2012/2/19

『祥子のマルチ・レコーディング講座』@サラヴァ東京  鈴木祥子

昨夜は渋谷で祥子さんのライブ。今回は新曲のレコーディングをそのまま
ライブステージに持ち込んで曲が完成するまでをお客に見せるという企画。
渋谷の街は相変わらずの騒々しさと人ゴミ。
みんな何がこんなに楽しいんだろう?何をこんなに浮かれてるんだろう?
地元の商店街の賑わいでは感じない違和感を新宿や渋谷の喧騒では感じる。
同じ東京の賑わいなのに・・・ここでは違和感を感じる。なぜだろう?

ブック1STでずーっと探してた藤原新也「メメント・モリ」を入手。
「書行無常」も並んでた。これを受止める力は自分に無いと尻尾を巻いて逃げる。
夜は暮れはじめてる。今日の会場「サラヴァ東京」は東急文化村の横。
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開場まで時間があるので近くのカフェでお茶。「メメント・モリ」を読む。
インドの風景、焼かれる死体、犬に喰われる死体、美しい山々、河、人々。
ストロングな表現に脳髄が固まる。でも同時に静かな落ち着いた気分になる。
少なくとも渋谷駅前のあの狂騒に比べたら、こっちには違和感は感じない。
オレはあっちより、こっちの世界の方が好きだ。こっちのほうがリアルだ。
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入場して後ろに陣取る。こじんまりとした空間。
今回録音された新曲は完成後ファンに届けられる。ということでその手続きを。
ステージ上はドラム、ピアノ、ウーリッツアー、ギターが並ぶ。
祥子さんはスーツ、眼鏡という珍しい装い。倉田まり子(!)のカバーでスタート。
でここから早速本格的にレコーディングに取り掛かる。
祥子さんが全楽器を演奏する独り多重録音。
JACK達のドラマー夏秋文尚さんがエンジニアとして参加。

以下、ドラム、ピアノ、ギターの順で祥子さんは演奏。録音なので同じフレーズの繰返し。
イメージが違ったりミスったりすると何度もやり直し。何度も録音した音を聴く。
普段のライブと違って歌や拍手もなし。当然録音中は客席は余計な音を立てちゃいけない。
時々トークは入るけど正直キツイ。苦行。
でも・・「オンガクを造る」ってのはこういう地味な作業の繰返しなのだ。
アーティストっていうと華やかな感じだけど「造る」というのは小さなことの積重ね。
汗だくになって同じ作業を繰り返してる祥子さんを見てるとそう思った。
でも、流石に単調な繰返しに段々アタマがグルグルしてきてミョーな気分になる。
ギターのレコーディングが成功したところで休憩。ここまでで既に1時間半経過\(T▽T)/

第2部はシンセとボーカルパートの収録、スムーズに進む。
ここでようやく曲の全貌が見える。ポップでキュート、でも歌詞はなんていうか深い。
それにしても、録音した音をすぐ調整して曲として成立させる夏秋さんも凄い。
音のバランスもチャンと取れてるし、そのまますぐCDとして成り立つ。さすがプロ。
最終工程は客席のクラップを入れる。祥子さんが指揮して音に合わせて音を鳴らす。
最後は録音した音を流す。ウン、イイ感じ。完成が楽しみだV(^_^)

で最後くらいライブで何か演奏するのかな?と思ったらレコーディングのみで終わり\(T▽T)/
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なんだかアタマがグルグルしたままライブハウスを後にする。
電車の中で、今日見たものを考える。
祥子さんも夏秋さんも楽器スタッフもその場で即効で決めて行動していった。
で少しでもイメージと違うと何度もやり直してた。汗だくになって。
やり直すフレーズを即座に再現して演奏して歌って判断して完成する。数時間で。
何というこだわり、プロ意識。何よりあの、のめり込みように撃たれた。
オレは自分の仕事にここまでこだわっているか?のめりこんでいるか?
全部NOだ。オレはそこまで仕事を愛せない、のめりこまない。
仕事は手段だ。収入を得て「クラレッタのスカートを直す」目標実現の手段だ。

だから、祥子さんみたいに「のめりこんでる人」を見るとちょっと羨ましい。
そういえば・・亡くなった父も仕事にのめり込んでた人だったな。

今朝「新日曜美術館」で画家諏訪敦さんを取上げてた。亡くなった方の肖像を描く画家さん。
依頼者の家族の想い、自分の想いをどう昇華するか?葛藤し苦悩してた。
完成した作品を見て思わず涙が出た。
ふと、この人に亡くなった父の肖像を描いてもらいたい、そう想った。
でも直ぐ想いなおした。そう想ったけど、オレはたぶん頼まないな。ウン、頼まない。

今日は嫁と北千住まで散歩。商店街は賑わっていた。渋谷の賑わいと違って落着く。
伊坂さんの最新エッセイを入手。3.11のことも書いてる。じっくり読もう。
色んな表現に触れていろいろかんがえた週末だった。
さ、今週は大切な仕事が待ってる。好きじゃないが愛してないがチャンとやろう。
オレもプロだし、ね。やるからには、本気でやろう。
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