我が人生最高の舞台経験といえば、カルロス・クライバーがウィーン国立歌劇場来日公演で指揮した"薔薇の騎士"であり、未だに全身のウブ毛がそそり立つほどの興奮はアレっきりなのですが、それに匹敵するほどの「カ・イ・カ・ン」を覚えたのは、奇しくも昨夜(2008年4月2日)の南青山MANDALAでの出来事でした。
すいません、相変わらず演出過剰の、「あの人に逢いたい」(5秒と見てない!いや、見たら死ぬ!!!恥;;)並みの過剰反応ですが、そのくらい待ちかねていた水田芙美子さんの初舞台だったわけです。
おさらいですが、水田芙美子さんの出演した芝居のキャストはこんな感じ。
「パンクロックなバス停」 作&演出:矢城潤一
全体情報は
こちら
出演
水田芙美子さん(プラチナムプロダクション)
上村弘樹さん(ダブルアップエンタテインメント)
佐藤匡美さん(ケイダッシュ)
中山桃子さん(エイベックス・プランニング&デベロップメント)
原幹治さん(エイベックス・プランニング&デベロップメント)
森沙綾香さん(エイベックス・プランニング&デベロップメント)
横谷豪紀さん(タイムリーオフィス)
&全体のストーリーテラー:松村穣さん
という構成。
終演後の役者挨拶の口火を切ったのが水田芙美子さんでしたから、第三部B組の班長というか主演格が水田さんだったというのは明らかなところ。
この組はさすがに最終組とあって高い脚本読解力と細かなところまで手の届く演技力を求められても充分応えられるメンバーでしたね。
ラストシーンでにしおかすみこかい!ってのもありましたが、それも「お持ち帰りしたいシーン」になる位に楽しく観劇できました。
今回水田さんが演じているのは、過去に女優歴があって夢破れて田舎に帰ってOLをしているという女性の役。
けっこう香港系の映画に多いですよね、眼鏡をかけていて髪形もひっつめ髪で薄化粧の地味な女の子の豹変パターン。
おかげで、眼鏡の奥にタレ目な実像を隠している水田さんを見てしまい、改めて惹き付けられてしまったように思います。
実際、水田さんも眼鏡がお気に召したようで、終演後のお見送りでも眼鏡姿でお見送りをしてくださいました。
さてと、芝居に話は戻ります。
水田さんの役は、パンクバンドを辞めて地元の電機メーカーに勤めようとバスを待つ元パンクスに、おせっかいを焼いてドボンというOLさん。
そこに中年サラリーマンと元パンクス&その彼女が乱入してきて、という筒井康隆的なスラップスティックワールドが繰り広げられます。
少々リズム感に??なパンクスではありますが、まあご愛嬌というところで、社会人になるのかバンドに戻るのかですったもんだの挙句に、「人生は愛よ愛! あ・い! a&i あ・い〜〜〜」と絶叫するというのが演じるところの世界観。
なるほど、ここのところのふたつのブログでの「愛」発言も、つい頷いてしまうんですね。
なるほど、浸み込んでたんですね、この本の内容が!って思うのでした。
初日(4月1日)は初舞台ということもあって過緊張気味でしたが、楽日(2日)は、ハッチャケ度合い100%の本来の姿が全開でした。
なんといっても舞台映えする容姿は抜群ですし、さらにスレンダーになって身体の切れ味も上がっていました。
そこに思い切りの良さが加われば、綺麗なだけでキャスティングするのはもったいないと関係者に思ってもらえるのには充分な弾け方だったと思います。
懸案事項だった滑舌もお稽古充分と見えて克服されていましたし、サブに回っているところでも集中して「見えないけれど意味ある演技」がしっかりとできてました。
これって、やはり相当に集中力が必要で、映画やドラマの現場の経験しかなかった水田さんにとってはこれを克服できたことは大きな意味があると思います。
さてと、芝居の内容もさることながら、今回の芝居に関しては客席についても語らなければなりますまい。
水田さんの「あ・い」のシーンでは、関係者のお子様と思しき女の子が、ゲラゲラと共感覚に共鳴して笑い転げてましたが、それ以外ビックリするほどの冷静な雰囲気が漂っていました。
なぜかといえば、別ブログでも書きましたが、各出演者が所属する芸能プロダクションがそれぞれ狙いを定めたテレビ局関係者や映画関係者その他諸々の方々をご紹介して、次回の機会に是非キャスティングしてくださいというためのショーケースだったわけです。
なので、皆さんにご協力いただいたスタンド花や舞台のカーテンコールでお渡しした花束、終演後のお見送りでのプレゼント手渡しなど水田さんの人気ぶりがしっかりと関係者に伝わったことも、実はとても重要なことだったんですね。
少なくともファン・ベースでは他のキャストの方々にスタンド花はありませんでしたし、舞台上での花束手渡しもなし。
水田さんの渾身の演技をサポートしたという点でも、高得点が得られたのではないかと思います。
今回の舞台で、さらに演劇人として目覚めてしまったであろう水田芙美子さん。
さて、この舞台を踏み(芙美)台として、更なる跳躍を決めていただきたいですね。