松坂慶子風、これ如何に  邦画

映画「天然コケッコー」田舎の全校生徒6人の学校に、東京から転校してきたイケメン生徒が引き起こすお話。
結構プロには評判良かったものだから、少し期待して見た。

思ったよりもからっとした仕上がりで悪い映画ではない、まずまずと言った按配である。
というのは、どうも田舎出身の私の偏見かもしれないが、町場の人が考える田舎暮らしのように思え、逆差別の匂いがしないわけではない。
しかし、こういう作り方しか映画にはならないだろうとも思える。
ベテランの脇役陣、夏川結衣/佐藤浩市の夫婦が圧倒的にうまいのが、作品に厚みを増している。

ところで夏川結衣、若き頃は絶世の美女だと思っていたが、いまや「松坂慶子」風体型が悲しい(笑)。
もちろん、この映画のお母さん役にはぴったりなのですが・・・。

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何も起こらないことが評判だった映画「かもめ食堂」  家業(眼鏡)

「かもめ食堂」、好ましい一篇。
小林聡美/もたいまさこ/片桐はいりの三人が、それぞれの個性持ち味をだしていい感じなのである。
何が素敵かというと、北欧フィンランドの「空気」がとってもよく撮れていること。

「かもめ食堂に」集う色々な人たちを的確に描き分けており、余り深く個人の事情に踏み込まないのもいい。

「嫌いなことはやらない」という店主小林聡美の意思が映画全体を透明、清潔にしているようにも思える。

「自由に生きる」という人間として基本的な部分を全うするのは実に難しいこと、そんなことを軽々とやっていることがこの映画を支持する人が多い要因の一つだとも思える。

商売とは所詮何も起こらない。
起こったときは閉店のとき。

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秀作ドキュメンタリー映画  家業(眼鏡)

「ゆきゆきて、神軍」
余りにも有名になってしまった映画、いまさら語るべきところもないのだが、変にバイブル的に文化人の口からこの映画のことか゜出てくることに違和感を覚える。
「奥崎謙三」の人間性がすぺてと言っていいほどの映画ではあるが、私はこの映画にも出てくる奥様の功績が大きいと思う。
おそらく地獄の底まで付いていくという覚悟をしていたのだと思うが、それが画面からにじみ出てこないのが、逆にうすごい事だと思える。
「アナーキスト」が生活の一部になっている旦那奥崎が、奥様にはどう写っていただろうかと想像する。

戦争中「ニューギニア戦線」で起こったという人肉を食らう話が、「白ブタ」「黒ブタ」という隠語で、人の口から語られたのは初めてのように思う。
そういう奥崎も奥様も他界。

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「ヨコハマメリー」
1人の老齢の娼婦を語ることが、港横浜の歴史を語ることにもなる面白い試みの映画である。教育映画というものがあるとするならば、こういう映画こそが教育映画だと思う。
私にとってショックだったのは、物の本では読んだことがあるけれど、聾唖の娼婦の存在、今は亡き風俗評論家「広岡敬一」から語られた話だ。

唯一笑えるのが「元愚連隊」というおじさんが出てくるところかしら(笑)。

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たけしが黒澤明になった日  邦画

たけし映画完璧に全部見ている。
最近作「アキレスと亀」をDVDで見る。
何なんだろう、この違和感は・・・
テレビ「誰でもピカソ」という番組があるが、あのおふざけを映画でやっているだけだ。

彼の最高作は「座頭市」ある種の枷が成功の要因だと思う。
「キッズ・リターン」は私は一番素直に出来ていて好感を持っている。
「その男、凶暴につき」は映画に対する緊張感が出ていていい。
「HANA−BI」は世評ほど評価しない。

それ以外は、素人が趣味で映画を撮っている感じがして感心しない。

晩年の黒澤明が次々に駄作を連発したとき、やはりきつい批評はめったに書かれなかった。
宮崎駿もそう。
天皇になったとき、映画にも緊張感がなくなるのだ。

たけし映画、そろそろエンディング。
もう見る必要もなかろう。


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失われた20年  家業(眼鏡)

