お正月の遊びと言えば、凧揚げだが、最近はあまり見かけない。
ここ数年は、この節に、いそやで遙か昔に売れ残った「スラムダンク」の凧を、揚げている。
土日で保育園が休みなので、店の中をブラブラしている娘が気の毒になって、誘ってあげる事にした。当然、最初から糸巻きは娘の手に奪われ、私は凧を持つ役となってしまった。
微風で中々揚がらなかったが、風が強いことで有名な関谷では、凧が揚がらないなんて事はない。時折吹く強い風で、たちまち電柱より高く揚がってしまう。
バサバサと風に鳴る凧が、頭上近くまで揚がってきた時、娘が「風が強すぎる」と言い出した。私は、娘にまだ余裕がありそうだったので、そのまま見ていることにした。
と、なんの拍子か娘の手から糸巻きが離れた。初めは落ちようか、飛んでいこうか、まるで迷っているかのように、フワフワと漂っていたが、風が吹くとたちまち凧と一対の生き物のように舞い上がっていった。
追いかけようもなく、凧は電線を何本も越えて、糸巻きを道路のこちら側の電線に残し、道路向こうの資材置き場の電線に絡まって止まった。
糸巻きごと凧が飛んでいく様は、不謹慎ながら印象深かった。
仕方なく、娘を店に帰し、高枝切りばさみと脚立を持ち、回収に向かった。なんとか、大事に成らずに済んだが、さすがに恥ずかしかった。
ここ何年も、広い近所の空き地を利用していたが、やはり電線のない所で揚げるべきだろう。でもそうなると、車で移動になってしまうなぁ。

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