以前のブログにイギリスBBCの取材があるかもしれない、なんて書いたが、間違いでAP通信の取材だった。
船上などでの撮影は一般的なカメラマンと変わらなかったが、面白かったのが水中撮影の段階になってから。
潜りなれたダイバーでもアギヤーに来て潜るとそのハードさに圧倒されたりするのだが、このカメラマン、ダイビングの講習を受けていまだ5本しか潜ったことがないとのこと。
そしてきょうの漁場は水面が川のように流れていた。親分と入念な打ち合わせをし、いざ器材のセッティング段階になってもまだ要領を得ていない様子。
さあそしていよいよ本番。一緒に追い込むのは無理があるので網の前で待たせることにした。
母船から網の真上まで連れて行きそこで下ろし、追い込むポイントまで行こうとするとサバニの上のオジィたちが何やら叫んでいる。
よく見るとこのカメラマン、潜行できずにずっと水面上でもがいているではないか。母船を引き返し上から見てみると、どうやらBCの空気を抜かずに必死で潜ろうとしている。
上から声を掛けても潜る努力で必死になり、顔は水面下にあるのでわれわれの声が届かないらしい。
例えで言うと潜水艦が潜航するときの様子に似ている。それでも潜水艦は潜航していくものだが、このカメラマンは潜行できずにずっと水面でこの調子。
そのうち川のように流れている水面の潮に流されどんどん潮下に流されていく。それでも本人の中では潜るための努力で必死なのだろう、いくら声を掛けてもまだ届かない。
母船で回収することは諦め、サバニに回収するよう指示を出し、われわれは追い込みを開始することになった。
そして追い込みが終わってからの会話が面白い。
「Oh,ワタシ、シズメマセンデシタ」
「BCの空気を抜かないと沈まないよ」
「ソウデシタカ、モグルノニイッショウケンメイデワスレテマシタ」
そう、笑いありの楽しいカメラマンでオジィたちの中にも溶け込み、おもしろい一日となりました。