
■「之潮」という出版社があります。昨年の年末、たまたま新聞1面の書籍広告で、この「之潮」さんから『川の地図辞典』という本が出版されていることを知りました。本当に、偶然だったように思います。でも、その小さな広告を一目見て、「ビビビっ!!!」ときました(松田聖子のファンでも、ネズミ男のファンでもないですけど…)。「ビビビっ!!!」ときたのですが、そのときは、これはあとでチェックするぞと思っただけでした。そして、年が明けてお正月。ご近所ブロガーの皆さんに、「新年のご挨拶コメント」を順番にしているときのことです。皆様ご存知、masaさんの『Kai-Wai散策』(「
白山下の古物屋」)にコメントをするさいに、この新聞記事のことを思い出したのでした。急いで、この
出版社のサイトを拝見しました。以下のような解説がありました。
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新機軸「地図+地名辞典」で、現在から過去へ、都市の川を遡ろう!
足で歩き、手で色塗りして発見する、「わが街」「この場所」のオリジンな地形と環境
川の別称や流路、歴史や役割に触れた解説+地図のはじめての辞典。
藍染川、蟹川、「竈(へっつい)河岸、河骨(こうほね)川、薬研(やげん)堀、葛西用水、笄(こうがい)川」・・・・
江戸・東京の川、堀、用水、運河など約400を網羅。
いまある川、消えてしまった川や堀などの場所と、その名前が一目でわかる。
明治初期の参謀本部地形図(迅速測図)と現代地図を対照。
信頼できる古地図(旧版地形図)集としても大変貴重、お買い得。
これぞ真正な大人のぬり絵、大人の調査散歩ガイドブック。
川のみならず、地域の原地形、旧土地利用、地盤環境調べに役立つ。
ここからあなたもEarth Diving, 書を持って街へ、場所の物語へ。
『川の地図辞典 江戸・東京/23区編』
Handy Atlas of Edo-Tokyo Rivers and Streams
[フィールド・スタディ文庫 Collegio Field Studies 1 ]
菅原健二/著
四六判 464ページ
本体価格3,800円+税(190円)・送料(340円)
ISBN978-4-902695-04-5
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■いや〜〜、びっくりしました!!参加させていただいている、ご近所ブロガーの皆さんとの「アースダイビング」という活動(実践)に、ピッタリ!!!の書籍だったらかです。この「アースダイビング」については、このブログで何度もご紹介してきました。以前、「
第五回アースダイビング 善福寺川と阿佐ヶ谷住宅地の50年を探る。(その1)-川の『原地形』-」というエントリーでは、次のように説明しました。
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「ネーミングからもわかるように、宗教人類学の中沢新一さんがお書きになった『アースダイバー』や、それだけでなく田中正大さんの『東京の公園と原地形』、さらには中沢新一さんもおそらくは大きなヒントを得たであろう鈴木理生さんの『江戸の川・東京の川』等からの刺激を得て始められました。アースダイビングの楽しみ方は、参加者の関心に従って実に様々なのですが、簡単に説明するれば、「東京の街を散策しながら、大地のなかから立ち上がってくる記憶(「場所の履歴」)を確認し、楽しく勉強する大人の遠足」ということになるように思います。
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■ちなみに、「之潮」さんの出版社のコンセプトとしては、「之潮(コレジオ)〈場所と記憶〉をテーマに、江戸・東京および日本各地の地域環境復元に役立つ古地図資料、書籍などを出版しています..」なんてお書きになっていますから、「アースダイビング」と共振し合わないわけはないんですよね。
■そういうわけで、masaさんの『Kai-Wai散策』「
白山下の古物屋」に、あわててコメントをさせてもらったのでした。『川の地図辞典』に関連した部分を抜き出しますと…
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新聞の広告で、『川の地図辞典 江戸・東京/23区編』(菅原健二著)という本をみつけました(「消えた川、新たな運河など約400を網羅。街の地域環境を示す現旧地形図対照」)。関西に住んでいても、欲しくなってしまいます。ネットで出版社のサイトを見てみると(
http://collegio.jp/)本の帯に、「必携」とあり、そこには「アース・ダイビング」とルビがふってありました(^^;;;。「足で歩き、手で色塗りして発見する、『わが街』『この場所』のオリジンな地形と環境」なんてコピーもあり、関西人で「わが街」ではないわけですが、う〜ん・・・どうも買ってしまいそうです
