「民主党がオーナー課税(特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度)廃止法案提出」
税制改正の建議権
日本税理士会連合会(日税連)などが、制度導入時から反対し、導入後は早期に廃止すべきだと主張している
特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度(オーナー課税制度)について、民主党が参議院に
廃止法案を提出しました

(
「税金まにあ」木村聡子税理士のブログより)
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民主党:中小零細企業課税軽減法案(法人税法の一部を改正する法案)を提出
2008/06/04
民主党は4日午後、参議院に、中小零細企業への課税軽減法案(法人税法の一部を改正する法律案)を提出した。これは、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度を廃止するもの。
提出は、発議者を代表して、大塚耕平(政策調査副会長)、増子輝彦(『次の内閣』ネクスト経済産業大臣)、辻泰弘(ネクスト財務副大臣)、尾立源幸(政策調査副会長)、藤末健三(ネクスト経済産業副大臣)各参議院議員が行った。
提出後の記者会見で、大塚議員は、「中小企業の社長さん、オヤジさん、経営者の給与について従来よりも課税強化するとして、突然出してきた、所得税法と法人税を混同した論理に基づく、たちの悪い『オーナー課税』を廃止するもの」と法案の意味を解説した。
また、尾立議員は、「当初、財務省は影響を受けるのは5万社と言っていたが、サンプル調査で倍以上の会社が影響を受けることが分かった。家族で株を持っていたのが、他人に株を渡すなどの混乱が起きている。経営者からの要望が一番強くあったのがこの制度の廃止。損金に算入できないと、数10万円から100万円までの課税強化となっている」と、改正案の意義を強調した。
【法案(pdf)】【要綱(pdf)】【新旧対照表(pdf)】【法律案について(pdf)】
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尾立議員はプロフィールによると税理士です。税理士らしいコメントでもあると感じます。
(ただ、民主党の今回のネーミング、「軽減」がちょっと・・・。「軽減」だとただの減税っぽいので私のイメージとしては、「理不尽な重い課税の排除」という感じでしょうか。別のネーミングまでは考えていませんが

)
実は自民党にも税理士資格を持つ議員はいらっしゃるようです。では、自民党のそのような議員もこの制度は廃止すべきだと言っているのか?ということが気になりますが、業界の機関誌で見る限り、税理士資格を持つ方以外の自民党議員でも「論理的におかしい」と考える人はいらっしゃるということのようです。
(まさか私たちの業界向けのリップサービス?

)
早期に廃止すべきだというのが税理士の集団としての主張ですので、「この機会に廃止にしていただきたい」とこの場でも申し上げておきます。
私は、民主党の廃止法案提出は前進だ!などとこの時点で満足する立場ではありません。
痛い目にあわされている中小企業が現実にあり、既にその悲鳴も聞こえてないはずがないと思うのですが、「まだ制度を始めて少ししか経っていないのに廃止するのはちょっと・・・。もう少し様子を見てから考えます」というのが平成20年度税制改正での自民党の姿勢(税制改正大綱では「注視」という表現)でした。
もう、ゴニョゴニョ言ってないで、スッキリとここで廃止にしていただきたいものです。然るべき場で然るべきことを言わず、一部の中小企業に「論理的におかしい」と認識する重い税を押し付け続けるのは、まさに陰湿なイジメの構造といえると思います。
また、自民党ではこの制度について、「反対意見が少ない」との言い訳(?)がなされることもあるようです。残念ながらこの問題については、マスコミの取り上げ方が相変わらず大きくないようで、個々の税理士が本当にこの制度は廃止すべきなんだ!という姿勢を見せることは、実は大事なことではないかと思いました。
そのようなわけで、このブログにしては珍しく長文になってしまいましたが、このような形でオーナー課税廃止法案が国会に提出されたことを記事にしてみました。
<参考>
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日税連「平成20年度・税制改正に関する建議書」より
平成18年度改正により導入された本制度は、個人事業者の法人成りによる節税メリットを抑制するためのものと言われている。しかし、その適用対象の不明確さに加え、突然の税負担増による中小法人に与える影響等の問題点が指摘されてきた。このため、課税庁は質疑応答事例を公表し適用対象法人の範囲等を明らかにし、また、平成19年度改正では、適用除外となる基準所得金額が1,600万円に引き上げられた。
しかし、役員給与は既に会社から資金流失しているにもかかわらず、更に会社側に課税が行われ、また、本来の事業会社もこの規定の適用を受ける場合があり制度的に問題がある。したがって、特殊支配同族会社の役員給与に係る制度は廃止すべきである。
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九州北部税理士会「平成21年度税制改正意見書」より
法人が役員給与を支給した場合には法人の純資産が減少するのであるから、役員給与は法人の費用であり、担税力の減少項目であるといえる。すなわち、役員給与の一部を損金不算入にすることは、喪失した担税力に課税するものである。
一方、役員給与を受けた個人においては、役員給与額から給与所得控除額が控除される。この給与所得控除相当額を法人段階で損金不算入にすることは、本来個人所得税の控除額を法人税の課税対象にすることになる。したがって、本規定は、人格を無視し、所得税と法人税を混同したものといわざるをえない。
また、役員給与は特定の同族会社のみが支払うものではなく、同族会社以外の法人においても同様に支払われるものである。仮に、給与所得控除額が「経費の二重控除」になるのであれば、特殊支配同族会社以外の法人にも「経費の二重控除」が生じていることになる。このことから、このように不合理な特殊支配同族会社のみを対象とした当該規定は、著しく公平性を欠くものと考えられる。
したがって、特殊支配同族会社の役員給与損金不算入規定は直ちに廃止すべきである。
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CT-N東京税理士政治連盟「民主党が特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度廃止の法案を提出」
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参議院議員 尾立源幸「おだち日記 6月4日(水)」「おだち日記6月6日(金)」
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Yahoo!みんなの政治「第169回国会 参法 169回24号 法人税法の一部を改正する法律案」
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