高橋健一郎研究室BLOG

言語や音楽(主にロシアのピアノ音楽)、大学での仕事などに関する雑文、読書日記などのBLOGです。
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投稿者:Takahashi
グリムさま

固有名を使うかどうかは、本当に面白い問題ですね。きっと場面によっても異なると思うので、慎重な問いのたて方が必要ですね。
投稿者:グリム
Takahashiさま

苗字を呼ぶかどうかということに関連して思ったことがあります。日本語では「〜様」というと「〜さん」よりも丁寧になります。コールセンターのマニュアルでよく「『お客様』ではなく『〜様』と呼ぶように」というのがあります。そのほうが丁寧で、また名前を記憶するためでもあるし、お客様にも名前を覚えてくれているという安心感があるからだと思います。考えてみれば、「お客様」だと楽をしているという感じもありますね。名前を忘れてしまっても失礼ですし。

フランス語の場合、Monsieur/Madameの後に苗字を加えると敬意が落ちてしまうようなので、そういう発想はしないのでしょうね。
投稿者:Takahashi
グリムさま

情報ありがとうございます。
名前で呼ぶかどうか、という点も面白い
問題ですね。
投稿者:グリム
Takahashiさま

フランスは目上の人に対して名前で呼ばない文化のようです。この点は日本も似てますね。フランス語のことだから、ここで言う目上の人とは年齢は関係なく上司や先生といったところでしょう。苗字をつけるのと敬称のみで呼ぶのとの境目とかは詳しいことはわかりませんが、敬称+苗字は日本語の「〜さん」とほぼ同じ感覚で、敬称を単独で呼ぶよりも苗字をつけて呼ぶほうが親しみがこもっているので、敬称のみではなく苗字をつけて呼ぶほうが適切という場面も多々あるでしょう。
フランス語やドイツ語は上下関係は二人称の親称・敬称の使い分けよりもむしろ名前や呼称の呼び方に表れているみたいです。ドイツ語では目上の人を呼ぶときも敬称Frau/Herrは苗字とセットで呼びます。Duで話す相手には年齢や地位を問わずファーストネームで呼び、Sieで話す相手には多くはHerr/Frau〜と呼びますが、相手が目下や年下の場合、Sieを使いながらファーストネームで呼ぶこともあるそうです。
投稿者:Takahashi
グリムさま

コメントありがとうございます。
「苗字+敬称」の使い分けは確かに面白い問題ですね。

フランス語で目上の人には敬称のみ、目下の人には苗字をつける、というのは、「上の立場の人に対しては立場を表す語、下の立場の人には固有名」という一般的な法則に合致してはいますね(日本語で「お兄ちゃん」という呼びかけはあっても、「弟」という呼びかけは普通用いない、というような)。
投稿者:グリム
Takahashiさま
興味深いことがありましたので、久しぶりにコメントします。

相手に呼び掛ける時に使う敬称について、意外だと思ったことがあります。英語のMr./Ms.に相当するといわれるフランス語のMonsieur/Madameの後に苗字をつけて呼ぶのは相手が対等か目下の場合で、目上の人には基本的に単に「Madame」「Monsieur」とだけ呼ぶそうです(但しMadame/Monsieurの後に肩書を添えて呼ぶ場合もある)。英語だと目上の人に「Ms./Mr.+苗字」で呼ぶのはごく普通ですし、対等や目下には「Mr./Ms.」を使わずファーストネームで呼びますからね。普通に考えれば相手の名前がわかる場合敬称を単独で使うよりも苗字を続けて呼んだほうが丁寧な感じがするので、意外でした。
目上の人=一定の集団のリーダーは一人だから名前を呼ばない、対等以下の諸々の人は一人ひとりを区別するため名前を呼ぶ、という感覚でしょうか。
Madame/Monsieur+苗字で呼んだ場合、二人称はどうするのか、親称を使うこともあるのだろうかと気になりました。
欧米諸国でも苗字+敬称のニュアンスは言語によって異なることもあるみたいですね。
投稿者:Takahashi
グリムさま

コメントありがとうございます。
宗教に基づく意識が呼びかけに直接反映されるということは大いにあり得そうですね。この点でいろいろ比較してみると面白そうです。
投稿者:グリム
Takahashiさま

言語によっては神に対して敬称を使うこともあります。スペイン語ではtu(親称)も使いますが、古い敬称のvosを使うこともあります。

ブラジルポルトガル語ではtuはあまり使わず多くはvoceを使いますが、神に対してはtuを使うみたいです。ブラジルの歌で、神と対話する内容の歌の歌詞ではtuが使われてました。

ドイツ語では親称と敬称は上下ではなく親疎による区別が特徴ですが、これはプロテスタントの特徴じゃないかなと思います。同じくプロテスタント圏のオランダ語や、プロテスタントが多数派じゃないけど宗教改革があったフランスもこういう傾向があります。上下の序を重んじる儒教と違い、キリスト教では人は神の下に平等で、地位の上下は役割の違いであって人の上下ではないという考え方があるようです。しかし、実際には王侯貴族と庶民といった身分社会が形成され、「Your Magesty」、「Your Grace」など特別な敬称も登場し、平等ではなくなりました。プロテスタントはその原点に戻って平等意識が広まっていったんじゃないでしょうか。それで、上下に関係なく平等に親しい場合は親称を使い、他人には敬称を使うようになったことでしょう。北欧では敬称があまり使われなくなっていますが、これもプロテスタントの平等意識が関係しているでしょう。
投稿者:Takahashi
グリムさま

>本来の親称が廃れた言語では、今ではカジュアルに話す傾向があるという感じもします。

親称と敬称の区別がないと、人間関係の中で上/下や親/疎の意識が弱くなり、どの相手でも同じように話すようになる傾向が強くなるのかもしれませんね。
投稿者:グリム
Takahashiさま

オランダ語の親称はjijですが、昔はdu(複数形はghi)を使っていたそうです。またjijになる前はgijを使っていたので、ghiが単数の敬称に転用され、ghi→gij→jijと変化し、やはり敬称が親称に変わったのかなと思います。Duがなくなったというのは英語でthouがなくなったのと同じで、本来の親称代名詞が廃れたものですね。

今のオランダ語はドイツ語と比べてカジュアルで、初対面でもu(敬称)ではなくjijを使うことがよくありますが、昔は敬称を多く好んで用いてたかもしれませんね。本来の親称が廃れた言語では、今ではカジュアルに話す傾向があるという感じもします。たとえば英語圏ではかなり改まった場面でもファーストネームで呼びかけることが多いです。ブラジルでも本来の親称のtuがあまり使われず、本来敬称であったvoceが多く使われますが、先生にも呼び捨てにするなどカジュアルな言葉遣いが好まれているようです。
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