禁止していた野菜や果物の輸入を、福島県を除いた茨城県など4県について条件付きで認める提案をした(「原発事故で規制、香港が輸入緩和、年内にも、福島は継続。」 2018/6/9 日本経済新聞 朝刊)。

 先日、新潟県知事に当選した花角英世氏の選挙時の政策には、

引用開始
3.新潟が誇るコシヒカリ、新之助などの米、越後姫やルレクチェなどの果物、枝豆などについて、新潟県内に限らず大都市圏での流通・消費の拡大を目指す地産他消を推進し、付加価値の高い農業を実現します。また中山間地における持続可能な農業の在り方についても配慮します。
さらに食品・清酒、金属・機械、繊維などの多様で高い競争力を持つ地域産業について、新潟ブランドとして国内販路の開拓や海外展開を支援していきます。
4.米など県産食品に対する中国の輸入規制の撤廃・輸出の再開に向けて、先頭に立って取り組むなど県産品の輸出促進に向けて積極的に取り組みます。
(新潟ブランドの発掘・育成・セールスに全力)
引用終了

というものがある。しかし香港の例を見ると、柏崎刈羽の原発で事故が起これば新潟県産食品の輸出は無理だろう。

 また政策には、

引用開始
1.近隣県に比べ出遅れ感のある訪日外国人の誘致を強力に推進します。訪日外国人数の伸びが著しい東アジア・東南アジアを中心に新潟ブランドの浸透を図ります(新潟ブランドの発掘・育成・セールスに全力)。
引用終了

というものもある。しかし、2017年の福島県の外国人宿泊客は94,000人と、震災前の2010年に比べて1.1倍にしかなっておらず、全国平均の2.8倍、東北6県全体の1.9倍に比べて後れをとっている(「外国人宿泊者46%増、昨年の東北、青森は67%増。」 2018/3/1 日本経済新聞 地方経済面 東北)。外国人旅行者の誘致にも原発事故は悪影響を及ぼす。

 さらに、
引用開始
2.航空機産業や次世代自動車産業など、今後、成長が見込まれる新規分野への参入促進や、AIやIOTなどを活用した新たなビジネスチャンスの創出、生産性向上のための設備投資などを支援し、県内企業の付加価値・競争力の強化、県民所得の向上を図ります(活力ある新潟の実現に全力)。
引用終了

という政策もある。しかし、福島原発事故後に放射性物質に汚染された中古車を輸入拒否したことなどを考えれば、原発事故後は工業製品の輸出さえ難しくなるだろう。

 花角知事が選挙で訴えた政策を実行するためには、原発事故のリスクをどう最小化していくかは重要な問題だろう。
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2018/6/10  11:23

投資家の目線675(日本食の海外市場開拓)  ビジネス
 ここ数日、日本経済新聞に日本食の海外売込みに関する記事が並んでいる。6月9日の朝刊には、「日本の食文化を海外に売り込んでいる食品メーカーの業績が好調だ。」(「日本の食、浸透で最高益、ハウスやキッコマン、業務用に販路、今期、値上げ効果も期待。」2018/6/9 日本経済新聞 朝刊)という内容の、6月10日には、食材の米国生産に関する内容の記事(「和の食材、米国産に、削り節新工場、しょうゆ増産…、日本食、家庭に浸透。」2018/6/10 日本経済新聞 朝刊)が掲載された。

 日本の加工食品には、グルタミン酸ナトリウム(MSG)を主成分とするうま味調味料(アミノ酸等)がよく使用されている。しかし、2015年6月にインドでネスレのMSG無添加表示の即席めんからMSGが検出されたことから販売が禁止されるなど、健康への悪影響も指摘されるMSGを危険視するところも多い。

投資家の目線521(日本からの食品輸出) | 投資家の願い

投資家の目線613(松屋のカレー値上げ) | 投資家の願い

投資家の目線642(日本企業の不正と日米経済対話) | 投資家の願い

 そんな中で、味噌等のメーカーのハナマルキの社長が「加工食品メーカーはどうしても、うま味調味料の味に頼らざるを得ないところがあります。液体塩こうじがあれば、うま味調味料を使わなくてもいけるんです。」(「ハナマルキ社長花岡俊夫さん―麹で世界へ、食に産業革命、「即席」、味噌から練り直す(トップに聞く)」 2018/5/28 日経MJ)と、うま味調味料ナシの食品加工を提案している。米国生産を開始するヤマキの削り節も天然調味料だ。日本食を広めたければ、MSGに頼らない食品加工が必要だろう。

 MSGから作られる「味の素」にとっては、マイナス要因だが…。
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2018/6/3  13:48

