No.092◆ 「宗方姉妹」1950年・評価【4】   邦画

《小津安二郎監督による人間ドラマ。主演は田中絹代、高峰秀子。伝統を大切にし、皮肉屋の夫に耐えつづける姉と、そんな姉に反発する奔放な妹の対比で、日本の家庭崩壊を描く。》

小津映画の失敗作と言われているものだから、期待せず見たのだが、これが意外にも現代に通じるテーマを持った映画なのだ。
全体のバランスはかなり「いびつ」なことは私も認めるが、このいびつさこそが現代へのメッセージのように思える。

特に夫婦像は1950年のものとはとても思えないし、当時はこの描き方はかなりの反発があっただろうことは想像できる。
「好きな人と暮らす」ということは時として貧乏であったり、とんでもないことに出くわしたりするのだが、それでも嫌いな人と暮らすよりかはましと考えるかどうか?

私は家庭崩壊、再生というテーマは小津の終生のテーマだったように思っている。
東京暮色」がいま見ても新しく感じられるのは、「輪廻転生」をいつの間にか描き込んだからだろう。

そして、この映画にも「暗い影」が忍び込んでいる。
ゾッとする!
死の影がただようような不吉な終わり方は好きではあるが、この主人公の余生に幸あることを願わずにはいられない。

おそらく、私の考えすぎだろうことは百も承知、でも、男としての「憤死」は本当に切ない。
男は奥さんを愛していた事は確かなのだから・・・。
そうであれば、あの強烈なにビンタは何だったんだろうか?

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この映画を見た人だけにしか分からない文になってしまいました。
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