大分オーバーな題を付けてみました。
お店を始めたのが三十代初め、店頭販売をやめたのが五十代半ば、その間は極端に映画を見なかった期間です。とは言うものの、テレビでは小まめにビデオにとって映画は見ていました。
やはり、映画館で映画を見るべきだとは思いながら、車で片道一時間近く掛かる劇場には足が遠くなってしまいました。

DVDのレンタルが本格的に稼動し始めた今、本当にいい時代になったと思います。
当時、テレビで見て面白かったもの、ないし気にかかった作品をDVDで見直す作業をしています。
これがまた楽しいのです。

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「四月物語」松たか子主演、岩井俊二監督作品、テレビではどうしても味わえない映像詩を堪能できましたね。
女性が一番美しいであろう二十歳前後の心の動きが見事な映画でした。

さてさて、「化身」という映画、黒木瞳主演、東陽一監督作品
この作品、評論家に「無用な裸が多すぎる」と酷評されたいわく付きの映画。
テレビ放映時に見ることは見たが、もともと成人映画ゆえ、大幅なカットをせざるを得ず全体の映画の出来を判断することは出来なかった。
あの「サード」「風音」の監督であり、私は大ファンであるゆえに簡単に見過ごすことが出来なかった。
で、じっくり「化身」を見てみたが、残念ながらかなり物足りない映画になっていた。
逆に言うと、ハダカしか見るべきものがないという失敗作でもある。
ただし、男性週刊誌的に言えば立派な「商品」にはなっていた。そこは東陽一監督の腕でもある。

その当時の興行成績は知らないけれど、赤字という事は絶対にナイだろうことは私にも判断できる。
黒木瞳という楚々とした「ハダカ」に・・・。


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映画の価値とは実に多様で、芸術性と娯楽性がうまく融合することが理想だけれど、それはかなりまれな例ではある。

よく映画監督がここは「サービスカット」などと冗談を言っているようだが、本人はかなり本気なはずだ。
ただ、余りにも女優に気の毒なサービスカットもあるわけで、ファンとしては痛し痒しである。
滝田洋二郎監督「秘密」この映画の石田ゆり子の一ショットに明らかなサービスカットがあるのだが、ファンとしては許せないものでもある。
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中国映画と軍艦マーチ  家業(眼鏡)

「鬼が来た!」はれっきとした中国映画なのに、日本映画のような作り方で頭の中が混乱しそうになる。
軍艦マーチとともにやってくる日本陸軍の面々が、実に忠実に日本軍人になりきっている。
中国映画の中で日本軍人が、どのように描かれてきたのか知っているわけではない。

しかし、過去の日本の戦争映画で描かれたことが、相当まで事実とすると、この「鬼が来た!」という映画の考証は驚くべき精度だと思えるのだ。
特に中国を懐柔侮辱する言葉は、年寄りから、元軍人から等から嫌というほど聞かされたが、映画の中ではなかなか使われなかった。
侵略された国だから、使えるという事情はあるにせよ、日本映画ではその言葉は当然国際問題にも発展しかねないのだから、使えないという「遠慮」、「道理」になる。

男はヤクザ、軍人、女は娼婦をやらせると俄然張り切るというけれど、この映画の軍人
役者たちはとても気持ちよさそうに演じているのが分かる。

穿った見方をすると、男にはどうにもならない軍国主義への傾倒が出てしまうもの。
おそらく刷り込まれた「軍艦マーチ」の気持ちよさは個人個人で考えなければならない。
さらに、軍刀に対する畏敬は、とても怖い。ラストの抜刀場面は背筋が寒くなる。

だからこそ、戦争は避けなければならないのだが・・・。

後半、中国人が1人で日本軍に斬り込んで行くのだけれど、これとて日本のヤクザ映画、神風特攻に近い発想なのだと思う。

「近親憎悪」を超えたこの映画の価値はすばらしい。とりわけ主人公に日本人「香川照之」を据えたことからも分かる。

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本来は、こういう映画を日本人が日本映画として作るべきなのである。

