■墨田区京島「
LOVEGARDEN」さんを訪問したあと、根津と谷中に移動しました。根津に移動したのは、根津の「Cafe Nomad」でひらかれていた
neonさん(
『N的画譚』)の個展「ピアニシモな建築たち」を拝見するためです。ブログを通じてしりあった皆さんと一緒にお邪魔しました。写真をご覧ください。こちらのカッコイイ雰囲気を漂わせてカメラをかまえていらっしゃる渋い男性(後ろ姿しかご紹介できないのが残念…)、このブログでも時々ご登場いただき、コメントもいただいている『
Kai-Wai散策』のmasaさんです(後ろ姿だから許して!)。そして、カメラの先にあるのは…neonさんの作品です。根津にあった「曙ハウス」を描いたものです。う〜ん、もう少しきちんと説明しなくてはいけませんね(最後の【追記】もご覧ください)。

■neonさんは、東京の根津にお住まいの画家です。10年学ばれたほど日本画を出発点に、日本画の画材からアクリル絵具や色鉛筆にいたるまで、さまざまな技法を用いた独自の「混合技法」による作品を発表されてきました(ちなみに、男の子2人の素敵なお母さんでもあり、新潟の柔らかく上品な端麗辛口の酒「〆張鶴」を愛飲する日本酒党でもあるらしい…)。
■その作品の数々については、私がつまらない解説を加えるよりも、ブログ『
N的画譚』にアップされている作品群を皆さんご自身で鑑賞していただくのが一番かと思います。ちなみに、neonさんご自身は、今回の個展について「年月が経った、古い何でもない町の建物たちから、声高ではないけれど、小さな旋律が聞こえてくるような、そんな愛おしさを感じて頂ければと思います」、「場末のまちにひっそり佇む名もない建物たちを、独自のタッチで描いた 」と解説されています。
個展「ピアニシモな建築たち」については、以下のブログの記事も参考にしてください。
○
『Kai-Wai散策』
○
『aki's STOCKTAKING』
○
『谷中M類栖』
○
『LOVEGARDEN』
○
『MyPlace』
■さて、今回の個展「ピアニシモな建築たち」をご一緒したのは、このような「何でもない町の建物」や「名もない建物」を愛してやまない、
masaさん(↑の写真)、
m-louisさん、
GG_1さん、
greenagainさん、
J16さんの皆さんです。今回の根津訪問の一番の目的は、もちろんneonさんの個展を拝見することにあったのですが、ご一緒した皆さんとneonさんと私には、さらに別の目的もありました。それは、「曙ハウス」について語りあうことです。
■「曙ハウス」は、根津に大正末期から昭和初期に建てられた木造2階建ての集合住宅の最後の残された1棟です。今年の2月に完全に解体されました。私自身は、とうとう「曙ハウス」を拝見することができませんでしたが、masaさんのブログ『Kai-Wai散策』の記事を拝見して、すっかりとりつかれてしまったのです。「曙ハウス」については、このブログでも「
東京文京区根津の『曙ハウス』」「
曙ハウスの最後」で紹介してきました。しかし、やはりなんといっても「曙ハウス」については、私のばあい、masaさんの『Kai−Wai散策』です!!masaさんは、何度もこの根津の「曙ハウス」のことをご自身のブログで取り上げてこられました。また、GG_1さんも衝撃的な写真を『Roc写真館』にアップされています。
○『Kai−Wai散策』「
根津のブラックホール」
○『Kai−Wai散策』「
曙ハウスの階段」
○『Kai−Wai散策』「
初秋の根津で」
○『Kai−Wai散策』「
雨の根津の路地で」
○『Kai−Wai散策』「
曙ハウスの路地で」
○『Kai−Wai散策』「
曙ハウス最後の日」
○『Kai−Wai散策』「
曙ハウス」
○『Kai−Wai散策』「
消えた四軒長屋」
○『Roc写真館』「
Last Night 曙ハウス-01」
○『Roc写真館』「
曙ハウス-02」
○『Roc写真館』「
雲流れ行く曙ハウス-03」
○『谷中M類栖』「
スウハ曙」
○『谷中M類栖』「
曙ハウス†スウハ曙」
○『DOWN TOWN DIARY』「
曙ハウス」
○『DOWN TOWN DIARY』「
曙ハウスが無くなっちゃった!」
話しがなかなか進みませんね〜。

