「サイ・エンドフィールド『ズール戦争』(1963)[☆☆☆]」
映画
九月の後半というのは新学年ということもあって、何かと慌しい。今月半ばに提出した学位論文の口述試問は、先週無事に終了。今週になって結果が出て、無事に学位取得、進級と相成りました。今日は朝から滞在許可証の更新に出かける。始発で行って長時間並ぶものと悪名高かったのは昔の話。数年前からはネットでの予約制になったので、待たされることも無い。今年度の大学登録が終わっていないので、年末までの更新となったが、先月上旬から失効していたので一安心。
夜は移転が完了し、昨日からオープンしているシネマテークへ。ベルシーの競技場の先にある、フランク・ゲーリー設計の旧アメリカン・センターが新シネマテークだ。常時3つのスクリーンで上映があり、映画博物館と映画図書館も併設している。この近くに引っ越そうかと真剣に考え込む。
オープニングを飾るのはジャン・ルノワール特集と、マイケル・ケイン特集。昨夜の『河』の上映には行けなかったので、ケイン特集の開幕に出向いた次第。アンリ・ラングロワの名を冠した会場は415席のメインとなるホール。階段状に並んだ座席は観やすく、スクリーンの大きさも申し分無い。オープニング上映ということでマイケル・ケインが挨拶に立つ。
『ズール戦争』は1879年に南アフリカで実際にあったイギリス軍とズール族の戦いを描いている。監督のエンドフィールドは、赤狩りでハリウッドを追われ、イギリスで活躍した。冒頭のズール族の舞踏の場面の執拗なまでの美しさからも、このフィルムが単にイギリス軍の英雄的勝利を華々しく描いたスペクタクルでは無いことは明らかだ。ズール族が姿を見せずに音だけで威嚇する場面の緊張感も見事で、緩急使い分けた演出には感心させられる。
上映後の座談会に登場したマイケル・ケインからは、ヒューストン、マンキーウィッツ、プレミンジャーといった監督との思い出話という貴重な証言を聴くことができた。

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