投資家の目線674(米朝協議と「沈黙のファイル」)  政治
 トランプ米大統領が、6月12日に米朝協議を行うことを発表した。非核化受け入れ後は日本や韓国、中国が経済支援するとも語っている(『「経済支援は日中韓で」、トランプ氏、非核化の道筋不透明。』 2018/6/2 日本経済新聞 夕刊)。2002年9月17日の日朝平壌宣言で「双方は、日本側が朝鮮民主主義人民共和国側に対して、国交正常化の後、双方が適切と考える期間にわたり、無償資金協力、低金利の長期借款供与及び国際機関を通じた人道主義的支援等の経済協力を実施し、また、民間経済活動を支援する見地から国際協力銀行等による融資、信用供与等が実施されることが、この宣言の精神に合致するとの基本認識の下、国交正常化交渉において、経済協力の具体的な規模と内容を誠実に協議することとした。」(外務省HP)とされているので、経済協力は当然行われるだろう。

 2015年4月24日のIWJインタビュー『「アジアのリーダーとして、AIIB参加を」中国経済の実態とAIIBの衝撃――これからの中国との向き合い方とは〜岩上安身による富士通総研主席研究員・柯隆(かりゅう)氏インタビュー 2015.4.24』で富士通総研の柯隆氏が、北朝鮮で政権革命があった場合に備えて日本、韓国、ロシア、モンゴル、中国で北東アジア開発銀行を作る構想があったが、それがアジアインフラ投資銀行(AIIB)に発展したことを語っている。よって、AIIBに参加する中国と韓国は経済支援の準備はできているといえよう。AIIBは国際機関なので、貸し倒れになった場合は国際問題になる。国際問題化を避けるために債務返済に努力するだろう。AIIBに参加していない日本は国際機関のアジア開発銀行(ADB)を使って経済支援をするのだろうか?「沖縄県の歴史」(安里進、高良倉吉、田名真之、豊見山和行、西里喜行著 山川出版社)では、明治時代の琉球建藩、尚泰冊封の回避に琉球が有効な対応がとれなかった理由として明治政府の救済によって財政破綻を回避したばかりであったことを挙げている。「エコノミック・ヒットマン」(ジョン・パーキンス著 東洋経済新報社)でも感じたが、借金は借り手を貸し手に逆らえない存在にさせる怖いものだと思う。

 「沈黙のファイル」(共同通信社社会部編)は、戦後賠償ビジネスの問題を取りあげた本である。インドネシアには日本が戦後賠償を行い、伊藤忠商事が瀬島龍三人脈を使って利益を上げていたことが書かれていた。インドネシア政府が必要な物資を日本企業に注文し、その代金は日本政府が保証するという「ひも付き」だった。インドネシア賠償ビジネスには岸信介首相(安倍晋三首相の祖父)と関係の深い木下通商という商社も関わっていた。瀬島人脈は韓国の賠償ビジネスにも及ぶ。対韓国も「ひも付き」で、当時賠償ビジネスに関わっていた伊藤忠商事初代ソウル支店長小林勇一氏は「韓国の賠償プロジェクトは怖いんだ。これ(政治献金)が直接絡むから」と語っていた。当時、対日交渉に当たった元KCIAの崔英沢氏は、当時の朴政権にカネが渡っていたことを同書のインタビューで証言している。日本側で日韓交渉に積極的だった人物として岸信介氏、その弟の佐藤栄作氏を挙げている。崔氏は大野伴睦氏との会談に渡辺恒雄現読売新聞主筆が同席していたことも証言している。なお、インドネシア賠償の件には河野一郎氏(河野太郎外相の祖父)も関わっている。

 『2001年にOECD開発援助委員会(DAC)で後発開発途上国(LDC)向け援助のアンタイド化勧告が採択され(技術協力を除く、有償資金協力と無償資金協力が対象)、DAC加盟国に適用されている。同勧告は、アンタイドODAを「ほぼすべての被援助国およびOECD諸国からの自由かつ十分な調達が可能な融資または補助金のことを指す」と定義している』(外務省HP用語集)。そのため、かつての賠償ビジネスのようなひも付き(タイド)支援は難しいだろう。OECDの「国際商取引における外国公務員に対する贈賄の防止に関する条約」、それを実施するための不正競争防止法に外国公務員贈賄罪があるため、政府高官にカネを渡して工作することも理屈ではできないはずだ。TPPの腐敗防止条項も贈賄禁止が趣旨である。そのため、対北支援しても当時ほど政界においしいところはないかもしれない。

 ただし、朝鮮民主主義人民共和国はレアメタルや鉄鉱石、石炭などがある資源国であり、黄海には有望な油田も確認されている。また、「北朝鮮・統一教会・自民党の奇妙な「三角関係」…金正恩氏が教祖に弔電」(2015/8/30 デイリーNKジャパン編集長 高英起)によれば、冷戦終結後の1991年には世界基督教統一心霊協会(統一教会)の教祖文鮮明氏が訪朝し、当時の金日成主席と和解、自動車生産などで経済の支援もしていた。統一教会と関係のある議員が日本の政界に存在する。かつての岸信介氏が代表的だ。その方面から対北支援が進むかもしれない。



 それにしても、安倍首相は7日のトランプ大統領との会談で何を話す気だろう?トランプ大統領にとって日本のトップと会談する価値のあるものは経済問題、特に輸入自動車問題で、それ以外は時間のムダであろう。『安倍晋三首相は30日の党首討論で、米国が自動車の輸入関税を引き上げる検討を始めたことに関し「同盟国の日本に課すのは極めて理解しがたい。受け入れることはもちろんできない」と不満を示した。』(日本経済新聞web版 2018/5/30)が、安倍首相はどうやってその辻褄合わせをする気なのだろう?