■ここに、かつて「曙ハウス」がたっていました。もうすっかり整地されていますが、ここにたしかにあの「曙ハウス」がたっていたのです。あの日、「曙ハウス」が解体された日、東京のmasaさんから京都駅前の書店にいた私の携帯電話に連絡がはいりました。「わきたさん。いま、とうとう『曙ハウス』の大きな看板がとりはずされました…」。こうやって「曙ハウス」について記事を書いていると、あの日のmasaさんからの携帯電話が、自然に思い出されてくるのです。GG_1さんもご自身のブログのなかにお書きになっていましたが、まさに「巨星堕つ」という感じでした。なんだか、少しシンミリしてきましたね。でも、先日“7人衆”が集まったさいには、そんなシンミリという感じではありませんでした。参加したgreenagainさんが、ご自身のブログ『
みどりの大冒険』の「
根津の名所へ突撃!曙ハウスとneonさん個展(が主題なのだが、描かずには入られない方々を描く!)」のなかで、当日の様子をすばらしいイラストで解説されています(ちなみに私も登場しますが、こんなにハンサムに知的に描いていただき恐縮です。が、知り合いからはクレームがつきそう…)。

■こうやって根津の跡地で「曙ハウス」を偲んだ(?)後、私たちは近くの「東京都指定食堂 かめや」さんで、定食をいただきながら「曙ハウス」について語りあったのでした。そのさいに知ったのですが、地元・根津にお住まいのneonさんは、「曙ハウス」の関係者にちゃんと聞き取り調査をされていたのです。そこで、どのような方たちがお住まいだったのか。どのようなエピソードがあるのか。そういった情報を丹念に聞き取られていたのです。また、聞き取りをもとに、内部の簡単な図面まで作成されていました。neonさんの作品を拝見していると強く感じるのですが、neonさんは、単に建物を描いておられるのではなくて、「名もない建物」の背景にある人びとの暮らしや、暮らしとともに経過した時間…そういったすべてのことを、建物の画のなかに同時にきちんと描きこもうとされているように思うのです。
■ここでやっと冒頭の写真に戻ります。そうやって、neonさんが周到な準備とともに描かれた大作がこの記事の冒頭の写真です。masaさんがカメラを鋭くむけている作品が<スウハ曙>なのです(ここで「スウハ…?」と思われた方、もう一度
こちらをご覧ください。そうすると、「そうか〜!!」と納得がいきますよ)。実際の「曙ハウス」は解体されてましたが、neonさんの作品<スウハ曙>を拝見してとても感動してしまいました。neonさん、感謝です。ここまでお読みになった皆さんは、<スウハ曙>をぜひ拝見してみたいとお思いでしょう。neonさんのお許しをいただき写真を撮影させていただきましたが、ここでその写真を掲載することはやめておこうと思います。私の写真では、せっかくの<スウハ曙>が…という気持ちがあるからです。いつの日か、neonさんの『N的画譚』か、masaさんの『Kai-Wai散策』でアップされるかもしれませんので、その日を楽しみにしておいてください。
■やっとここまできました。まとまりのない文章にお付き合いくださり、ありがとうございました。この写真、根津にある渋〜い花屋さんです。さすが下町・根津の花屋さんです。根津や谷中を歩き回って夕方になった頃、撮影しました。ところで、この花屋さんは「曙ハウス」のあった場所と同じ通りにあるのですが、歩きながら「曙ハウス」の話しをしていると、中年の男性がすれ違いざまに「曙ハウス、なくなっちゃったよ」とつぶやいて通り過ぎていったのでした。
(「根津と谷中を訪れる」、まだ続きます…)
【追記1】neonさんからは、関西在住の私に、「曙ハウス」跡地について最新情報が届きました。なんだも、コインパーキングの工事が始まっているとのことでした。そういえば、今日のテレビは、駐車違反取締の民間委託が始まり、街の駐車場はいっぱいらしいですね。それとは関係ないでしょうが、あんな狭い路地にも車がはいってるくのか…。
【追記2】neonさんの『
N的画譚』に「
拙画のなかの『曙ハウス』」がアップされました(2006/06/02(金))。こちらで、『
Kai-Wai散策』のmasaさんが撮影された「スウハ曙」をご覧いだたけます。このエントリーで「純粋にハウスの形の美しさと、年月を経た風化の美しさに自分の想いのようなものを重ねた。だから決して私の画の中の曙ハウスは『実物描写』や『再現』ではなく、あくまで私自身のなかで消化し昇華した建物なのだ。」とお書きになっているところに注目したいと思います。

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