
■ご無沙汰しています。なかなか、大変な状況ですが、以下の話題はどうしてもエントリーしておきたくて…。「キムチによる都市おこし」です。
■昨年のことになりますが、岐阜県生涯学習センターが実施した「地域づくり型生涯学習」推進モデル事業のお手伝いをするために、4回ほど岐阜県の
各務原市に行きました。各務原と書いて、「かかみがはら」と読みます。先日の日曜日には、この各務原市で、地域活動のリーダーをされている皆さんに、「環境問題とまちづくり」というテーマでお話しをさせていただきました。この各務原市での活動については、このブログのエントリー「
生涯学習と地域づくり-各務原市で考えたこと-」(2007/6/11)や「
地域づくりの「基本」ってどういうことなのだろう」(2007/12/25)をご覧いただければと思います。この「生涯学習と地域づくり-各務原市で考えたこと-」にも書きましたが、再度、各務原市について簡単に説明しておくことにします。
■この各務原市、かつての木曽川が形成した河岸段丘である各務原台地のうえにあります。また、土質的には、水はけがよいといいますか、水持ちが悪い土地でもあり、稲作にはまったく不向きで、山沿いの街道にそって広がる地域では溜池に依拠した農業が行われていましたが、それ以外の地域には原野が広がっていただけといいます。その原野に、1879年、陸軍の演習場が開設され、1917年には陸軍各務原飛行場が開設されました。現在では航空自衛隊岐阜基地となっています。現在の市域は合併によるものですが、その真ん中にドーンと飛行場があるわけです。戦後は、航空機部品や自動車に関連する工場が集積する県内でも有数の工業地域となっています(工業出荷額は県下第1位)。また、高度経済成長期以降は、名古屋への通勤圏にあることから、住宅開発も盛んに行われました。名古屋という大都市の周辺に位置する衛星都市、また内陸工業都市、そんなイメージが浮かんできます。
■しかし、各務原にはたくさんの公園緑地、そして「各務原市民公園」をはじめとする岐阜大学のキャンパスや農場の跡地があることから、「
パークシティ=公園都市」を目指すことを目標に掲げています(2005年度「緑の都市賞」で全国1位)。景観行政にもとても熱心です。また、生涯学習、趣味、ボランティアなどの市民活動が盛んなことでも有名です。新しい都市のイメージやアイデンティティを創出を目指しておられるようです。ところで、このような都市のイメージやアイデンティティの創出と関係しているのでしょう、各務原市は、最近、「キムチ」による地域づくり=「都市おこし」で有名になってきています。トップの画像は、
「各務原キムチ」のホームページです。昨年から、ちょっとこのキムチの話しを小耳に挟んでいたのですが、仕事が終わるとすぐに関西に戻らなくていけなかったため、そのあたりのことを現地でゆっくり調べている時間がありませんでした。今回、この「各務原キムチ」について少し調べてみました。
■1999年、各務原には「各務原日韓親善協会」が発足しました。そして、恒例事業として「キムチ漬け」講習会を実施してきました。毎年、定員を大幅に上回る問い合わせがあるといいます。この講習会の人気が契機となって、各務原の特産品としてキムチを売り出そうという企画が持ち上がりました。そうして完成したのが、「各務原キムチ」なのです。市内の飲食店や食品製造業者の皆さんが製造・販売されています。このような「都市おこし」を後押ししたのが、あの韓流ブームです。各務原市は、「冬のソナタ」で有名になった韓国の春川市と姉妹都市だったのです(2003年10月31日姉妹都市提携 )。そういうこともあってか、「各務原キムチ」には特徴があります。キムチに「にんじんと松の実」がはいっていることです。各務原は、稲作には不向きな土地なのですが、ニンジンは盛んに生産されています。特産品です。いっぽう、松の実は、春川市の特産物です。
ホームページによると、「白菜のみならず、大根やきゅうり、ヤーコンや竹の子、菊芋、エリンギ茸、カブ、エゴマの葉など様々な野菜を使用したキムチがあることも「各務原キムチ」の特徴」なのだそです。「白菜も和風あっさり味から本格風、韓国に近い味のキムチまで、様々な味が」あり、「味の統一はしておらず、製造者により味が異な」るようです。以下は、
市内各地にあるお店の位置を示した地図です。「各務原キムチ」ののぼり旗が目印になっています。
■この「各務原キムチ」については、テレビでも報道されているようです。YouTubeに画像がアップされていますので、少し観てみることにしましょう。「キムチの気持ち」という歌もつくられているようです!!
