ハラジ・マンさん(24)が不運だったのは、北イングランドのダラム・ティーズ・バレー空港に向かうタクシーにはMP3をスピーカーで聞けるシステムがあり、聞いた曲の1つがパンク・バンド
クラッシュの大ヒットシングル
「ロンドンコーリング」(1979年)だったことだ。
この曲には、「今や宣戦布告された。戦いが始まる」とか「メルトダウン」という歌詞があり、マンさんは上機嫌で曲に合わせて歌っていたが、この歌詞を耳にした運転手の頭に、しだいに「テロを決行するのではないか」との疑念が膨れ上がってきて、テロリストとして警察に通報してしまったのだ。
彼は、こう話している。「プロコル・ハルムをかけたら、ドライバーは気に入ったみたいだったんだ。だからオールディーズが好きなのかって思って、ツェッペリンをかけた。それからロンドンへ行くところだったからクラッシュを流して、その後ビートルズにしたんだよ。運転手はツェッペリンもクラッシュも好きじゃなかったみたいだな。でも何も警察を呼ぶ必要はなかったよ」
(ロイター及びライブドア・ニュース等を、参考にしました)
「みんな頑張れ♪」的な間抜けな人生応援ソングまでもがパンクと呼ばれる今の日本じゃ考えられないけれど、N.Yのオリジナル・パンクやロンドン・パンク の歌詞は、過激だった。日本でもアナーキーやタイマーズの歌詞が放送禁止や発売禁止になったけどね。
で、結局、飛行場で警察から事情聴取・尋問を受けた彼だったが、危険がないと判断された時には、乗るはずだった飛行機は飛び立ってしまった後だったという。こういう時の飛行機代の損失は誰が負担してくれるのだろう?警察、おバカなタクシー運転手、それとも自己負担?