「白馬童子」の晩年と本  邦画

山城新吾が亡くなって3年ぐらいたつだろうか?
晩年の彼に対す報道はひどいもので、徘徊などと書き立てていた。

別れた妻子も見舞いも来ず、寂しい闘病生活だったなどとの報道もあった。

「死に貴賤はない」という前提で考えれば、どういう死でもその人らしい死に方ということになるのだが・・。
「愛情の亀裂」は良くあることで他人がとやかく言うことではあるまいが、それでも何十年も一緒に暮らしたつれあいに対して一定の尊敬らしきものはあってもいいと思っている。
人には「情」というものとあるはずだから・・・。


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山城が書いたこの本、かなり面白い。私は本を読むのは遅いほうだが二日ほどが読み終えた。
人への差別、主に彼が生まれ育った被差別部落問題が中心で、古い京都の一面がきっちり描かれている。
役者は基本的には河原乞食であるべきで、常識を超えたところで勝負すべきだろう。
ただ、この考え方は古いという人もいるだろうけれど、いい役者はいい人である必要はない。
なにも犯罪を助長するものではないけれど、ある種の突破力というか、馬力が必要なのだろう。

一般的に仕事というものはそれぐらいの入れ込みがない限り、とてもとても「いい仕事」をしたとは言えない。

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「田原総一朗の遺言 鈴木いづみ 伝説の女優作家の誕生」このシリーズはかなり面白く今回も早速借り出した。
「鈴木いずみ」のことは早くから知っており、何か目新しいことはないのだが、若松孝二監督お話がめっぽう面白い。

とくに彼がなぜピンク映画を撮らなくなり、一般映画のほうばかり撮るようになったのかという理由。
つまり、ピンク映画が妙に社会に受け入れられ、「反社会映画」としての役割を終えたと感じていることが大きいらしいと。
日活ロマンポルノの評価もその一因であるらしい。

いま彼は日本社会のタブーとも言われる「三島事件」の映画化に取り組んでいる。
右翼諸君も若松孝二ならいいだろうということになっているらしい。

かつてバリケードの中で何故か若松映画が盛んに上映されたが、右翼をも取り込む彼はすごいとしか言いようがない。

彼はこんなことも言っていた。
「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)」を北朝鮮まで持って行ってよど号事件の犯人たちに見せたという。
涙を流していたというではないか。

この事実だけでも、半端な映画作家でないことがわかる。



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