(キャシーか?)
なんとなく呼んでみた「キャシー!」
あどけない顔は、驚いたように東洋人の僕の顔を、覗き込むように微笑む。
「Are You Musician ?」
この程度の英語は、わかるのだが僕は「Ah Haaaan・・・?」
わざとわからないふりをしていると、彼女は再度「Are You Musician?」
彼女は、顎の少ししゃくれた、ブルーの目を持った赤毛に近いブロンドの髪の毛を
ポニーテールにまとめたまだ幼さを残した女の子だ。
「Yes! I'm Japanees Famus Singer!」
もちろん冗談で言ったのではあるが、この冗談は彼女には伝わらなかったようだ。
僕のオーダーを聞くのも忘れて、一番奥にあるミュートペダルの欠けたピアノのところへ急ぎ足で・・・
まだ、商売よりもピアノを弾いているほうが、楽しいようだ。
彼女の左手は、ブルースのベースラインをシンコペーションしていき、右手はブルーノとのスケールで聞いたことがあるような、メロディーをはじき出すのだが、そのメロディーをどこで聞いたのか、僕は思い出すことができないでいる・・・
小一時間も演っていただろうか?
やっと「フォア ローゼス」の水割りが僕の手元に置かれたのだった。
OLD JOEのローズはまだ僕の隣で眠っている・・・
続く・・・(だろうか・・・)
「シュワッチ!

」