ブログを始めて1年8ヶ月が過ぎました。この間、様々な出来事に接して、どうしても教育基本法と9条を守りたいという思いはますます強くなっています。
今どうしても教育基本法改悪を止めなければと思うのは、この改悪によって日本が戦争への道をひた走ることになるからです。
教育基本法改悪は
改憲の布石であり、改憲は
在日米軍再編のために不可欠です。そして米軍再編は、
日本を米軍の世界戦略に組み込むためのものです。ですから、教育基本法の改悪を許せば、子どもたちはいずれ、米軍の戦争のために戦場に駆り出されることになります。
強大な軍事力によって世界に影響力を持ち続けたいという米政府の要求と、それを受け入れた日本政府の方針により、日本の学校教育は大きく変えられてしまったのだそうです。家永三郎さんの
『太平洋戦争』にこうあります。「1953年池田ロバートソン会談において、日本人に軍国主義意識を培養する必要のあることが日米両政府の合意事項として確認されて以来、戦争に対する文部省の公式見解は180度の転換をとげた。」この年を境に、文部省著作教科書
『民主主義』は使われなくなりました。
この2年近くのうちに少しずつ分かってきたことは、今日の状況を作り出すために、見えないところで政治の力が大きくはたらいてきたことです。それが報道によって伝えられず、常に隠されてきたために、私たちは何がどうなっているのかわからないうちに、今こういう危機的な状況に陥っています。(もちろん一部の専門家の方々や市民運動に携わってこられた方々は、正確な情報を知っておられたのだろうと思いますが、政治にある程度の注意を払い、関心を持って普通に暮らしている一般的な市民が接するメディアが伝えなければ、情報はいきわたりません。)大きな力は2つあり、1つはアメリカ政府の外圧で、もう1つは、日本国内の戦前回帰を目指す
勢力です。(以前米軍再編に関する前田哲男さんの講演会に出かけたとき、「どうしてアメリカはこんなに日本にこだわるんですか?お金を出してほしいから?」と質問された方がありました。前田さんは、「本当は以前から日本の基地はアメリカの戦略のために必要だったので、アメリカのしていることはずっと同じだが、冷戦時代はソ連の脅威を表向けの理由にしていたので、日本人はなんとなく、自分たちを守ってくれていると思ってきた。だが、今はソ連の脅威がなくなり、ほんとの目的が見えてきたので隠しようがなくなっている。オブラートがはがれてしまった状態だ」とおっしゃっていました。)
「つくる会」教科書にしても、 この教科書ができただけでは、子どもたちに直接被害が及ぶことはありません。この教科書を実際に子どもたちに使わせるためには、文科省が
検定で合格させなければならなかったし、この教科書を採択しやすくするための
採択制度の変更も必要でした。私はつい昨年まで、教科書がどんな風に選ばれているのか知りませんでした。(詳しくは
こちら。)去年初めて郊外の不便な場所で開かれた
教科書展示会に出かけて、こんなことまでしないと子どもたちに危険が及びかねない状況に疑問を感じました。教育基本法10条は、行政が教育に介入することを禁じていますが、この制度では、行政の介入が容易にできてしまいます。また、去年の採択のときに初めて知って驚いたのですが、この教科書を採択するための
政治運動がかなり前から起きていたのです。それは「日の丸・君が代」の強制や
ジェンダーフリーバッシングとも同根で、
全国各地で起きていて、その
最終目的が教育基本法改悪だったのです。こういういろんなことを知ったとき、本当に怖くてたまりませんでした。リンクをごらん頂きますと出てきますが、
安倍首相は幹事長だった頃から、この運動に深く関わっています。「つくる会」前会長の八木秀次氏は、安倍首相のブレーンであり、
日本教育再生機構代表ですが、この方の思想は
本当に恐ろしいものです。
都立学校では、「日の丸・君が代」強制に抵抗する先生たちに対する
執拗で容赦ない弾圧が続いています。処分を受けておられるのは、生徒を教える立場にある者としての資格を真摯に問い、憲法が保障する思想の自由を奪う強制に抵抗の姿勢を示すことによって、自らの思想の自由を体現されている良心的な方たちです。この行政による不当な弾圧も、教育基本法10条によって禁じられているはずですが、教育基本法が改悪されれば、都教委の弾圧は今都知事が主張するように「正当な業務」として認められることになります。(9月21日の東京地裁の違憲判決にも
