にゃあ〜〜
「もう寝ようよ。夜だよ。」
そう、沙織が声をかけてみたものの、飼い猫であるミュウは、どこ吹く風で室内をウロウロと歩き始めた。
「もう…」
沙織は諦め顔で溜息をつくと、ジャラシに手を伸ばす。
ミュウが、夜に起き出して、あちこちウロウロ歩き始めるのは始めてではない。
以前にも朝の光りが窓から差し込む明け方まで、家中を歩き回った事があった。
昼間遊ばせて、なるべく日中は寝かせない様に努力して…それでもミュウは、なかなか寝なかった。
あの時は、真夜中にご飯をあげてジャラシで遊ばせて…やっと寝てくれた。
また夜歩き回る癖が出たのかしら?
沙織は、ジャラシを歩き回るミュウに向かって振ってみた。
ミュウはちらっと見て一声鳴くと、また家の中をトコトコと歩き始める。
沙織は次に温めた猫用ミルクとご飯を皿にあけてみた。
ミュウは近寄り、舌を出してミルクをチロッと舐めると、また歩き始める。
ベットやトイレも見てみたが普段通り。
便秘もしていないし、爪も耳も綺麗。
何も問題は無い…筈。
沙織は訳が解らなくなった。
元より夜行性の猫に人間の生活時間で動けというのも無理な話だけど、寝ないまでも歩き回るのは……一体、何が原因なんだろうか?
と、ミュウがトコトコ歩きを止めてベランダに続く窓に近寄り、足を窓枠に手をかけカリカリと引っかき始めた。
いつもの[開けて]の合図。
(ベランダで、お気に入りの椅子に座って日なたぼっこする時間では無いのに…)
「ミュウ、夜だし寒いよ?」
ミュウは、気にせず[開けて]の合図をし続けた。
沙織は窓を少し開けてみた。冬の冷気で寒い。
ミュウはスルッと窓から出るや、ベランダに出て空を見上げる。
そして、沙織に向かって一声鳴いた。
沙織は、呼ばれた気がして、素早く近くにあった半纏を羽織りサンダルをつっかけると、ベランダに出てミュウを抱き上げ空を見上げた。
「流星……」
流れ星が長く尾を引いて流れていくのが、沙織の眼に飛び込んできた。
晴れた新月の月明かりも静かな夜の空を、流れ星は、いくつもいくつも尾を引いて流れ続けた。
「猫が流星群を教えてくれたって訳?」
朝、半分からかい気味に旦那に聞かれたのも気にせず、沙織は頷いた。
「だって後でネットで調べたら、一番目撃情報の多い時間だったのよ?きっとミュウが……」
あの後、一時間位寒い中で空を見上げてた。
結局、沙織は朝まで眠れず、ネットでいろいろ調べてみたら国立天文台に寄せられた目撃情報が1番多かったのが、あの時間だったのだ。
「不思議だな…ま。とにかく少し寝なよ。風邪ひいたら大変だし」
そう言って、あの時間高鼾で寝ていた相方は少し残念そうに仕事に出かけて行った。
当のミュウは、自分のベットの上で丸くなって寝ている。
たまには猫の時間に人間が合わせるのも悪くないかも知れない。
沙織は、朝の後片付けもそこそこに、ミュウに習い布団に丸くなった。
−END−
モデル猫
hoppetanさん家のmiu miuちゃん

許可なく、すみません
皆さん流星群ですよ〜〜〜〜

出現のピーク19日深夜〜23日未明の4夜です。

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