こんばんは。今日は友達に借りた新書を。
映画字幕翻訳者である著者の字幕に対する思い、工夫、葛藤、裏話などが書いてあります。
僕は以前から翻訳や字幕というものに興味を持っていました。
同じ小説でも、翻訳者が違うと本当にニュアンスが変わる。
小説も映画も、翻訳・字幕なしで理解できるのが一番良いですよね、もちろん。
それができない人にも作品の良さを伝えるためになんとか日本語に置き換える。
他言語に置き換えるうえでどうしても「ずれ」が生じてしまうけれど、1秒に4文字という制約にもめげずどうにかこうにか頑張る、というあたりにとても魅力を感じます。
翻訳家って当たり前のように外国語ができるものと思っていたんですが、そうでない人もいるみたいです。
「ああ、あこがれのバイリンガル。私には夢のまた夢だ」という著者のダメダメ感が、僕はとても好きです。僕がダメな人間だからだろう。
村上春樹はスコット・フィッツジェラルドの影響について、こんなことを書いています。
「彼が僕に与えてくれたものがあるとすれば、(中略)小説とは結局のところ人生そのものであるという認識だ」
本書の著者にとっては、字幕を書くというのはとりもなおさず「生きる」ということなんだろうと思う。
新書の良いところのひとつは、とても読みやすいことですね。「読みやすい=安易、軽い」ということでは決してないですよ。念のため。
肩肘張らず、気軽に楽しく読める、そんな素敵な本です。