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■masaさんからコメント欄で、「ところで、『川の地図辞典 江戸・東京/23区編』ですが、これ、思い出せずにいたんですよ。ありがとうございます! 実は、タイトルを忘れたまま、行けば見つかるだろう…という感じで、本屋に行ったんですが、さすがに見つからず、すごすごと帰ってきた…といういわくつきの本でした。」とのお返事をいただきましたが、なんと翌日には、masaさん、さっそく「
川の地図辞典」をエントリーされたわけなんですね〜(う〜ん、フットワークが軽い!!)。ここからがものすごいわけです。このエントリーのコメント欄をご覧いただきたいのですが、まず、出版社である「之潮」の 川好きotokoさんからコメントがあり、建築家の「
My Place」の玉井一匡さんからは、「同時多発エントリーをやって、この地図を流行らせちゃいましょう。そのネタのために、ぼくもコメントを書き惜しみしちゃいます。おもしろいことになりそうだ」なんてコメントもあり〜の(←この現代的使い方あってますかね?)、さらには、「之潮」の 川好きonnaさんからもコメントがあったりして、もうなんといいますか、お正月早々、相当に盛り上がってたわけですね〜。
■で、私のばあい、玉井一匡さんのように「コメントを書き惜しみしちゃいます」なんてことを考えなかったものですから、思いつくまま、どんどん「灰色の塊」のコメントをしてしまったのでした…(アチャ、しまった)。その一部を以下に転載させていただくことで、とりあえず、まず第一陣のエントリーとさせていただきたいと思います。若干、誤字等につきまして修正してあります。
■コメント(その1)です。
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それで、話しはちょっとまじめになりますけれど・・・(^^;;。『川の地図辞典』の興味深いところは、半完成品だということです。それぞれの方が実際に街を歩き、そこに自分の視点からの必要な情報を付け加えていくことで(カスタマイズしていくことで)完成品になっていくわけですね。そこがすばらしい。読者に一方的に情報を与えて、読者は単なる情報の消費者で終わってしまうような、(masaさんがお書きになっている)「最近流行の散歩地図」とは、その点がまつたく違っています。読者と出版社とのコラボレーションで、新しい発見が生まれるわけですから。言い換えれば、それぞれの読者の興味関心から(文学、歴史、社会科学・・・)カスタマイズされた『川の地図辞典』は、それぞれに価値を持ち、そのような、masa版『川の地図辞典』やwakkyken版の『川の地図辞典』が生まれていくわけですね〜。成長発展する『辞典』です。時々、「見せ合いっこ」したりなんかしてね(^^;;。「そうか〜、そういうふうに街や川を読めるのか・・・」とお互いに感心しあったりするわけですね。そして、さらなる発見があったりするんですね。『川の地図辞典』のオフ会があったらいいな・・・なんて妄想してしまうんですね(^^;;;。いや〜楽しそうですね。そもそも、地図ってのは、いろんな方たちのいろんな問題関心が相乗りできる、「プラットホーム」的な機能をもっていますよね。そういう意味では、結果としてですが、自分たちがしらないうちにどんどん変貌していく街に対して、ある種の緊張感を伴った意識を醸成し、そのような意識をお互いにつないでいくツールのような機能ももっていますね。「ブログの力」にも似た力を生み出す可能性があると思います。
この新聞記事も興味深いですね〜。『Kai-Wai散策』にお越しの皆さんにも、ちょこっと読んでいただきたい新聞記事です。
http://collegio.jp/kochizu/wp-content/uploads/2007/04/050329_nikkei.jpg
こちら↓は、iGaさんやAKiさん向きの記事ですね。
http://collegio.jp/kochizu/wp-content/uploads/2007/04/040610_chunichi.jpg
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■コメント(その2)です。これは、コメント欄での川好きonnaさんへのお返事です。
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川好きonnaさんが、「意外なのは歴史系の方は、期待したほどには、地図に関心少ないようです」とお書きになっていますね。いろいろ想像しますに、それぞれの学問領域で、テーマや課題が「業界化」しているせいなのかもしれませんね。それぞれの分野には固有のモノやコトの見方・考え方がありますからね。この『川の地図辞典』ですが、歴史系、特に文献派の人たちよりも、フィールドワークで何かを発見することの楽しさに気がついた人たちに向いているかもしれませんね〜。もちろん、歴史的に重要な場所を、文献で勉強して、散歩や遠足がてら「巡礼」してまわってみるということも、楽しいわけですけどね。
