「映画『ユナイテッド 93』 を公開日に観た!!」
日誌
たまたま8月12日に札幌入りする話しが持ち上がった…翌13日には引揚げなければならない…「好き好んで」ではない型でこちらに入ったが、「休む前に、一寸映画の1本を観に行くのも…」などとは考えていた…そんな中で、この作品の上映開始を知った…
という訳で、自宅で買ったり、借りたりのDVDで観るのとは大違いの新作をじっくりと鑑賞した次第である…
報道などの“記録”に対し、映画は“創作”ではあるが、“記録”の部分を意識して巧く“創作”を行うと、それは「忘れてはならない“記憶”」というようなものに昇華するのだと思う。本作は、あの“9.11”を巡る物語である。
“9.11”は飛行機の操縦訓練を受けた者を含む犯人グループが、あの晴れた朝に旅客機を次々と乗っ取り、米国東海岸の“目標”に自身も乗客・乗員も乗せたまま飛行機で突入するという、誰もが「映画のコマーシャル?」と考える他ないような出来事が実際に起こってしまったのだった…
あの事件の際、乗っ取られてしまった中の1機、“ユナイテッド93便”―ニューヨークからサンフランシスコへ向かう便だった…―だけは、乗客が「犯人グループから機を奪い返して、何とか安全な場所に着陸を…」と奮戦し、“目標”ではない箇所に墜落した…
墜落して、機中の人達は全て犠牲になってしまった…尊い命は帰って来ない…だから、これを事件の“記録”ではない“記憶”に昇華させて伝えていこうと制作陣は考えたのであろうし、監督らが遺族に制作意図を伝えた際にも、遺族は応諾して協力さえしたのであろう…
この作品…冒頭はホテルの部屋らしき場所に居る犯行グループが出て来るものの、最初の方は、何か「旅客機の運航に携わる人達…」というようなテーマのドキュメンタリーでも観ているような気になってしまう。問題の93便が出て来る…実はユナイテッドの米国国内線には何度か搭乗した思い出がある…しかも!!多分、劇中でも出ていたB767だ…客室乗務員の制服も、座席も何もかも、私が覚えているとおりだ…座席ではやや曇って聞こえる機長のアナウンスが、映画なので綺麗に聞こえたが、話し口調や言う内容も覚えているものを呼び覚ます…
93便機内の顛末に関しては、新しい映画なので、未見の皆さんのためにここでは言及しない…が…この作品には、「人気スターの○○!!」と一寸ばかり映画が好きな人が判る次元に著名な俳優は出ていない。航空会社で飛行機に乗務した経験のある俳優や、エキストラとして航空管制や防空指揮所で働いている人達もスクリーンに登場し、ディーテールを作り込んでいる…そして乗客・乗員に扮した俳優の選任に関しては、実在の人達の年代、性別、人種などを考慮しているという…何か大スクリーンで観ていると、自身もあの93便のキャビンの隅に紛れ込んで、乗っ取り事件発生の事態で不安に震えている“乗客その1”になったような気がしてくる…
痛快で愉しい作品では決してない…が、「“記録”ではない“記憶”に昇華させて大事件のひとつの側面を伝える」というような、映画という創作の“力”を強く感じさせる1本だ!!
本日のお泊りは…“911号室”なのが奇妙な縁だ…

0