つくいさんから
TBを頂きました。国民投票法案が大変なことになっているそうです。
今日公聴会が開かれるそうです。
この法案に色々な問題があることは、すでにご存知の方が多いと思いますが、
私が一番いやなのは、最低投票率の規定がないことです。憲法の改正というからには、まず、国民の多くが投票に出かけて意思表示することが大前提だと思います。
ほんの少しの人しか出かけなくても、その過半数の賛成で大事な憲法が変えられるだなんて、こんなばかげたことを思いつく人たちの気がしれません。
私はブログを始めるまでと同じく、今も、いわゆる「市民運動」というものに参加したことがなく、こういう活動をしている友人はいません。ですから、今、いわゆる「普通の人たち」が、どれくらい改憲への危機感を持っていないかよくわかります。教育基本法改悪について、その事実を知っている人もそんなに多くないだろうと思いますし、与党がどれくらい卑怯な方法で強行したかを知っている人、その前から文科省がどんなに汚い手をつかって宣伝していたかを知っている人はさらに少ないだろうと思います。
ですから、国民投票法案と聞けば、少なくとも公正に国民投票が行われるための法案なのだろうと、多くの人が考えるのではないでしょうか。こういう状況でこの法案が可決され、いざ国民投票が行われることになったとしても、「大変だ、憲法だけはなんとしても守らなければ!」と言って投票に行く人が急に増えるとは思えません。この法案では、改憲派の宣伝がたくさん流されるしくみになっているのですから、なおさらです。
忙しい生活にまぎれて投票日を忘れてしまう人もたくさんいるだろうと思いますし、そのときになってもまだ、投票数が少なければ成立しないだろうと思い込んでいる人だっているだろうと思います。でも、何が何でも改悪したいと思う人たちは、必ず投票に出かけるでしょうから、普通に考えれば、この法案は、改憲をスムーズに行うための法案です。私が初めてこの法案について知ったときに驚いて書いた記事は
こちらです。2年前です。あのときから、ほんの少しだけ内容が「修正」されたそうですが、肝心なところは変わっていません。
つくいさんが日弁連のイラスト入りのパンフをつかって説明してくださっていますので、危険性をご存知ない方はぜひごらんください。
国民投票法案が悪法であるワケ
http://tukui.blog55.fc2.com/blog-entry-279.html
以下、市民連絡会サイトから少しだけ問題点を転載させて頂きます。
もっとたくさん問題があるので、詳しくは
こちらをごらんください。
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◆狭すぎる投票権者の範囲
「修正案」は、投票権者の年齢問題では20歳以上を主張していた与党が、法律施行までに公選法、民法、その他の法制上の措置を講ずることを条件に、18歳以上を主張する民主党案に妥協しました。結果、もともとの民主党案にあった「特定の場合は国会の議決を経て16歳以上も参加できる」としていた規定は削除されました。しかし18歳は無論のこと、義務教育終了年齢に該当する15歳以上の若者にしても、憲法改定の是非を問う国民投票の有権者として十分に判断力を持っているし、憲法が若者の将来を左右することを考えれば、広く門戸を開くべきです。現に、民法や住民投票の年齢規定はさまざまです。約200万人もの若者をあらかじめ国民投票から排除する「修正案」は許されません。
また定住外国人は納税義務を課せられており、憲法が変わればその権利・義務も変わるにもかかわらず、国民投票に参加できないのも不当と言うべきでしょう。
◆「過半数」は何を基準にするのか
憲法96条は「憲法改正は国民の承認を経なければならない」とし、「この承認には国民投票において、その過半数の賛成を必要とする」と定めています。「その過半数」とは何の過半数でしょうか。憲法は国の最高法規ですから「有権者総数の過半数」というのがもとめられて当然の基準です。ところが与党は一貫して、憲法のあり方に関わるこの本質的な問題の検討すら回避して、最も改憲のしやすい「有効投票数の過半数」を主張し、民主党の言ってきた「投票総数の過半数の承認」すら拒否してきました。修正案では投票用紙に印刷された「賛成・反対」に印をつけることにすれば有効投票の過半数でいいとし、なぜか民主党もこれを呑むようです。
これでは本当の意味で「民意」を問うことができるでしょうか。
◆どんなに投票率が低くても国民投票を成立させていいのか