追記:次の記事のように、石炭を液化して合成石油を作ることができる。石炭があれば石油禁輸はそれほど効果はないだろう。

北朝鮮が生き残る手法はこれ−石油全面禁輸なら 2017年9月18日 Bloomberg 
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-09-18/OWH3FL6K50XU01
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2018/5/27  10:52

投資家の目線673(米国の輸入車規制と日本の観光業)  自動車
 米国のトランプ政権が輸入車の関税引き上げを検討している(「貿易戦争、本丸・自動車に、トランプ氏、輸入関税上げ検討指示、日欧から譲歩狙う。」 2018/5/25 日本経済新聞 朝刊)。「日本は米国に年170万台強の四輪車を出荷し、自動車・関連部品の輸出額は560億ドルと全体の4割。」(同)とされている。2017年の乗用車の国内生産台数は833万9404台(「自動車国内生産、3.4%増の967万6145台で2年連続プラス 2017年度」 2018年5月2日 Response)と、米国向け輸出が乗用車だけなら国内生産台数の約20%にも相当する。同記事には『米経済の副作用も甚大だ。自動車販売は米国のモノの消費の11%を占め、値上がりは景気減速に直結する。自動車ディーラーの雇用者数も約200万人と生産の2倍規模で、関税引き上げは逆に雇用減を招きかねない。』と関税引き上げ政策を牽制する記述もあるが(ただし、日本経済新聞の記事が米国の政策に影響を与えることなどない)、トランプ政権は自動車の米国内生産を数百万台増やすように要請しており(「トランプ米大統領:自動車メーカーに国内生産増を要請−幹部と会合」 2018年5月12日 Bloomberg)、ある程度の対策は立てられている。米政権の燃費規制緩和政策も(「燃費規制緩和、世界に逆行、米政権、州独自の強化策認めず、環境技術、地盤沈下も。」 2018/5/26 日本経済新聞 朝刊)、日本などが得意な燃費のいい小型車の優位性を崩すことになるだろう。

 先週、東北運輸局が韓国人観光客を(「「宮城オルレ」や安達太良山、韓国の旅行社に売り込み、東北運輸局。」 2018/5/24 日本経済新聞 地方経済面 東北)、秋田県知事や秋田市長が中華人民共和国大連市を訪問して観光客を(「大連で秋田観光PR、知事や市長ら。」 2018/5/24 日本経済新聞 地方経済面 東北)誘致しようとしている。奥州にはトヨタ自動車の工場やTDKの自動車部品もある。対米自動車輸出の減少は奥州経済に悪影響を与えるため、観光業など他の産業の振興は必要だ。大連市では長野県もスキー客を誘致しようとしている(「中国・大連でスキー誘客、県など、現地で説明会開催。」 2018/5/26 日本経済新聞 地方経済面 長野)。日本人が食べていくためには中韓ヘイトなんてやっているヒマはないだろう。
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2018/5/20  15:38

投資家の目線672(ブックオフの記事)  ショッピング
 4月30日の日経MJにブックオフ関する記事があった(「5年で200店減、3期連続最終赤字、縮むブックオフ、細る仕入れ薄れる楽しさ、買い取り額メルカリの半分以下。」2018/4/30 日経MJ)。それによると、フリマアプリのメリカリなどのネット取引のほかに、新刊書店も一部書籍の買取を始めており、競合関係が厳しいようだ。3期連続最終赤字で、店舗数も最近5年で200店以上減少しているという。

 同記事によるとブックオフの買取価格は低いようだが、価格交渉や発送の手間などの見えづらいコストも存在するという。それらを考慮すると、必ずしもブックオフへの売却が不利とは言えないだろう。しかし、利用したりしたことのあるブックオフの店舗も数店が閉店しているのを見ると、ブックオフの状況悪化は実感する。23区内にあるためか、改装中のものを除いてどの店舗も跡地利用がされていた。しかし地方でのブックオフの閉店は不動産市場に影響するかもしれない。

 ブックオフといえば、系列の書店「青山ブックセンター」六本木店も閉店するという(「青山ブックセンター、六本木店閉店へ、来月25日、本店に統合。」2018/5/8 日本経済新聞 夕刊)。新刊販売の厳しさも、中古市場の苦戦に影響しているのかもしれない。

追記:2018年5月16日の「のら犬ブラザースのアニメ!ギョーカイ時事放談」で、電子ブックはフォントが拡大できるので、老眼の人にとって便利という話があった。これも紙の書籍の衰退要因になるかもしれない。
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2018/5/13  8:26

