♪おてんとサンがおいらのかたをたたいてくれる
冷たい風は おいらににおいを運んでくれる
きっとかわいいあの子が近くにいるのを
みんな教えてくれるんだ♪
マホガニーのギターに、サムの5本の指はリズムカルに6本の弦を弾き飛ばすかのように軽やかにリズムを刻んでいる。
酔っ払いたちは両足でリズムを刻んでいるのだが、サムのリズムには到底追いついてはいない。
「サム!少しは飲ませてくれよ」
「そんなに早くちゃ飲む暇がねぇぜ!」
「お前、かわいいねえちゃんにも嫌われるぜ!」
サムはチューニングを変え、ポッケからバーボンの飲み口を切ったリングを薬指にはめスライドさせ演奏を始めた。
物悲しい音とともにサムは喉を押しつぶしたかのような声で語りだす。見えない目から
涙がひとしずく頬を伝っている。
視線の先は、カウンターの親父の特等席に注がれているようにも見えるが、もっと先を見据えているようでもあった。
「カモン!ジョージ!Let's Play!」
サムの歌のせいか、酔っ払いの歓声のせいかわからないが、彼の声はそのとき僕の耳には届いてはいなかった。
続くかなぁ?(ながれがおそくなってきたぁ〜)
「シュワッチ!

」