個人的な望みですが、この『川の地図辞典』については、特定分野やテーマの様々な知識を蓄積し、それを語ることに喜びを見出すというよりも、自分とは分野もテーマも違う人たちとの間に、フィールドを通しての新しいテーマや発見を新鮮な気持ちで喜べるような、そんな方たちにこそ使い込んでいただけたらなあと思います。一人でコツコツ、『川の地図辞典』に書き込みを入れて、カスタマイズするだけでなく、カスタマイズされた『川の地図辞典』を通して、交流することで、いろいろな予想外の展開が期待できそうな気がします。都市を歩きつつ、都市空間に埋め込まれた歴史や文化の地層(比喩的にいっていますが)を深く読みとるリテラシーを深めた人たちが、横につながることで生み出される力のようなものに期待したいですね〜。もちろん、そのような力は、個々人の楽しみ、交流の楽しみの結果として生み出されてくるものであることは、いうまでもありまん。
プラットホームという用語ですが、本業のほうで、学際的な環境研究プロジェクトをすることがあるものですから、つい使ってしまいました。そのようなプロジェクトでは、分野の違う研究者が文理融合を進めるためにも、デジタル化された地図等が用いられ、そのような地図は比喩的にプラットホームと呼ぶことがあるものですから。今回の↑コメントでもその意味で使用しました。多くの皆さんには、わかりにくかったかもしれませんね。広辞苑的には、「パソコンのアプリケーションや周辺機器の基盤とるなるものの総称」ということにもなりますが、それを比喩的に用いているわけです。そして、川好きonnaさんがご指摘になられたように、政党の綱領という意味もありますね。本来は、基本的な政治的志を同じくする人たちがのっかる思想的な基盤ということなのでしょうが、独裁国家が支配のツールとしてプラットホームを使用するのであれば、それは「とんでもない!!」って感じですよね。お書きになっているマルチチュードという概念(ネグリとマイケル・ハート)が切り開こうとしている世界とは、まったく正反対ですもの。「統一されていながら多様性を失わない、また、共通性を持ちながらそれぞれの差異を失わない存在」、そのようなマルチチュードという概念が示す、豊かな差異性・多様性を孕んだ関係を生み出す基盤=プラットホームに、『川の地図辞典』が人々の間で位置づけられるようになることを、願ってやみません。
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■新たに文章を書くべきなのでしょうが、興奮してコメント欄でいろいろ書いてしまったので、自分の文章ということもあり引用することにしました。ちょっと横着をさせていただきました。カテゴリーについては、最初、「本・文学」かなとも思ったのですが、あえて「環境/まち・東京」にしました。『川の地図辞典-関西版-』もほしいですね〜。大阪は「水の都」って呼ばれていましたから。
【追記1】このブログの以前のエントリー「
第五回アースダイビング 善福寺川と阿佐ヶ谷住宅地の50年を探る。(その1)-川の『原地形』-」に、之潮の川好き男(otoko)さんから、
コメントをいただいております。
【追記2】masaさんの『Kai-Wai散策』を中心に、『川の地図辞典』に関心を持ち、買い求められる方が増えているようです。『Kai-Wai散策』のコメント欄で、出版元・之潮でも、書店からの注文が増えているようですね。やった〜!!こういうブログで広がるムーブメントのようなもの、なんだか嬉しいですよね。
【追記3】『川の地図辞典』については、ご近所ブロガーの皆さんや、ご近所ブロガーの皆さんのこれまたご近所ブロガーの皆さんが(わかります?)、続々と関連エントリーをしていく模様です。順番にリンクをアップしていきます。すでにmasaさんが、拙ブログよりも前にエントリーされています。まずは、masaさんから順番に。
○masaさん『Kai-Wai 散策』「
川の地図辞典」(2008年1月3日)
○masaさん『Kai-Wai 散策』「
『川の地図辞典』の私的チューニング」(2008年1月11日)
○masaさん『Kai-Wai 散策』「
『川の地図辞典』の私的チューニング (2)」(2008年1月20日)
○M.Niijimaさん 『Across the Street Sounds』「
川の地図辞典」(2008年1月9日)
○玉井さん『MyPlace』「
川の地図辞典 江戸・東京/23区編」(2008年1月11日)
○玉井さん『MyPlace』「
『20km歩き』と『川の地図辞典』」(2008年1月17日)
○じんた堂さん『東京クリップ』「
フィールドワーク:尾根を行く川」(2008年1月11日)
○秋山東一さん『aki's STOCKTAKING』「
川の地図辞典」(2008年1月13日)
○秋山東一さん『aki's STOCKTAKING』「
川の地図辞典/2」(2008年1月14日)
○秋山東一さん『aki's STOCKTAKING』「
「川の地図辞典」出版記念ウォークと懇親会」(2008年1月20日)
○光代さん『MY Favorite Things』「
川の地図辞典」(2008年1月14日)
○iGaさん『MADCONNECTION』「
川の地図辞典-1」(2008年1月15日)
○iGaさん『MADCONNECTION』「
川の地図辞典-2 消えた梅田堀」(2008年1月15日)
○iGaさん『MADCONNECTION』「川の地図辞典-3 Jediへの道」(2008年×月××日)

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