投資家の目線671(企業の不正とFTA交渉)  自動車
 5月3日、ウィンターコルン元VW会長が排ガス不正問題で米国司法省に提訴された。VW社は車両の買い戻し費用などで、米国で250億ドル(約2兆7000億円)を支払っている(「米当局、元VW会長起訴 排ガス不正問題で」 SANSPO.COM  2018年5月4日)。VWの排ガス不正問題では、ドイツの検察も捜査していた(「ドイツ検察:VWの前CEOも捜査対象−排ガス不正問題」 Bloomberg 2017年1月30日)。

 神戸製鋼所の鉄鋼・アルミのデータ改ざん問題でも米国司法省が関連書類の提出を要求をしていた(「神戸製鋼、米司法省が調査 悪質と判断されれば捜査も」朝日新聞デジタル 2017年10月17日)。東京地検と警察庁も捜査に乗り出したが(『神鋼データ改ざん 捜査の焦点は「虚偽の認識」』 日本経済新聞電子版 2018年4月25日)、VWの例からいえば当然だろう。

 日本では、三菱マテリアル子会社、東レ子会社、スバルなどでデータ不正が見つかった。特に日米通商問題で大きいのは自動車関連である。実質的な日米FTA交渉を早く進めなければ、不正を起こした企業は交渉の「人質」なるのではないだろうか?以前、安倍政権は日米経済対話という名の結論の先送り策をとった(『対日圧力再び、輸入制限発動、トランプ氏「もうだまされない」、FTA交渉にらむ。』 2018年3月24日 日本経済新聞 朝刊)。日本に再び先送りをさせないための当然の策だろう。日本側が完全に納得できる結果にはならないとしても、対象業種などのポイントが絞れれば、何らかの形で対策の立てようはある。

 神戸製鋼所のデータ不正事件ではトヨタも米国の消費者から損害賠償請求訴訟を起こされている(「神鋼・トヨタに損害賠償請求、データ改ざん問題で米消費者ら」 ロイター 2018年3月7日)。スバルも訴訟を起こされるのではないかと思う。
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2018/5/6  12:40

投資家の目線670(食品関連の値上げ)  ショッピング
 地元で有名な蕎麦屋の本店で、今月から商品を値上げするという告知が貼りだされていた。いろいろコストが上昇しているようだ。先月は、牛丼の松屋(「牛丼並、3社300円超え、最安値の松屋が値上げ。」2018/4/4 日本経済新聞 朝刊)や中華の日高屋(「「日高屋」が値上げ、今月下旬から、麺類や定食など。」2018/4/8 日経MJ)、ピエトロのレストラン(「国産野菜使いメニュー改定、ピエトロのレストラン。」2018/4/26 日本経済新聞 地方経済面 九州)も値上げしている。

 食材では、小麦粉(「日清フーズ、小麦粉値上げ、7月から、家庭用は1〜2%。」2018/4/26 日経産業新聞、「鳥越製粉、業務用小麦粉値上げ。」2018/4/13 日本経済新聞 地方経済面 九州、「業務用小麦粉、日清製粉値上げ、25キログラムあたり65円。」2018/4/11 日経産業新聞)、チーズ(「家庭用チーズ値上げ、明治、6月出荷分から、原料高・物流コスト増加で。」2018/4/27 日経産業新聞、「家庭用チーズ、5月から値上げ、雪印メグミルク。」2018/4/6 日本経済新聞 朝刊、「家庭用チーズ価格改定および容量変更のお知らせ」2018/4/10 森永乳業HP)、納豆(「ミツカン、納豆値上げ、6月に10品。」2018/4/3 日本経済新聞 朝刊)の値上げが発表されている。生活に必要な食料関連の価格が上がっており、中間層以下の家計には悪影響が出るだろう。

 上海(「第2回価格調査、上海の「食」、値上がり続く、マックバーガー21%上昇(アジアFocus)」2018/5/6 日経MJ)、韓国でも「農産物が大きく値上がりしたほか、外食費も上がった」(「4月の消費者物価1.6%上昇 7カ月連続1%台=韓国」2018年5月2日 聯合ニュース)と、食品関連の値上げは世界的な現象で、市民生活の厳しさも同様だろう。市民の生活苦はFTAのような貿易交渉にも影響を与える可能性がある。

 そんな中で、「ほっともっと」のプレナスがのり弁当を(「ほっともっと初値下げ、来月、のり弁30〜50円引き。」2018/4/18 日経MJ)、中四国に展開するスーパーマーケットのフジ(「フジ、食品300品目一斉値下げ、ドラッグ店に対抗、最大2割、若年層・子育て世代に的。」2018/5/2 日本経済新聞 地方経済面 四国)、セブンアンドアイHDがハンバーグなどPB食品を3品(「セブン、PB4食品刷新、ハンバーグなど、本格的な味に。」2018/5/6 日経MJ)値下げする。これらの企業は値下げで顧客単価は下がる懸念はあるが、店に来る客数を増やすことで売上高を増やそうとしているのだろう。このやり方がうまくいくのか興味がある。


