ムックの顔の腫れ物ができてもう半年くらいになるだろうか。
はじめは少し目の下あたりが盛り上がっていた程度の腫れだったのだが、
今では顔の右側半分が左側と比べて倍以上に膨れてしまった。
腫れのせいで右目はほとんど開かない。
閉じなくなってしまった口のあたりはしょっちゅう切れて血が垂れる。
エサを食べては切れ、頭をぶるぶる揺すっては切れ。
化膿止めの薬を貰っているけれど、ほとんど効かないようで
傷が化膿して異様な匂いを放っている。
「かわいそうだけど、どうすることもできない」
そう獣医さんに言われている。
そんな状態でも、ムックはちゃんと時間になると散歩に行きたがる。
リードを持つと嬉しそうに尻尾を振るのは相変わらず。
散歩中、すれ違う人々はみんな奇異の目でムックを見る。
背中で「気持ち悪い」って言う声を聞いたこともあった。
前は「かわいい」って言ってもらえてたのにね・・・。
そんな目で見られていることなどお構いなしにムックはゆっくり歩く。
僕は居たたまれなくて、つい人通りのない所ばかり選んでこそこそ歩く。
顔が腫れてからは写真を一枚も撮ってないんじゃないかと思う。
ムックとの思い出をたくさん残しておきたいけれど、
どうしてもカメラを向けることができないでいる。
今は残された時間を、どうか穏やかでいられるよう、
最期は・・・どうか苦しんだりしないよう、そればかり考えている。
結局のところ、僕も今のムックから目を背けてるんじゃないか・・・。
なぁムック、なんでこんなことになっちゃったんだろうね。
ずっと一緒に居てあげたい、ずっと一緒に居てほしい、
それだけなんだけどな。。。

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