中国映画と軍艦マーチ  家業(眼鏡)

「鬼が来た!」はれっきとした中国映画なのに、日本映画のような作り方で頭の中が混乱しそうになる。
軍艦マーチとともにやってくる日本陸軍の面々が、実に忠実に日本軍人になりきっている。
中国映画の中で日本軍人が、どのように描かれてきたのか知っているわけではない。

しかし、過去の日本の戦争映画で描かれたことが、相当まで事実とすると、この「鬼が来た!」という映画の考証は驚くべき精度だと思えるのだ。
特に中国を懐柔侮辱する言葉は、年寄りから、元軍人から等から嫌というほど聞かされたが、映画の中ではなかなか使われなかった。
侵略された国だから、使えるという事情はあるにせよ、日本映画ではその言葉は当然国際問題にも発展しかねないのだから、使えないという「遠慮」、「道理」になる。

男はヤクザ、軍人、女は娼婦をやらせると俄然張り切るというけれど、この映画の軍人
役者たちはとても気持ちよさそうに演じているのが分かる。

穿った見方をすると、男にはどうにもならない軍国主義への傾倒が出てしまうもの。
おそらく刷り込まれた「軍艦マーチ」の気持ちよさは個人個人で考えなければならない。
さらに、軍刀に対する畏敬は、とても怖い。ラストの抜刀場面は背筋が寒くなる。

だからこそ、戦争は避けなければならないのだが・・・。

後半、中国人が1人で日本軍に斬り込んで行くのだけれど、これとて日本のヤクザ映画、神風特攻に近い発想なのだと思う。

「近親憎悪」を超えたこの映画の価値はすばらしい。とりわけ主人公に日本人「香川照之」を据えたことからも分かる。

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本来は、こういう映画を日本人が日本映画として作るべきなのである。

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