2005/7/7

サロメ
母御そそのかすよりヘロデ王賜ふ盆を持ち
預言者(よげんざ)の首にくちづけゆほびかに
笑むやいみじき少女妖しな
面飢ゑつ衣擦れ亂る團欒(まどゐ)室
降り居て練らせ忘れ得ぬ笛
朝寝夢蝗等へ
ははこそそのかすよりへろてわうたまふほんをもちよけんさのくひにくちつけゆほひかにゑむやいみしきをとめあやしなおもうゑつきぬすれみたるまとゐむろおりゐてねらせわすらえぬふえあさねゆめいなこらへ
*
ゆほびかに ゆたかに をだやかに
いみじき ゆゆし すさまじ 殊のほか
團欒(まどゐ) 衆人輪のごとく居並ぶこと
* 楽劇サロメ
背徳と官能の世界を大胆に描く。世界を驚愕させたR.シュトラウスの野心作。
そのスキャンダラスな内容から1905年ドレスデンで初演されるや全ヨーロッパに衝撃を与えた「サロメ」。サロメが生首に口づけるシーンや、異様なまでに緊張度の高い音楽は斬新かつ官能的で、各地で上演禁止の措置を招き、リヒャルト・シュトラウスの名を一種独特な響きをもって世界中に知らしめることになりました。ワイルドの戯曲のドイツ語訳をそのまま台本にした全1幕の舞台には、豊麗で甘美な旋律と大胆な不協和音が凝縮されています。歌唱テクニック、演技力、そして有名な”7つのヴェールの踊り”を踊りきる力の要求される難役サロメには、2001年フランクフルト・オペラに同役デビューしセンセーションを巻き起こしたエヴァ・ヨハンソンが登場します。再演を重ねている新国立劇場の「サロメ」は、ドイツ演出界の巨匠エファーディンクが手がけ、バイエルン州立歌劇場で上演されてきた名舞台。耽美的な装置と衣裳、完成度の高い演出が、濃密な官能美を描ききります。
紀元30年頃のエルサレム、ヘロデ王の宮殿。ヘロデの寵愛を一身に受ける義理の娘サロメは、庭の古井戸に幽閉されている預言者ヨハナーンに関心を持ち、衛兵隊長ナラボートに命じて井戸から引き上げさせる。サロメが誘惑を試みるもののヨハナーンは相手にせず、サロメの母ヘロディアスの罪を告発して呪い、再び井戸へ戻ってゆく。ヘロデに何でも望みの褒美を与えると舞をせがまれたサロメは、裸身に7つのヴェールを身にまとい、妖艶な踊りを披露する。舞い終えたサロメが要求した褒美は、ヨハナーンの首だった。
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