追記:近所のドラッグストアでは4月にパンも値上げされた。
追記:2018年5月11日の日経産業新聞では、日本製粉と昭和産業の家庭用小麦粉値上げも報じられた。
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タグ: 松屋 プレナス フジ

2018/4/28  14:55

投資家の目線669(都心部での職住近接)  都市再開発
 先週日曜日に都市圏で職住近接が進み、大手私鉄の定期券利用額が減少していることが報じられた(「定期券、職住近接映す、都市圏の私鉄、単価下落、郊外の中高年、通勤「卒業」。」2018/4/22 日本経済新聞 朝刊)。「京急川崎駅(川崎市)から1つの港町駅。駅前ではベビーカーを押す若い夫婦の姿が目立つ。東京駅から30分強の同駅の年間平均の乗降人員は、16年度に7138人と10年前から8割も増加した。京浜急行電鉄は11年から6年かけて、合計1400戸のタワーマンション3棟を販売してきた」(同)という。JR南武支線の小田栄駅開業も、周辺にマンションができたことによる。先日訪れた登戸駅の北口も区画整理で更地になっていたが、タワーマンションでも建つのかな?東京の一極集中もこれ極まれりだ。保育所などいくら作っても不足するはずだ。

 27日の日本経済新聞朝刊の「特集―人口減、街の再設計迫る、「高度成長期モデル」捨てきれず、タワマン乱立、住民を争奪(限界都市)」には、タワーマンション付きの再開発の割合が高まっていることが報じられている。最寄り駅の駅前でもタワーマンションを建設する再開発計画がある。その説明会では、タワーマンションからの通勤客で混雑する武蔵小杉を例に駅の混雑を懸念する質問も出た。再開発のコンサルタントは現在の駅の利用客数からすれば、タワーマンションの住民が増えても駅利用者の増加割合はたいしたものにならないという。しかし、大型ではないが駅周辺で何棟ものマンション建設が進んでいること、沿線の他の駅周辺でも再開発計画が持ち上がっていることから、通勤時の電車の混雑悪化は避けられないだろう。タワーマンション建設は、財政負担を少なくして木造住宅密集地域を解消することには役立つのかもしれないが、「交通混雑」というマイナス面も大きい。
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2018/4/22  13:05

投資家の目線668(核実験中断と「朝鮮戦争は、なぜ終わらないのか」)  
 4月21日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が核とICBM発射の実験を中断すると報じられた。一方、大韓民国(韓国)では「政府は終戦宣言と恒久的な平和体制の構築に向け努力している」(「終戦宣言と恒久的な平和体制構築へ努力=韓国統一部」 2018年4月18日 聯合ニュース)と報じられた。「【中央時評】統一は望んでいなかった…20代との対話=韓国(1) 中央日報」(2018年4月13日)によれば、韓国の20代は民族意識が薄いようである。無理に統一しないで、二国が平和協定を結ぶ余地はあるのだろう。

 「日本防衛秘録」(守屋武昌著 新潮社)には、2002年の韓国出張で南北軍事境界線へ車で向かったとき、ソウル周辺地域の人口増加に伴い、以前は北朝鮮の侵攻を防ぐため居住が禁止されていた地域に、増えた住民の住む高層ビル群が立ち並んでいたことが書かれている。また、軍事境界線から40〜50KMしか離れていないソウルとその周辺地域に総人口の半分近い2500万人が暮らしていることも書かれていた。経済自由化の結果として農村での生活が難しくなったことも理由として考えられるが、ソウル周辺への人口集中により、韓国は軍事面では脆弱性を抱えていると考えられる。その観点からすると、文政権の選択は間違っていないように思う。

 2002年の資料ではあるが、米軍駐留経費に占めるホスト国の負担割合は韓国の場合40.0%と低く(日本は74.5% 「世界一の気前よさ 米軍駐留経費負担 他の米同盟国26カ国分より多い」 2006年2月21日 しんぶん赤旗)、朝鮮半島の緊張緩和で在韓米軍を縮小すれば米国予算をより効率的に配分できるだろう。トランプ政権の「アメリカファースト」の考え方とも整合する。

 「朝鮮戦争は、なぜ終わらないのか」(五味洋治著 創元社)では、「平和協定ができれば、まちがいなく国連軍司令部は解体されるでしょう」(p241)と予想している。日本にも朝鮮国連軍基地として、横田基地(東京都)、キャンプ座間、横須賀基地(神奈川県)、佐世保基地(長崎県)、嘉手納基地、普天間基地、ホワイトビーチ(沖縄県)が指定されているが、国連軍基地としては役割を終えるだろう。平和協定の締結に伴い在日米軍基地の役割が低下するのか、在韓米軍の縮小のために兵站基地等としての重要性が増すのかはわからない。パキスタンやインドの例を見ると核保有国を非核化するのは難しく、朝鮮半島情勢は予断を許さないが、緊張緩和のケースのことも考えた方がよいのではないかと思う。
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2018/4/16  5:55

