エッシャー展を見てきた翌々日、この春から1人暮らしを始めた長男のアパートへ、用事があって出かけてきたんですが、その帰り、せっかくここまで来たのだからと、芸森へ足を運び、イタリア美術とナポレオン展というのを見てきました。
ナポレオンの生地コルシカ島にある、フェッシュ美術館という場所に所蔵してある美術品を運んできた展覧会なんですが、この美術品、ナポレオンの叔父様にあたるジョゼフ・フェッシュ枢機卿という人が収集した美術品なんだそうな。ナポレオンが皇帝となり、叔父であるジョゼフ・フェッシュもその恩恵を預かり力をつけてきた時、どういうわけかヨーロッパの美術品を買い集めるということをしたらしいです。
その所蔵数たるや、ルーブルに継ぐといわれるほどで、当時のナポレオンの勢いが偲ばれますねぇ。(笑
今回の展覧会の白眉はなんといってもボッティチェリの「聖母子と天使」なんですが、私が思わず目が釘づけになったのは、ルカ・ジョルダーという人の「聖セバスティアヌス殉教」。一瞬モノクロの写真?と思わせるような色使いで、殉教者の肢体がカンバス上でダイナミックによじれている一枚でした。描かれたのが1660年頃、ということなので、古典もいいとこなんですが、古さよりむしろ新しさを感じる描き方だなぁって思いました。グレコの宗教画を見たときに感じる、古くて新しい感覚?
ダイナミックな肢体がまた実に奇麗で。
でも図録を見ると背景のダークな色目の濃淡がすっかり消えベタ塗りにしか見えず、肌の色もピンク系が潰れちゃってるし、腰布の青も潰れちゃってて面白みのない絵になっちゃってました。(^^;
あれは実物見ないと全然ダメな作品ですね。
美術品の他、ナポレオンの系図やら、一族の彫像や肖像画などの展示もありました。
最後にナポレオンが死の直前まで使用していたというスプーンや、ナポレオンのデスマスクなどもありました。
ナポレオンという人は、実は小柄で小太りで、ダビッドの絵に描かれているような美男子ではなかったらしいですが、デスマスクから想像すると、確かにダビッドの絵ほどではないにしても、なかなかの男前だったんじゃないかしら って思いましたよ。
…ただ、このデスマスクも、完全なオリジナルではないかもしれないので。。。やっぱり真実は謎…でしょうかね。(笑