<むなしさ>の心理学
《むなしさの時代とその現状》
1. むなしさと現状
・ 何をしてもつまらない
・ 漠然とした無気力や疲労感
・ この世に生まれてきたことの意味がわからない
※「社会との接触感」の欠如が若者のむなしさを助長している
2. 「豊かな時代の気分」が生きる意欲を奪う
@ 「まじめガンバリズム」の崩壊
・ 自己実現型:自分のやりたいことをやる
・ 生活享受型:与えられた生活を楽しむ
・ 逃避安穏型:なりゆきに任せて平穏に生きる
⇒流れに身を任せて生きる無気力な受身人間が急増
A 理由なき出勤拒否、登校拒否
B 現実から身を引いてしまう症候群
C 感覚麻痺文化の蔓延
3. なぜ満たされないのか
・ 際限のない欲望
・ 幸福のパラドックス:自分のみの幸福を望み、追い求める人間は、結局その幸福を得られず、「永遠の不満の状態」に陥るという人生の逆説的な真実
⇒幸せになろう、幸福を手に入れようというこだわりを捨て、なすべきことに取り組んでいれば、自ずと幸福は手に入る
《むなしさと心の病理》
1. むなしさ周辺の心の病理
・ 「うつ」:何をしても面白くないし、やる気も出ない
・ 「神経症」:本当はおかしくないのに、自分でおかしなところを作り出してはくよくよと悩み始める
2. セルフ・ヘルプ(自己援助)
@ 「論理療法」:考え方や行動を変えることで憂鬱な気分を低下させる
A 「考え方の癖(=ビリーフ)」の転換
3. むなしさとアダルトチルドレン
@ アダルトチルドレン:子供のころ、絶えず自分を抑えて周囲に子を使っていなくてはならなかったため、大人になっても生きづらさを抱え続けている人のこと
A 「機能不全家族」:アダルトチルドレンを生み出す家庭のこと
・ 親の期待に応えることを求め続けられる家族、世間体ばかり気にすり正面的な家族
・ 虐待のある家族、夫婦喧嘩の絶えない家族
・ すぐに怒りが爆発する家族、愛のない家族
⇒見捨てられ不安、強烈な寂寞感
B 共依存:自らのうちに空虚感を抱える二人が、お互いにもたれあうことでそれと向き合わずにすむ関係を築くこと
≪むなしさを超える心理学・・・フランクルの心理学≫
1. むなしさを癒すもの
・ 人に必要とされる喜び、人の役に立てる喜び
・ 自分を必要とする「誰か」「何か」とのかかわり
2. 意味発見の手がかり:「創造価値」「体験価値」「態度価値」
3. 自己変革の8段階:「実感」「懐疑」「離脱」「探求」「限界」「覚醒」「自覚」「反復」
4. 何かを求めぬいていくこと
5. 「自立」と「つながり」
【文献】諸富祥彦 著 『<むなしさ>の心理学 なぜ満たされないのか』(講談社現代新書)

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