投資家の目線667(日米経済対話と重商主義)  政治
 日本政府が新しい経済対話を米国に提案するという(「日米、通商で新対話 首脳会談で政府提案へ」 2018年4月14日日本経済新聞)。日米経済対話は昨年4月から始まったばかりで今まで昨年4月と10月の2回しか開かれていない。わずか2回しか開かれていない会合で新対話を提案するなんて交渉の引き延ばしを図っているとしか思えない。

 「世界経済の成長期にあって、保護貿易の立場に立ち、輸出産業を育成し、貿易差額によって国富を増大させようとした近世国家の管理経済」を重商主義という(三省堂大辞林第三版)。対米貿易黒字で国富を積み上げる東アジア諸国は、米国には重商主義政策とみなされているようだ。植民地時代の米国は印紙法など英国の重商主義政策に苦しめられ、それが米国独立戦争(独立革命)につながっている。米国にとって、重商主義は嫌悪の対象ではないだろうか。

 箱根駅伝でも有名な小田原の鈴廣かまぼこの鈴木悌介副社長は、「仮に小田原の費用の1割を、省エネや地元でエネルギーをつくることに充てれば、毎年30億円が市内に蓄積できる。そのお金を雇用対策や医療福祉に使えば、地域の活性化につながります。地元で事業している中小企業も元気になります」(再生エネの伝道師(1)鈴廣かまぼこ副社長鈴木悌介氏―地産地消で地域再生(仕事人秘録)2018/4/11 日経産業新聞)と言っている。以下の資料では小水力の発電コストは19.1円〜22.0円/kWhとされ、そのうち運転維持費は12.8円〜14.1円/kWhとされる(p.57)。運転維持費には人件費も含まれる。小水力発電の推進は地方に仕事を創出することになるのではないだろうか。地方に雇用が発生し、東京一極集中化のリスクが避けられるなら、小水力電力に税金を使って補助しても「リスクに備えた保険料」として正当化できるのではないだろうか。

コスト等検証委員会報告書 平成 23 年 12 月 19 日 エネルギー・環境会議 コスト等検証委員会
http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_problem_committee/008/pdf/8-3.pdf

 対米輸出で外貨を稼ぐのは難しくなってきたのだから、エネルギーを自給して地方に雇用を増やすことは望ましいと思う。
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2018/4/9  7:36

投資家の目線666(ザ・コールデスト・ウインター)  
 「ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争」(デイヴィッド・ハルバースタム著、山田耕介・山田侑平訳 文藝春秋)は、朝鮮戦争を描いたもので、当時の米国政府と東京のマッカーサー司令部の関係、米軍の内部の様子がふんだんに記述されている。問題点は以下のようなものである。

・マッカーサー元帥の虚栄心が初期に国連軍の苦戦を招き、仁川上陸の成功が傲慢を生み、夏装備のまま冬に向かう朝鮮半島北部への進軍を続ける原因となった。
・ウィロビーをはじめとするマッカーサー司令部は、中国軍参戦の可能性を様々な情報から指摘されていたにもかかわらず、そのような彼らに都合の悪い情報は無視するか、過小評価した。アーモンド第十軍団長は中国軍を「洗濯屋」と呼ぶなど、人種差別主義の要素が相手を過小評価する原因となっているとの指摘もある。
・「東京の命令に戦場の現実をあわせる」という章があるように、アーモンドなどほとんど戦場に出ることはないマッカーサー側の将官の栄達のため、下からの要請はほとんど顧みられなかった。東京の司令部はこれから進軍するコースの地形も把握していなかったようだ。
・マッカーサー司令官は政府の意向を無視したり逆らったりする傾向にあったが、神格化された彼を米国政府も参謀本部も解任することに躊躇した。彼を諫める部下もいなかった。

 最終的には空輸によって改善されるが、貧弱な道路網は兵站や進軍に負の影響を及ぼした。それもあり、朝鮮国連軍は、空軍の掩護はないながらも人海戦術を駆使する中国軍に鴨緑江から押し戻された(兵站の問題は南下するに従い中国軍にも影響した)。当時と比べると半島内の道路網は格段に整備されているだろうが、地形そのものはそれほど変わるわけではない。本書に書かれている米兵の戦場体験はひどいもので、再び地上戦となった場合、おなじようなことが繰り返されるのではないだろうか。この記憶がある限り、できれば米朝全面戦争などしたくないだろう。

 金正恩氏の訪中について、中国は韓国に事前通知(「金正恩氏の訪中 中国が事前通知=韓国大統領府」 2018年3月28日 聯合ニュース)、同氏の訪中と時を同じくして米国連邦議会の代表団が訪中している(「李克強総理、米議員訪中団と会談」 中国網日本語版(チャイナネット)2018年3月28日)。またロシアは訪中直前に代表団が訪朝し、3月21日に朝露政府間で貿易、経済・科学技術協力委員会第8回会議の議定書を調印している(「朝露政府間貿易、経済・科学技術協力委員会第8回会議の議定書を調印」 2018年3月22日 朝鮮中央通信 (Naenaraより))。一方、日本の安倍首相は訪中をテレビで知ったというから6か国会議参加国の中で日本だけが知らされていないのだろう。中国政府としては、日本に伝えてせっかくの訪中をぶち壊しにされても困るのだろう。