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緊張する映画  邦画

映画「バッシング」についてかつてこんな風に書いている。
http://comio.jp/?m=pc&a=page_c_topic_detail&target_c_commu_topic_id=37579&comment_count=0

今でもこの映画の評価は変わっていない。
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最近同じ監督の「愛の予感」という映画を見た。
子供が殺された被害者の親と加害者の親との混沌とした愛情めいたもの描いてはいるが、かつて良くあった実験映画風でもあり、いわゆる妙な映画ともいえる作りで、映画のルールを取っ払ったような感じででひどく疲れてしまった。

映画は本来どうあるべきか、私にとっては人生そのものであったりするのだが、作家性の余りの露出映画は、やはり敬遠したくなる。

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少し気にかかる映画と沢田研二  家業(眼鏡)

映画「幸福のスイッチ」、かなり不満があるが、何故か無視できないような情感を持っている。
地方のしがない電気店の奮闘記であるが、主役の上野樹里が終始不機嫌で見るほうをいらいらさせる。
もともと、彼女笑顔が素敵な明るいキャラクターなのに、すこしひどい演出だと思える。
現実問題として、このような電気店が生き残っていくのは至難の業で、店主(沢田研二)の創意工夫で何とかなるという映画設定は、やや夢物語に近くなりつつある。

それでも、地方で頑張っている商店主は数多くいるわけで、その応援歌として立派に役割を果たすのだろう。

どうすれば、小さいお店がが生き残っていけるのか、私にも皆目見当が付かないのだが、発想を変えること、どう変えるかは個人で考えるしかない。と無責任なことしか言えない。
「地味にコツコツ」は駄目ですし、・・・。
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最後は私のことしか言えないけれど、
「好きなことを商売にしてはいけない」              
「その商売が好きになったら早めに見切りを付ける」
あらゆることを犠牲に出来るのならば、「自分の心に従え」と

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奇妙な「少女もの」映画二本  邦画

楽天レンタルのいいところは、日活ロマンポルノも、ピンク映画も映画として差別峻別しないことだと思う。
「AV」と「映画」という括りになっている。
ポルノ映画とピンク映画の違いは、主に金のかけ具合の差、少し付け加えるとピンク映画のほうが予算をかけず、やや乾いたタッチの映画が多いことも事実です。

高橋伴明監督作品「少女情婦」1980年製作、ピンク映画の分類に入るけれど、奇妙な純情少女の物語でもある。
「TATTOO<刺青>あり 」の一般映画進出が1982年だから、少し前になる。
豪田路世留という女優さんが、風変わりな伊藤蘭風でかわいい。もう、引退しているようだが、一般映画でも通用しそうである。
映画全体の出来は普通と思われるが、ピンク映画の主な客層でもある中年男性には、やや物足りないと思われる。
もう少し、豊満な肉体が必要だろう。

当時、伴明監督、学生に人気絶大で、この作品のような楚々としたピンク映画も需要があったと、DVDの後半のインタビューで答えている。
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さてもう一本が「独立少女紅蓮隊」、女性監督でなんとも評価の仕様もない映画である。
女タランチーノ監督という宣伝文句ではあるが、こういう映画もあっていいかという元気なアクション映画である。
物足らないとすれば、「情」の描きこみか?

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追伸
ピンク映画のオーソリティとして、あのフォークの「高石ともや」さんが有名です。
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あなたを忘れない  家業(眼鏡)

映画「赤い鯨と白い蛇」少し地味な映画、大いに気に入った一本です。

人はいずれ死んでいくのだけれど、誰かの記憶の中に残っていたいもの。例え、たった一人の人でもいいから・・・と。
「あなたを忘れない」をキーワードに戦争中の兵隊さんに想いを寄せるおばあちゃん、失踪中の夫をどこかで想い続ける浅田美代子のお母さん、いずれも事情が分かるにつれ、切なさも増してくる演出。

いろいろな「想い」を丁寧に静かに訴える。
とりわけ、浅田美代子と少女から大人になりつつある子役との芝居が、絶妙な場面になっている。
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