昨日、午前10時だったか、窓の外で異様な烏鳴きがあり、ひょいと外を見ると、20羽も30羽も鴉が向かいの電線にとまって鳴いている。ベランダから庭を見ると、庭木にまで鴉がとまって鳴いている。その周りを旋回している奴もいる。黒いのが変な形で庭木の間に不時着しているのが見えた。鴉の、まだ若い鴉、ひとまわりちっちゃいような気がする。2本の電線にでも触れて感電したかと思いこんだのと、鳴いて騒いでいる鴉がヒッチコックの映画のように暴走しそうだったので、そのまま放っておいた。(1時間ほどで鴉たちはどこかへ飛んでいった。騒いでいたのは15分くらいだった。)
夕方のワンタの散歩から帰ってきたとき、ノラ猫が庭に入り込もうとするところに出くわした。さては死んだか、とダンボールやらビニールやら、素手で触れないだろうから布切れを持って行って見ると、まだ生きている。仰向けだが、柔らかな胸の毛が息づいている。かわいらしいキラキラの黒目に白い膜のような瞼をかけたりしている。そのままダンボールに保護することにした。ちょっとだけ暴れられた。そのとき、声はでないが、嘴を開いて抵抗したのだけど、舌が黒くてキリンの舌がとんがったようだった。
朝一番で獣医さんに連れて行くと、大分弱っているという。首のところにちょっとした怪我があるので、もしかしたら弱い固体を仲間がいじめて墜落したのかもしれないという。嘴の下に咀嚢(そのう)という食べ物をためておく袋があるそうで、そこを触ってもなにも入っていない、鴉は一日の分の食料をその日に食べる習性があり、半日食べないと死ぬから、これは大分弱っているから、ことによると、保健所へひきとってもらうことになるということだった。あと、鴉はとても凶暴な鳥なので、元気がある奴は手負いでも、とても近づけたものじゃないらしい。保護した鴉は身体も小さかった上に、脚にもほとんど筋肉がついていないという。
…獣医さんてすごい。あたしは怖くて触れなかったんだけど(小さい鴉だけど、脚とか普通の鳥とは違って巨大に鋭いよ…)、もう、全く躊躇なく慣れた手つきで、ひょいって持ち上げてた。あたし、ワンタに噛まれてばかりいるせいか、動物って攻撃するっていう頭がどこかにあって、触れるときに喧嘩の気合で勝てる気がしなくちゃ触れない、そんなヨワヨワのひょうろくだまになっちまったよ…。

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