 今年1月、既に中国の王毅外相が朝鮮半島の緊張緩和の動きを歓迎していた(『中国外相、朝鮮半島の緊張緩和を歓迎も「破壊者」出現に警戒―米華字メディア』 2018年1月17日 Record china)。3月初めにはロシアのプーチン大統領が『ロシアまたはその同盟国に核兵器が使用されれば、「速やかな反応」に直面することになるだろうとけん制した』(「プーチン大統領が米国を強く警告、年次教書演説で最新鋭核兵器を紹介」 2018年3月2日 bloomberg)と、同盟国へ核の傘を提供する可能性を表明していた。朝鮮半島で、「力の均衡」による緊張緩和が起こりつつあるのではないだろうかと思う。
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2018/4/1  11:03

投資家の目線665(JRのダイヤ改正)  ニュース
 3月17日のダイヤ改正で、阪和線羽衣支線から103系が撤退した。103系が多く運転されていた奈良線にも205系1000番台が配置され、営業運転が開始された(「205系1000番台,奈良線で営業運転を開始」鉄道ファンrailf.jp 2018年3月18日)。「奈良線第2期複線化事業(JR藤森〜宇治・新田〜城陽・山城多賀〜玉水間複線化)に係る環境影響評価書に対する環境大臣意見の提出について(お知らせ)」において、「103系車両からの代替による低騒音型機器搭載車両の導入推進」が言われているので、103系からの置き換えは進むと思われる。

奈良線第2期複線化事業(JR藤森〜宇治・新田〜城陽・山城多賀〜玉水間複線化)に係る環境影響評価書に対する環境大臣意見の提出について(お知らせ) 平成27年12月18日 環境省HP
https://www.env.go.jp/press/101807.html

 関西地区では、和歌山線・桜井線(+紀勢線の一部)でも、2019年春から2020年春にかけて新しく227系56両が投入され、旧国鉄車両の105系・117系を置き換える予定だ。

和歌山線・桜井線への新型車両導入と車載型IC改札機を使用したICOCAエリア拡大について 2018年3月7日 JR西日本HP
https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/03/page_12012.html

 21日にはJR東日本の高崎支社から115系が引退した。数年で「踊り子」に使用されている185系特急電車が退役し、E257系に代わると報じられている(「特急の国鉄車両消滅へ JR東、老朽化で数年内」2017.4.8 産経フォト)。新しい車両は、概して旧型車両より電力消費が少ない。輸出による外貨獲得が難しくなっていく中、省エネは外貨を効率的に使用するのに役立つのではないだろうか?

 4月15日には新潟駅高架第一期工事が完成する。その割には都内の駅で乗り継ぎがラクになる庄内地方の観光ポスターを見かけないが…。
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2018/3/25  9:07

投資家の目線664(米国の鉄鋼・アルミ製品輸入制限)  政治
 米国の鉄鋼・アルミ製品輸入制限の対象国に日本が含まれることとなった。『「日本の安倍首相らは『こんなに長い間、米国をうまくだませたなんて信じられない』とほくそ笑んでいる。そんな日々はもう終わりだ」。トランプ氏は22日、こう強調した』(『対日圧力再び、輸入制限発動、トランプ氏「もうだまされない」、FTA交渉にらむ。』 2018/3/24 日本経済新聞 朝刊)という。昨年から始まった日米経済対話について『日本にとって同対話は「結論を先送りする仕組み」(政府関係者)だった』(同前)ということなので、トランプ大統領の先の指摘は間違っていない。昨年9月には、北朝鮮情勢を口実に日米経済対話の準備会合に向けた麻生副総理の訪米を延期したこともあり、もう先送りは許されない。

 今回の輸入制限措置にオ−ストラリアや大韓民国は含まれなかったが、オーストラリアは米国インフラ投資に協力(「トランプ米大統領のインフラ計画、オーストラリアの年金が後押しへ」 2018年2月22日 Bloomberg)、大韓民国は自動車分野での譲歩(「韓国政府、米鉄鋼関税避けるため車で譲歩か」 2018年3月22日 朝鮮日報 )という取引が利いているのだろう。先日、ペンシルベニア州であった下院の補選では民主党の候補が勝利したが、「民主党のラム氏は鉄鋼とアルミニウムの輸入制限が労働者保護につながるとみて支持した」(「米共和、牙城でも傷、下院補選、中間選暗雲、政権と距離も、民主、白人労働者取り込む。」2018/3/19 日本経済新聞 朝刊)と、輸入制限措置については民主党も共和党と変わらない。

