新作じゃなかったのか

まず最初に結論だけ書いておきますと、このCDは新作ではありませんでした。彼らがこれまで発表してきたCDシングルやEPのカップリング曲のコレクションです。
Buy From Amazon:Souvenirs
(CD)
Buy From Amazon (UK):Souvenirs
(CD)
例によって昔話ですが、私が彼らの曲を初めて聴いたのは心斎橋にあったタワーレコーズでした。店内で流れているのを聴いて、それがきっかけで買ったCDというのは実際にはそんなになくて、数えられるくらいです(試聴機で聴いたというのはもっと多いのですが)。それにはJeffのArmchair Theatre全曲という考えられないような偶然はともかく、Dukes Of StratosphereのThe Mole From The Ministry、New OrderのBizarre Love Triangle、Julianna RayeのPeach Window(これまた偶然でした)と、このThe Frank And WaltersのThis Is Not A Songくらいです。
FAWについては以前にも書いたことがあると思うのですが、アイルランド出身のトリオであり、Linehan兄弟を中心に90年代初めに結成され、1992年にSetantaから発売されたデビューアルバムTrains, Boats And Planesがとにかく素晴らしいできでした。何がいいといってまずソングライティングがいいのですが、プレイスタイルやアレンジが「ひたむき」を具現しているようであり、曲のよさがダイレクトに伝わってきました。私自身、あまり歌詞を気にして曲を聴いたりしないのですが、シングルにもなったThis Is Not A Songは、そのわかりやすい歌詞もあってとても好きになりました。適当に訳してみますが、こんな感じです。「この曲は、政治に関する曲でもないし、セックスについての曲でもない。もし君が望むなら、立派な身なりをしているのなら、尊大について語ってもいいけれど。この曲はジェームズ・ディーンについての曲でもない。彼は多くの歌で語り尽くされているからね」と始まるこの曲、青くて、でもその青さがたまらないのです。
もちろん、いつまでも彼らが若いバンドであるわけはなく、実に5年を経て発売されたセカンドアルバムThe Grand Paradeを経て1999年にサードアルバムBeauty Becomes More Than Lifeを発表しますが、この作品はかなり陰鬱さを漂わせたアルバムでした。しかし、最初取っつきにくいかと思わせるものの、やはりソングライティングは健在であり、その後の2002年のGlassもNew Yorkというクラシックを含む佳作でした。
2002年にはベストアルバムもリリースし、それから3年。そろそろ何か出るかと思っていたら見つけたこのCDは2枚組み。もちろん迷わずオーダーして先日手にした次第です。あまりトラックリストを見ずにプレイヤに。その感想は、「いい曲だ。でも、なんか聞き覚えがある」でした。まあ、1曲目はNew Yorkなので、もちろん知っているのが当たり前なのですが。
それからよくよく調べてみると、彼らの
オフィシャルサイトが見つかり、ここからさらに1枚分の曲がダウンロードできることもわかりました。ではこの作品はなんだったのでしょうか? 最初に書いた通り、シングルなどのカップリング曲を集めたものだったのです。以下に、調べた限りでの収録シングルをリストアップしてみます。
CD1
New York (remix) : Glass収録曲のリミックス
Pathways : EP Indian Oceanのカップリング
Last Train Home : EP Indian Oceanのカップリング
Paradise (feat. Marlene Buck) : Glass収録曲
How Can I Exist (alt. version) : The Grand Parade収録曲の別バージョン
Restraint : EP Indian Oceanのカップリング
You Asked Me : EP Coloursのカップリング
Elegant Chaos : シングルSomething Happened To Meのカップリング
Falling Out Of Love : シングルPlenty Timesのカップリング
Michael : EP Fashion Crisis Hits New Yorkのカップリング
Woman (Grand Parade version) : Beauty Becomes More Than Life収録曲の別バージョン
Take Me Through This Life (Kevin Shields remix) : Beauty Becomes More Than Life収録曲のリミックス
After Allビデオ : Trains, Boats And Planes収録曲
CD2
Fast Anthony : EP Indian Oceanのカップリング
Can't Take Too Much Notice : シングルIndian Oceanのカップリング
The World Carries On : EP EP3のカップリング
Funky Cold Medina : EP After All (CD2)のカップリング
I'm A Believer : EP After All (CD2)のカップリング
Humphrey : EP EP3のカップリング
Surrender To Win : EP Coloursのカップリング
Cemetry Gates (The Smiths Is Dead mix) : Smithのトリビュート盤収録
Open Up : シングルPlenty Timesのカップリング
Pistons : EP Undergroundのカップリング
Franks Right : シングルFashion Crisis Hits New Yorkのカップリング
Never Ending Staircase : シングルFashion Crisis Hits New Yorkのカップリング
Indian Oceanビデオ : The Grand Parade収録曲
CD3(現在ダウンロードのみ)
Angela Cray : EP Fashion Crisis Hits New Yorkのカップリング
Davy Chase : EP This Is Not A Songのカップリング
Happy Busman (live) : EP This Is Not A Songのカップリング
If Your Still Waiting : EP EP3のカップリング
Laurence Olivier : EP This Is Not A Songのカップリング
Little Dolls : EP Indian Oceanのカップリング
Michael Live : EP After All (CD1)のカップリング
Never Ending Stair : 複数のシングル、EPに収録されている曲。バージョン不明。
Simple Times : EP Undergroundのカップリング?
The Day Before The World : EP After All (CD1)のカップリング?
The Turquoise Garden : EP After All (CD1)のカップリング
これで手に入らない曲は、シングルFashion Crisis Hits New YorkのTime(アコースティックバージョン)、EP Fashion Crisis Hits New YorkのRasputin、EP After AllのLove Is In The Air、EP We Are The Frank And Waltersのタイトル曲だけになるようです(細かいバージョン違いはわかっていませんが)。
こうやって聴いてみると、やはりファーストアルバムの頃の曲がいいのは確かなのですが、彼らがきちんとキャリアを重ねてきたことがはっきり聴いて取れます。実際には16枚ほど出ているシングルやEPのうち、持っていなかったのは5、6枚だったようですが、こうやってまとめて手に入れることができて満足しています。
さらに、2006年4月には新譜Renewed Interest In Happinessを予定しているようです。これまた楽しみです。