反省の色がなく、都は控訴しています。)そうなれば、全国で、東京と同様に、行政の思い通りにならない先生は処分されることになるでしょう。そして学校には子どもたちを支配しようとする先生しか残らなくなり、子どもたちはますますがんじがらめになって苦しむことになります。
また、教育基本法改悪は、
少年法改悪とも連動していて、子どもたちを檻に閉じ込めようとする社会への方向付けがもくろまれています。
本当は増えていない少年犯罪があたかも増えているかのように報道されて、子どもたちを縛る制度が各地で出来ています。奈良県では、
少年補導条例という恐ろしい条例まで出来てしまいました。これを全国に広げようとする動きもあるそうです。
平和のために声を上げる人たちが不当に逮捕されていることも、政府の意図を明確に示しています。そして、こうした事実が全くニュースにならないことも、それを裏付けていると思います。一時期「プチ逮捕」という言葉をよく聞きました。ビラを配っただけで逮捕されたりすることをこう呼ぶようですが、この言葉は、そんなに被害を受けず、少し警察につれていかれただけのような印象を与えてしまうような気がします。たとえば、
立川でビラ配りをしたために逮捕された方が実際にどういう苛酷な弾圧を受けられたのか、どれくらいの人が正確に知っているのでしょうか。私は、この事件を取材した番組を見るまで、これほど恐ろしい出来事が起きていたとは思いもしませんでした。
板橋高校の卒業式で起きたことも、新聞報道では事実が伝えられていません。
国が戦争に向うときは、軍事に莫大な費用が使われる一方で、
福祉や
教育費が削られ、報道は統制され、世論が誘導されていくのではないでしょうか。今、私たちの社会にはいくら働いても普通の生活が送れない
苦しい状況に追い込まれている人たちや、
医療制度改悪や
リハビリの打ち切りによって苦しんでいる多くの人がいますが、ニュースではこういう問題についてもめったに報道されません。
戦争で二人の弟を亡くした義母に、戦争が始まったときのことを尋ねたことがあります。「気配なんてものはなくて、なんか戦争が始まるんだってと聞いたと思ったら、あれよあれよと言う間に男の人はみんな(戦争に)とられてしまった」と言っていました。田舎で暮らしていて報道なんてなかったのですからあの時は仕方なかった、でも今は違うと思っておられる方がいらっしゃるかもしれませんが、私は今、あのときと同じではないかと思います。テレビや大手新聞を読んでいるだけでは、国が法律を変えて私たちの口を封じようとしていることはわかりません。沖縄では着々と
基地の強化が進んでいますが、それに
反対している人たちの声は報道されないし、反対者が
不当逮捕されてもニュースになりません。改憲や教育基本法改悪反対の大きな集会も報道されません。いつもニュースになっているのは、北朝鮮の脅威と、子どもたちを狙う犯罪者の脅威と、そのうち起きるかもしれない地震の脅威です。そのほかは、ヒューザーやホリエモンや給湯器など、一時的なトピックスが次々に集中的に報じられます。ネットなどで情報を取らずにテレビだけを見ていたら、外(北朝鮮)にも中(犯罪者)にも将来(地震)にも危険がたくさんあって、本当に気が休まらない。とにかく安全が一番だから、この際多少窮屈になってもどんどん警察力を強化してほしい、軍備を強めてほしいという気持ちになるのではないでしょうか。
こういう報道を続けながら、戦争に反対する人たちをひそかに逮捕して平和運動を萎縮させ、情報がいきわたらないうちに
共謀罪をつくってしまえば、あとは好きなときにいくらでも逮捕できます。そして、教育基本法も改悪して、国が戦争をすると言ったとき、反対の声がどこからも上がらないようにしておけば、いつでも好きなときに戦争を始めることができます。
これまでひそかに準備を進めてきた勢力が今、「
教育再生」という聞こえの良い言葉を唱えて、戦前と同じく、子どもたちに「国のために命を捧げる」教育を行おうとしています。私は、子どもたちを絶対に戦場に送りたくないので、どうしても今反対しなければならないと思っています。

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