投票が有効なものとして成立するための条件の規定は必要ないのでしょうか。賛成が「有権者の過半数」で成立とされれば、この問題は起こりません。しかし「投票総数」、あるいは「有効投票数」の過半数で成立とするなら、低投票率の場合、賛成が有権者の1〜2割でも改憲が成立する可能性があります。ことは国の最高法規である憲法の問題ですから、投票の成立要件の規定は必要です。日本の住民投票や外国の国民投票の例にもあるように、「有権者総数の2分の1以上」が投票したら成立するとか、「投票総数の過半数と全有権者の40%の賛成の両方」が満たされてはじめて承認となる(イギリスの例)など、国民投票の成立要件を明確にすることなども論議の対象にすべきです。
◆「一括投票」というデタラメな方式は完全になくなったのか
発議方法については、評判の悪かった「一括」投票にするようなやりかたはとらず、「内容において関連する事項ごと」に発議するという方式に変えられています。しかし、例えば「自衛軍を保有するかどうか」と「海外派兵を認めるかどうか」という異質の問題も憲法9条関連ということで「一括」にすることが当然視されています。これは独禁法違反の「抱き合わせ商法」だと指摘されてきた「一括投票方式」同様のペテンです。たとえ自衛隊を「自衛軍」とするというのは支持できても、今回の自衛隊法の改悪で定められたような「海外派兵の本務化」は反対だと、それぞれを切り離して選択する道は閉ざされています。また仮に現行憲法9条の改定を問うなら、少なくとも1項、2項はそれぞれ個別に問われるべきです。まして公明党のように、海外活動容認の第3項を付加するというなら、それぞれに分けて問うべきであるのはなおさらです。
◆資金力のある改憲派の宣伝は圧倒的に有利
「修正」案でも、民意を真に問おうとせず、カネと力で改憲に都合のいい投票結果を得ようとする意図が濃厚です。
テレビやラジオのスポットCMなどの規制も、投票日前1〜2週間は制限するという議論はあるが、期間全体を通じて制限すべきことについては、ほとんど議論がなされていません。放送時間の量や時間帯、製作費などの資金量で、CMの効果・影響には決定的な差が出ることへの対応がされていません。これらも「報道の自由」の問題と合わせて、もっと全面的に議論されなければなりません。
「広報」においても、不可欠な公平性は確実には担保されていませんし、「公費」での広告ができるのは政党のみで、憲法改正国民投票の真の主体である市民や在野の団体は、手続きが煩雑で困難だなどという口実で除外されています。
また国会に設置される「広報協議会」の仕組みと仕事にも問題は残っています。この間、各界から与党案は不当な「報道規制」を狙っているとの批判が強まって、修正が試みられました。すでに「報道は原則自由」といいだしましたが、そのねらいは改憲手続き法を成立させんがための妥協であることは明らかです。
◆発議から2〜6カ月の短時間で国民投票
両修正案では「国民投票は改憲発議から60日以後180日以内に行う」となっています。60日で国民は憲法についてどれだけ議論や検討ができるでしょうか。憲法の核心である9条問題を議論するには、たとえ180日でも短すぎます。修正案でも“国民には考えさせないで一気に投票に持ち込む”というねらいが透けて見えます。
憲法を変えるための国民投票は、国会議員を選ぶ選挙とはまったく性質が異なるものです。先の「郵政国民投票」といわれた総選挙は、「改革だ」「民間にできることは民間で」などという熱狂的な扇動で与党を圧勝させましたが、結果はどうだったでしょうか。有権者が冷静に、しっかり議論し、考えるための期間として少なくとも1〜2年は必要です。まして、今度行われるかもしれない国民投票は日本では初めてのことで、しかも9条という憲法の大問題を問うことになる可能性が濃厚ですから、有権者の熟慮期間は十分にとらなくてはなりません。
◆公務員や教員の運動に対する抑圧規定
当初案にあったような露骨な運動の制限・弾圧規定は変えられましたが、なお与党案には公務員や教育者の「地位利用による国民投票運動の禁止」条項があります。「罰則規定を設けない」などと説明されていますが、これは誰もが持っている国民投票について自由に意見を表明する権利への干渉であり、運動の萎縮効果を誘導するものです。さらに他の法律を使った権力による不当な弾圧を招きかねないものです。現行法制の拡大解釈による適用で、いまでも「ビラ配り」が逮捕されることはしばしばあります。また法案に設けられている「組織的多人数買収罪」も弾圧に適用される可能性を排除できません。

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