「この道のさいはての地(3)/阿蘇山(1月4日)」
登山
今日、阿蘇山と九重山を2つ登る計画でいたが、たぶん時間が足りないと思われるので、阿蘇山だけ登ることとした。旅館朝陽を出た後、仙酔道路を通って、ロープウェイがある仙酔峡へ着いた。ここも雪道で凍結しており、ノーマルタイヤではたどり着けない。
九重山をダブルヘッダーする計画ではロープウェイで楽して登る計画だったが、積雪でロープウェイの運行が止まっていた。昨日除雪して今日の午後に営業再開する予定だという。ロープウェイがなければ、2つ行く計画は成り立たないので、阿蘇山だけに集中できる。見れば尾根もかなりの積雪で、想像よりも大変そうであった。
ロープウェイの駐車場から仙酔尾根を登る。雪の詰まった岩稜になっていて、夏場は「馬鹿尾根」と呼ばれるらしいが、冬のこの時期はアルパインの雰囲気も漂う素晴らしい尾根であった。うっすらとトレースがついているが、どこでも歩けるような感じなためにマーキングを確認しながら登っていく。岩壁をお助けひもを頼りにトラバースしたりするなど緊張する場面もあり、楽しめた。
日差しの向こう。
今日はようやく快晴となり、阿蘇の外輪山、九重連山まではっきりと見えた。高度を稼ぐに従って、ロープウェイの火口東駅を見下ろすようになり、暗い雪面を岩を頼りに登っていくと、突然明るい稜線に出た。高岳はもうすぐそこである。登る道はもうなく、快適な縦走路を行く。
仙酔峡を眼下にする。九重連山が地平線に見える。
高岳へ続く道。
噴火口からは噴煙が上がっているのが見えた。中岳までの縦走路はずいぶん雪が深いところがあって、膝くらいまで埋まるところもあった。火山ガスのにおい立ちこめる火口横の道をたどり、ロープウェイ駅に着いた。すでに営業は再開していた。下りは歩いてもすぐなのだが、せっかくなのでロープウェイを使う。阿蘇山は登山者はほとんどおらず、2組に会うだけだった。しかし、登山の要素としては、ピストンでなく周遊コースがとれたことと、雪の岩稜登攀が面白かったので、一番であった。
噴煙を上げる噴火口。
せっかくここまで来たので、九重山へ続くやまなみハイウェイを通って大分の湯布院まで行くこととした。九重山へ通じる牧ノ戸峠も登山者でいっぱいだった。
湯布院ではナビで見つけたクアージュゆふいんというところにいったが、ここは温泉というよりスポーツクラブのようなところであった。入浴のみなら500円である。
大分の10号線を通って北九州へ抜け、そこから高速に乗って帰宅の途に着く。途中の多賀SAの宿泊所に泊まる予定だったが、電話で聞いたら満室とのことで、白鳥PAで車中泊することにした。さらにETCの深夜割引を使うために0時を過ぎたところで、一度高速を降り、また乗り直す。これで北九州−東京間のすべての高速料金が3割引となる。
ガソリンが高いのが痛いところだが、ETCマイレージの16%還元も考慮すれば、高速代はほぼ半額にすることができた。宿泊も4泊したが合計で9千円程度であった。
九州は山の多いところである。百名山は5つしかないので、それしか登らないとすると、少しもったいない気がする。湯布院で見た由布岳もなかなか立派な姿であった。またいつか訪ねたいものである。
<コースタイム>
仙酔峡登山口9:40−高岳12:10−中岳12:40−火口東駅13:10

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