2017/5/12

『反西洋思想』3  お勧めの1冊

今日初めて同じ学園の新設4年制大学に教えに行く。歩いていける距離にあるが、一度敷地の外に出るので白衣も脱いで私服で移動する。それで何となく遠くに感じる。同じく関連の短大の方は同じキャンパス内にあるのでそのまま白衣で済ませられるので、物理的には差がないが、心理的にずいぶん距離感がある。

この時代、新設4年制大学というと驚かれるかもしれないが、特定の分野に的を絞り国家資格という出口審査もある学部なので意外と受験者が多く倍率も3倍を超えたとか。 それなら、そこそこ、優秀な学生が入学しているに違いない。どうしても、定員割れを起こすようなところだと、高校で基礎学力を備えていない学生も入学させることになるので学力差が非常に大きい。その点、受験という選別が入ると全く異なる。

いずれにせよ、最初の授業にしてはスムーズに導入ができたし、学生もよく聞いていたようだ。欠席も100人以上のクラスでゼロと実に素晴らしい。さて、学生さんがどれだけ私的webサイトを見てくれるか、それが楽しみ。 本学の学生の場合は平均1日10〜20ヒット程度だったが、さてどのくらいになるか?
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『反西洋思想』3
ここで著者はビンラディンの用いる言葉には歴史的ルーツがあるとして、あの「山の老人」、暗殺教団を引いている。p116 しかしシーア派とスンニー派を一緒にするのはどうだろう? イスラーム専門家からすれば異論があるのではないか? 第一、あの教団が若者を大麻中毒患者にして暗殺者に仕立て上げるという逸話はヨーロッパ側のでっちあげだという研究者もいる。
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またロシア正教について著者は神学が発展する余地が少なく、儀礼、典礼、修道生活が中心だったという。それ故、神学的には偶像崇拝的なイコン帰依が流行ったとも。このことは、同じイコン信仰が流行した東ローマ教会ではイコノクラスムがあったのとの違いもここにみえるかもしれない。
p136-7
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…さて、このように半分ほどまで読んできたが、今ひとつ面白くない。それは講演を教壇から聞くような形式の議論の展開で、読者はそこに入っていけないからだ。議論の基となる資料を提示し、読者が自らが著者の論理を確認できるような形式を好む。もう少し我慢して読んでみたいとは思うがいつまで続くやら?

ところ著者らは「日本語版へのあとがき」で以下のように述べている。

『私たちがこの本を書いた目的は戦略を考案したり、政策を提案するためではない… 一体何が、西洋への戦いの中で敵を殺し、死んでいくという行動に人を駆り立てるのか。それを探ることである』p235 

そして『「理解する」ということは「正当化する」こととは違う』とも述べている。p240 

それについては同感だが、それならば尚更のこと、読者に彼らの論理の道筋がわかるように十分な資料を挙げ、それを基に議論を展開して貰いたかった。またそれなしには「これも1つの解釈」ということで聞き流される運命になるだけで、本当に「理解する」というレベルには読者の誰も達することはできないだろう。
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2017/5/12  7:27

投稿者:Hiroshi

いやいや、こちらこそ。

多くの意見については、実は賛成しかねる部分も多いのですが、そ
うした意見も参考にさせてもらってます。

2017/5/12  5:17

投稿者:shinzei

おはようございます。
先日はコメントありがとうございます。
イスラム圏の西洋に対する反感というのは奥深いものなのですね。
では、
shinzei拝

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