No.114◆ 「ポチの告白」2009年・評価【3】  邦画

《『GOTH[ゴス]』の高橋玄が監督を務め、警察の暗部を実例などをモデルにして描いた社会派ドラマ。所轄警察署の巡査・竹田は、市民にも上司にも信頼される実直な警察官だった。しかし、実直であるが故に上司の不透明な命令にも従ってしまい…。》

このDVDを見て一日が経った。
「ポチの告白」にはいくつかの疑問も湧いてきた。

この映画に描かれている事象は、ほとんどが事実なのかもしれないと思わせる巧みな演出がある。
しかし、警察権力の闇の部分、つまり「権力の真の怖さ」が描かれているとはどうしても思えない。
なぜか幼稚な警察官たち、上司のあまりに滑稽な責任逃れ、もっとも笑ってしまうのが裁判官への圧力の場面、こういう事は本当かもしれないが映画としては「ヒネリ」が欲しいところだ。
完全な告発映画とするならば「ゆきゆきて神軍」の方法しかないだろう。
ということは映画としてはどこかひ弱さを感じてしまう。

かつて深作欣二監督が「県警対組織暴力」という警察組織を揶揄した映画を作り、監督自身警察上層部に叱られたということを暴露していたが、この映画の「余裕」のほうが遥かに優れた映画ということになる。

「ポチの告白」にはこの余裕みたいなもの、つまり娯楽としての部分が欠如していることも横への広がりが起きないことの原因だと思う。

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「警察はこんなひどいことをしている」と言われても何も警察だけではないよと言われればそれですんでしまう。
そんな社会に私たちは住んでいることだけは確かなのだ。
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