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キムチの気持ち@CBC「イッポウ」
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キムチの気持ち@テレビ東京
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キムチの気持ち@テレビ愛知
■いや〜おもしろいですね!!いま流行りの「ゆるキャラ」として「キムピー」というキャラクターもいます。上のCBC「イッポウ」では、市役所の職員の方が着グルミを着ておられました。また、「キムチの気持ち」という歌も作られています。キムチによる「都市おこし」、最初は、市役所や市役所の観光交流課内に設置された「キムチ日本一の都市研究会」事務局が中心に始まったようですが、そこには多くの市民の協力があったようです。着グルミはアマチュア人形劇団の皆さんの協力がなければできなかったようですし、「キムチの気持ち」のCD化も、各務原キムチ認定店(さきほどの「各務原キムチ」ののぼり旗のお店)に協賛金を出していただいたり、市民の皆さんからの募金によって可能になったようです。そして人気が出てきた「各務原キムチ」に注目したのが、ポテトチップスで有名なカルビー。
「各務原キムチ」のポテトチップスが販売されたようです(まろやかな味が癖になる…らしい)。ポテトチップスっには、「各務原キムチ」の特徴である松の実も原料として加えられているようです。というのも、市役所の担当者からは、「松の実が入っていない」というダメ出しがだされたためとか。こだわっていますね〜。
■ところで、このような「各務原キムチ」による「都市おこし」について、市役所の職員の方たちは、次のように語っています。「市役所が全部フル回転で動いていては長続きしないと思う。民間でできる部分はどんどんやっていただく。そうした仕組み作りをこれからはやっていく。そしながら、市民参加の事業や、市民が持っておられる技術を各務原キムチをキーワードにどう取り入れていくのか」。言い換えれば、いつまでも市役所や特定の団体(キムチ日本一の都市研究会)主導でやっていては、市民のあいだに「都市おこし」に対する主体性が育まれない。「都市おこし」が、市民自身のものになっていかないというこです。行政が発した「種」を、市民がそれぞれの知恵と感性を活かしながら育てていくことの大切さですか。また、人気のある「美味しいキムチ」を使って、「面白い」企画を立てて、自ら「盛り上がり」、それを市民全体で「シェアしていく」ということでもありますね。今年は、これから各務原に行く予定がまだないのですが、ぜひ「各務原キムチ」関連で訪問してみたいです!!(市役所のKさん、どんなもんでしょうか…)
■最後になりましたが、「キムチの気持ち」って歌には、フリがちゃんとついているようですね。なんだか、楽しそうですよ〜。ひょっとして、地元の幼稚園や学校では、こうやって歌って踊っているのかな?以下のYouTube、歌って踊っているのは、地元の女性たちでしょうか(場所は、カラオケ?)。お名前ですが、なんでも、あゆちゃん(左)と、れいちゃん(右)なんだそうです。
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キムチの気持ち(岐阜県各務原市のご当地ソング)~kimuchi no kimochi~
【追記1】■ブログもありました。
○「
各務原キムチのイメージソング「キムチの気持ち」公式ブログ」
【追記2】■コメントに、宇宙人Copernicusさんから、各務原の土地について、たいへん詳しいコメントをいただきました。ご指摘を参考に、本文を少しだけ修正いたしました。Copernicusさん、ありがとうございました。

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