堕ちてしまった人々・映画「にごりえ」  邦画

「十三夜」「大つごもり」「にごりえ」をオムニバス形式で映画化した1953年今井正監督作品。

普通、この形式は何となく消化不良で終わってしまうケースが多いのだが、映画「にごりえ」は実に見事に調和を保っている。

嫁ぎ先とうまくいかない「十三夜」、借金問題「大つごもり」二話でほぼ一時間、芸者に入れ込んだ話「にごりえ」だけで一時間と言う時間配分になる。

三話とも共通しているのは、徹底的に駄目な男が出てくること。
しかしながら、駄目な男たちではあるけれど、そういう堕ちた人に対してのあたたかい目というか社会的な目と言うか、それらが涙を誘うことも事実である。

ここまでこの映画のことを書いてきて、全然筆が進まなくなってしまった。
と言うのは、実にありふれた話ばかりで、何か新しいものがあるわけではない。
但し、簡潔明瞭な話の進め方、ある種の省略を実にうまく使うことにより、こんなにも素敵な情感映画になるとは予想すら出来なかった。

結局、監督の腕が冴え渡る一篇と言うことになるのだろう。

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男も女も、理屈では分かっていても、愚かしいことをやってしまうことがある。
それが人間の業と言うものだろう。

この映画の男の一途さを、笑っていいと思う。
それでも・・・私も男・・・・。

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