このリズムはついていきづらい
2006年の日本映画で、主演声優は仲里依紗。原作は筒井康隆となっていますが、オリジナルのプロットはほとんど使用されておらず、タイトルとモチーフだけ借りた別のお話です。
ストーリーです。真琴(仲)は千昭、功介というふたりの男子とつるんでよくキャッチボールをしている元気な女子高校生です。ある日、理科準備室で転倒した瞬間から、タイムトラベルできるという能力を身に付けます。そのおかげで電車事故を免れた真琴ですが、一度使い方を覚えるや、朝寝坊やテストにその能力を乱用します。そのうち、千昭から恋の告白をされた真琴は、その現実を受け入れられず、何度も時間を改変して告白から逃げようとする一方、自分の行動で邪魔されてしまった他人の恋が成就するようにお節介をやいてしまいます。しかしそれが自分の望んだことではなかったということに気付き、真琴は全てを御破算にできるだけの過去に戻ろうとします。彼女の能力には限界が近づいているということにも気付かず・・・
この映画で最も感心したのは、原作の主人公である芳山和子が真琴の叔母という役回りで出てくることでした。最初、「タイムリープ」とかいう言葉をしれっと口にするこの得体のしれない女性は誰?と思ったのですが、クレジットを見て納得がいきました。それから、店舗の看板などを含めた背景はやたらと丁寧です。人物の作画もなかなかよくできているでしょう。
ただ、この映画にはプロットの穴があるので、見ていてその辺がとても気になります。第一は、未来では人々が当たり前のようにタイムリープを使っているというくだり。どうやら未来はあまり理想の世界ではなさそうなのですが、誰でも時間旅行して歴史を改変できるとするなら、そのような世界になって然るべきなのでしょうか。また、誰でも時間旅行できるのなら、万人に理想的な展開があり得ない以上、何度も何度も改変が繰り返され、歴史が展開されなくなってしまわないでしょうか。千昭は最後の1回のチャージを使って未来に戻り、フルチャージにしてから21世紀を改めて訪れることはできなかったのでしょうか。
それと、前にも書きましたが、「邦画ならではの間」が辛かったです。なんで脱皮しかけの蝉を見せられなければならないのだろう、と。評価は☆☆*でした。

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