 安倍首相が昨年2月の訪米時に表明したように米国インフラ投資に協力するか、日系企業の現地生産を増やすか、対米輸出自主規制をするか、あるいはそれらの組み合わせか。投資の失敗、日本の雇用の減少など、これらの施策は日本にとってリスクがあるが、このリスクを引き受けなければ米国による日本への輸入制限措置は今後も拡大するだろう。どちらにしても日本の景気後退要因で、安倍政権には痛手だろうが…。









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2018/3/18  9:18

投資家の目線663(地方金融機関の取り組み)  金融
 昨年のクリスマス、岐阜県大垣市で大垣中央銀行が開発したチョコレートが販売された(「それぞれの3年目(上)地銀、預金が「お荷物」、脱・金融、チョコ開発の奇策(検証マイナス金利)」 2018/2/27 日本経済新聞 朝刊)。同記事によれば、大垣共立銀行はワインや米も販売したという。

 また、山梨県の都留信用組合は行政や建設会社、小売業者などと連携して農業法人を設立し、夏イチゴを生産する方向だという。地域活性化の狙いはあるのだろう(↓)。

貸出金・年金シェア1位『郷土と共に発展する』甲斐の国の信組その躍進の根源と未来像を探る 2017年5月3日 ビッグライフ21
http://www.biglife21.com/society/13155/

富士北麓の自然生かし特産品 都留信組が地域活性化へ試験販売 /山梨 毎日新聞2017年7月21日 地方版


 しかし、これら地方金融機関の取り組みの結果、特定の事業会社や個人の資金調達を目的に預金を集める機関銀行化する懸念がある。金融機関のメンツのために、損失が膨らんでも撤退を渋るかもしれない。それを防ぐためには、あらかじめ撤退のルールを決めておく必要があるだろう。

 「こうして銀行はつぶれた 米国S&Lの崩壊 The Greatest-ever Bank Robbery」(マーティン・メイヤー著 篠原成子訳 日本経済新聞社 1991年)には、米国のS&Lが規制緩和で不動産に直接投資していたことが書かれている。この直接投資に反対したのがケント・コルソン全米住宅建設業者協会常務理事で、「コルソンは、市場から資金を調達しなくてはならない建設業者に、保険付き預金を建設会社の運転資金に転換するだけでいいS&L所有者と競争させるなんておかしい、と主張したという」(「こうして銀行はつぶれた」p211)。地元企業から地域金融機関の商品開発に異論が出ないのは、それだけ地域産業が疲弊しているということだろうか?
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2018/3/11  8:53

投資家の目線662(日米間の通商問題)  政治
 米国が鉄鋼・アルミの輸入制限をする。製品価格の値上げによる消費者負担増を懸念する声もあるが、『米国鉄鋼協会のギブソン会長は1日「米国内の鉄鋼生産設備は約4分の1が稼働していない」と指摘』(「関税上げ、米与党も批判、政権と不協和音拡大、経済界には賛否の声。」2018/3/4 日本経済新聞 朝刊)するなど、稼働率を上げれば国内消費に必要な量は確保できそうだ。共和党の地方組織のネットワークを使えば、米国経済に大きな影響が出るかどうか判断する情報が手に入るのだろう。

 なお、輸入制限された鉄鋼やアルミは米国インフラ投資をなかなか履行しない安倍首相の元勤務先、神戸製鋼所がデータ不正事件を起こした製品だ。安倍首相は4月初旬に訪米するというが、担当者の麻生財務相を森友事件でクビにして、また日米経済対話を先送りするつもりなのだろうか?オーストラリアは輸入制限を逃れたが(「米輸入制限、豪を除外へ、発動前、他国にも可能性。」2018/3/10 日本経済新聞 夕刊)、年金基金からの米国インフラ投資への出資で、ある程度の合意ができたのだろうか?


 リニア新幹線建設では、談合容疑でゼネコン関係者に逮捕者が出た。「これが談合といわれるなら、もうリニアには手を出しづらくなる。大成と鹿島が徹底抗戦したくなる気持ちは分かる」(『【リニア入札談合】ゼネコンに衝撃「これが談合ならリニアできない」』 2018年3月2日 産経新聞)という発言も出ているが、その言い分が海外でも通じるだろうか?TPP等の経済協定は取引ルールを統一し、貿易をしやすくすることにある。そのとき日本独自の取引慣行は通用しない。経済団体は、それが分っていてTPP等の推進を後押ししているのだろうか?

 3月5日、6日の両日、日本産業新聞に「米カルテル摘発再起動 日本人、投獄の悪夢、「情報交換程度」危ない橋(CONFIDENTIAL)」が連載された。5日の記事には、『モリソン・フォースター法律事務所弁護士の渡辺泰秀によると「近年は米司法省も厳しく、司法取引の条件として収監者が元のポストに戻らないように求めている」という。他社への見せしめの効果がなくなるからだ。』という指摘もあった。カルテルに関わると社会的地位を失うなど、ロクなことがない時代になってきている。
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