
■一昨日は、指導している博士課程の留学生が、月曜日に研究報告をおこなうさいの、パワーポイントや発表原稿の最終チェックを遅くまで行いました。月曜日に、博士課程以上の学生を対象とした「研究中間発表会」が開催されるからです。夜8時過ぎ「出来るだけのことはやった」と納得し、報告会が終わったわけでもないのに、京都駅前のとあるお店で(無理やり…?)慰労会。そして昨日。「ちょっと昨晩は呑みすぎたかな〜…」と反省しつつ、両親の介助をするために、朝から家族とともに車で、豊中市の病院に入院している父のもとへ。先月から、このドライブ、我が家の週末の定番になってきました。昨日、父は外出の許可を得て数時間だけ自宅に戻ることになっていました。本格的な治療はこれからなのですが、入院する前よりも顔色もよく少し元気になり足取りも比較的しっかりしてきているので、とりあえずちょっとだけホッとしています。
■ところで、昼食は、両親の自宅で父の好物のすき焼きを作りました。じつは、父がすき焼きが好物だということを、なんと、私はつい最近になって知ったのです。なぜ、知らなかったかといえば、思うに、母が濃い味のすき焼きが嫌いで、自宅ではあまりつくらなかったからなのかなと思います。まあ、牛肉は値段も高いし…。家族とは言っても、聞かされて「へ〜そうなんだ」と初めて知ることがたくさんありますね。父は、小柄で痩せており、食事の量は少ないのですが、それでもおいしいと喜んで食べてくれました。なんといいますか、ちょっとだけ親孝行している気分になります。昼食の後、父を再び病院へ連れて行き、そのあと、私は名神高速道路で一路、滋賀県の大津へ。夕方までに大津に到着する必要があったからです。

■大津の中心市街地では、この時期、「大津祭」がおこなわれます。今年のばあいは、昨日が「宵宮」、今日が「本祭」となっています。「大津祭」では、13基の曳山が街中を巡行します。京都の「祇園祭」の4輪とはことなり3輪になっています。狭い街中を巡行できるようにするためです。さらに、「大津祭」の曳山には、それぞれに故事や能楽・謡曲などから取材した「からくり」がのせられています。江戸時代初期から続くのこの「大津祭」、宿場町、そして港町(大津とは大きな港という意味)として繁栄した大津の商人たちの財力を背景に生まれたものです。この「大津祭」の詳しいことは、こちらNPO法人「
大津曳山連盟」のサイトをご覧いただきたいと思います。
■さて、なぜ私が祭が行われている大津に車を走られたかといいますと、もちろん「大津祭」の宵宮を見学するためということもありますが、私が勤務している龍谷大学社会学部が取り組んでいる教育プログラム「
大津エンパワねっと」で、「地域エンパワねっと実習1」が始まっており、この日は、7人の学生たちが、市民団体「大津の町家を考える会」の拠点である「
大津百町館」に夕方17時に集合することになっていたからでした。「大津百町館」から、「『大津祭』の宵宮を訪れたお客さんたちのために、俄かに和風の喫茶店を"開業"し、会員の皆さんたちお手製の「白玉入り善哉」やオーガニックコーヒー、さらには冷たいビールとおつまみなどを販売するので手伝ってほしい」、まあそんな内容の"緊急の要請"があったのです。「大津百町館」は、昔ながらの町家です。町家の座敷や、離れ間から、ライトアップされた庭を楽しみつつ、ゆっくりくつろいでもらい、そのさいに善哉を楽しんでもらおうというわけです。
■この日、都合のついた7名の学生たちがボランティアとして駆けつけてくれました。エプロン持参で、"おもてなし"になれていて、自分からどんどん仕事をみつけていく学生がいれば、最初は、どうしていいのかわからずモジモジしている学生もいました。が、すぐに学生たちは接客係、呼び込み係、販売係となり、街のあちこちから祭囃子が聞こえてくるなかで、この日の「大津百町館」の活動を大いに盛り上げたのでした。この日の活動が終わったあとに、学生たちに少し話しを聞くことができました。それぞれ、地域づくりに参加することの意味、ボランティアとはどういうことなのかを考え、普段あまり感じることのない種類の充実感で満たされたようでした。下の写真は、ボランティアとして参加した学生たちです。ちょっと説明を加えておく、一番右の写真は、「大津百町館」のお隣の荒物屋さんに"出前"をしているところです。学生の出前に満面の笑みのご主人です。
■9月10日のエントリー「
青山菖子さんのこと」で、この「大津百町館」を運営する「大津の町家を考える会」の代表であった青山菖子さんが逝去されたことをお知らせしました。青山さんには、この学生ボランティアたちの活動をぜひ見ていただきたかったのですが、「地域エンパワねっと実習1」が開始する前にお亡くなりになりました。この日は、息子の直人さんとお会いすることができした。青山さんのエントリーにコメントをくださった方です。「大津の町家を考える会」の参加会員の平均年齢は高いように感じていますが、直人さんには若い会員として、お母様の意思を引き継ぎ、大津の地域づくりでさらに活躍してほしいと思っています(
関連新聞記事)。11月16日(日)、14時〜16時まで、青山さんを偲んで「大津の町家を考える会のあゆみ〜青山菖子さんを偲ぶ」が開催されます(参加費500円)。
■ところで、トップの写真について説明しておきたいと思います。この日の活動が終了し、座敷で学生たちとボランティアについて話しをしているとき、ライトアップされている庭の向こうに最後に残ったお客さんたちが見えてきました。なんだかいいな〜と思って撮ったものです。「大津の町家を考える会」の会員の方が、なにげなく「なんか、
小津安二郎の映画のシーンみたいやな〜」と言われました。そういえば、そうです、小津的だな〜(やはり「小津安二郎」に学生の反応はありません…)。俳優の中村伸郎が佐分利信に、「どうだい。あの子、そろそろ見合いしたらどうかと思うんだけど。いい人いるのかな。お前どう思う。」なんてことを話しているシーンを妄想してしまいました。ただし、それは妄想でありまして、写真からはうまく伝わっているかどうか…、まったく自信がありません…。できれば、座卓の上も、缶ビールじゃなくて、温燗の徳利などが置かれていたりすると、もっとよかったんですけどね〜(この点については、学生たちも理解できたようです)。
【追記1】■このエントリーを最後までお読みいただいた皆さんのなかには、「で、大津祭ってどんな感じの祭りなの?」とお思いの方もいらっしゃるでしょうね。以下はYouTubeにアップされていた「大津祭」の画像です。
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大津祭 Otsu-matsuri festival
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大津祭〜宵宮〜
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大津祭〜本宮〜
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大津祭り

【追記2】■最近、全国のあちこちで「
ゆるキャラ」が社会的に注目されている。「ゆるキャラ」の命名者は、あのイラストレーターの、みうらじゅんさんです。滋賀県で「ゆるキャラ」といえば、彦根の「
ひこにゃん」が有名ですが、大津祭には「
ちま吉くん」がいるんですよ。この「ちま吉くん」が頭からかぶっている(?)のは、「大津祭」の曳山から沿道の観客に渡される魔除けの粽(ちまき)です。ということで、「ちま吉くん」なんです。

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