「ICON by John Wetton Geoff Downes」
レビュー(ELO関連)
このふたりがいればASIAはとりあえず再現できるわけですね

日本盤が先行リリースされ、もう既にUS盤(UK盤も?)は出た後ですが、ようやく購入いたしました。これがどうしてELO関連かというと、John Wettonの前作Rock Of Faith同様にHugh MacDowellがチェロで参加しているからです。Rock Of Faithでは1曲だけの参加でしたが、このアルバムでは具体的なクレジットはないものの、結構たくさんの曲で弾いているように思えます。先にHughについて触れておくなら、彼はすっかりセッションミュージシャンと化していて、気がついたらあちこちのアルバムに名前が載っているものですが、あまり派手なプレイをするわけではなく、しかしよく響く低音で曲にアクセントを与える、いいバイプレイヤーだと思います。考えてみれば、中期のELOはこんなチェリストをライブ要員としておいていたのだから、贅沢なものです。ただ、当時のELOに、現在のHughの音がマッチしていたかどうかは定かでありません。
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(CD)
さて、私のAsiaの知識といえばいい加減なものであって、まずファーストは持っていませんし、AlphaはDon't Cryが気に入ったので買って(LPだけ)、AstraはLouis Clarkが参加していたので買って、そこからはオリジナルアルバムは買ったことがなく、Then & Now(Zen & Nowでしたか??)を買ったのと、A.L.O.とShowdown狙いで'Archiva'の1と2を持っているにとどまります。John Paign(スペルがこれでいいのかどうかも定かじゃないです)のボーカルと言われても、どんな声だかちっともわかりませんし、そんなこんなでAsiaといえば特に初期3枚のしかもベストに入っているような曲でしかわからないわけです。そんな奴が言うことなので、ここに書いてあることを鵜呑みにされても困るわけですが、門外漢からの感想ということはご了解下さい。
Asiaといえばどんな音、とひとに説明できるほどの音楽的知識はありませんが、このアルバムを聴いて最初に感じたのは、「まるでAsiaみたい」ということでした。それはJohn Wettonのソロを聴いて思ったよりもはるかに強く、やはりこのふたりが揃っていることによるケミカルチェンジのなす業なんでしょう。まあ、Steve HoweやCarl Parmerがどれだけサウンドに特徴を与えていたかもわかっていない私の言うことなので、話半分で聞いていただいた方がいいでしょうが、ここにはAsiaサウンドの8割くらいが戻っているように思います。
とはいえ、それはある意味では押しつけがましいくらいにドラマティックなサウンドであり、まるでこのシンセサウンドにこのボーカルが乗っかるだけでドラマティックエンジンが始動するように、誤解を招くような表現ですが「天下一品」のような暑苦しいまでのポップが展開されていたのでした。時代に変に迎合していないのもさっぱりしていていいかも知れませんね。
一部の曲について書いておきます。T1のOvertureはどうせならとことんいこうというくらいに仰々しい曲ですが、ポップです。T2のGod Walks With UsはBugglesのようなキーボードサウンドが聴けます。Hey Josephineはコーラスの部分がBrian WilsonのLet It Shineをちょっと思い出させます。個人的によかったのはT6のFar Awayでしょうか。T10のIn The EndにはなぜだかAnnie Haslamが登場します。T11は日本盤ボーナスのHeat Of The Moment (2005)ですが、これはオリジナル(とはいえ、私はオリジナルもあまり好きじゃないのですが)のほうがよいと思います。なお、Hugh参加の曲をきちんと聞き分けるのは難しい(ほとんどの曲にはストリングスサウンドが入っているのですが、多くはシンセサイザーだと思います。これにHughがユニゾンしていたらそれこそよくわからないのですが)ものの、T2、T4とHeat Of The Moment (2005)を除いた8曲がHugh参加の曲のように感じました。これが本当なら、スタジオアルバムとしてはELOのどのアルバムよりもたくさんのチェロを弾いたのかも知れません。
ただ、日本語ライナー、これはあんまりいけてません。岩本編集長の文章はAsiaの歴史を簡単に振り返るという意味でよかった(タイミングが遅れたので書いていませんでしたが、このアルバムについてはStrange Days6月号にインタビュー記事が載っていました)のですが、最後の文章は余計だと思います。このふたりのライブが日本で実現したらゲストミュージシャンを全員連れてきてほしい---これはいいのですが、ルネッサンスやELOの曲をやってほしい・・・ですか? 私はあまりそういうのは聴きたくないです。たとえHughが本当にやってきて自分の時間をもらえたとしても、そこで弾くべきなのはShowdown(この曲のチェロはHughなんだろうか)ではなくて、The Flight Of Bamble Beeだと思います。まあそれはいいでしょう。その後、英語ライナーの文章を和訳してあるのですが、この訳者はひょっとして素人なんでしょうか。もう少し意訳も含めて読みやすくしてほしいです。ひょっとしたら日本のファン代表なのかも知れませんが・・・

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