「Homemade Spaceship by P. Hux」
レビュー(ELO関連)
ベッタベタ、勘弁してくれ

なんだか上のリードだけ読んだらひどいアルバムみたいですが、そんなことはありません。どうしてそんなことを書いたかはこのエントリの最後の方で出てきます。
Buy From Amazon:Homemade Spaceship: The Music of ELO
(CD)
先日から少し話題に出ていたP. Huxの新譜です。12曲入りで、全曲ELOのカバーです。というわけで、P. Huxのアルバムであること、ELOのカバーアルバムであること両方から、これは買わざるを得まいとなり、オフィシャルサイトを通じて購入しました。CD以外に小さなカードが入っていて、サインがなされています。また、このカードには「このアルバムを作るのはかなり頑張った。できれば他の人にも勧めてね」というようなことが書かれていました。
ジャケットは、LAを遠景にして、銀色の円盤が空を飛んでいる写真ですが、この写真は「吊り」で撮られています。プロデュースはParthenonとMichael Woodrumのふたり。パーソネルはParthenonの他、ドラムはもちろんGordon Townsendで、その他Nic Pierone, Ludvig Girdland, Angela Bartys, Rusty Anderson, Poppadom Screech, Jelly Dealなどの人名がクレジットされています。
さて、P. Hux自身が優れたミュージシャンであり、Jeffの曲をどのように料理しているかというのがこのアルバムの最大の関心点だと思います。彼ならば、原曲に忠実にカバーすることもアレンジを変えることもどちらも可能なのでしょうが、ここで提示されたのは後者でした。忠実なカバーはライブでやっているからそっちで楽しんでくださいということかも知れません。そして、どのようなアレンジがなされているかというと、もちろん曲によって使用楽器などが異なりますのでひとことで片づけるのは困難であるにせよ、全体的にはアコースティック、シンプル、スローということでまとめられそうです。
まずはアコースティックギターとボーカルで構成される10538 Overture。この曲を聴いただけでアルバム全体の雰囲気が予想できそうですし、その予想は大きくは外れてはいないはずです。次のMr. Blue Skyは最初なんの曲かわからない(そういうバージョンはこれに限らずたくさんありました)ほどアレンジが変わっています。歌詞が同じだけで、verseの部分は原形をとどめないーは言い過ぎにしても、コード進行は大幅に違います。予備知識なしにBGMで流れていたりしたら、気付かない可能性が高いくらいです。この曲のあの特徴的なリズムにこだわらなければ、ここまで崩すことができるのかとある意味感心しました。
その他、バイオリンが特徴的なEvil WomanとかCan't Get It Out Of My Headとかも、バイオリンが入っているというだけであまりオリジナルにスティックせずに独自の解釈。ちなみにバイオリンを弾いているのはMikではありません。Ma Ma Ma Belleはおいおいというほどブルージーになってます。
The Diary Of Horace Wimpは、こっちは例のビートを使用しています。イントロが始まった時点で、「MBSが既に出てるからHoraceに違いない」と思えるくらいです。この曲はさほど大幅に崩してはいないのですが、サウンドイフェクトなんかがあまり入らないので、結構印象は違います。それから面白いのが、曲の最後のところで本当だったらMonday, Tuesday, Wednesday, Thursday, Friday, Sundayとコーラスが入るところ、確認はしていませんがバックワードマスキングしているように思います。
Don't Bring Me Downはこれまたなんとも表現しがたいバージョン。スピーチが入っているのですが、ラップでもなくて・・・
さて、ではどの曲が一番気に入ったか。Telephone Lineでした。若干歌い回しを変えていますが、こっちもなかなか味があります。それからStrange Magicかな。原曲よりも明らかにアップテンポにしてある曲がひとつくらいあってもよかったように思いました。
なお、最初に書いてある「べったべた」ですが、これは何かというと、CDケースの上端に貼ってあるシールです。もちろん未開封ということをアピールする大事なシールなんでしょうが、私はこのシールが嫌いです。はがしにくいし、ケースが汚れるので。特にこのCDのシールは粘着力が強く、未だにねちゃねちゃしています。なかなかそういうわけにもいかないのでしょうが、アーティストから直で買った時はシールなしだったりするとうれしいのですが。

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